第19話 七瀬くるみの本当の姿

何故ここにくるみがいるんだ!

しかも勝手に入ってきたのか。

「く、くるみなぜ俺の家に?」

震えながら俺はドアの前にいるくるみに聞いた。

「なんでって用事あったから後勝手にじゃなくてちゃんとチャイムならしたのに出てこなかったからドアを開けてたら開いてたし知らない人の靴もあったから」

くるみは言った後俺の顔ではなく萌の顔を見た。

「あなたはたしか~」

くるみが萌の顔を見ながら思い出そうとしている。

「初めまして七瀬さん私は賢の同じクラスの朝田 萌といいます」

丁寧な口調で自己紹介をして礼をした。

こ、こいつしっかりオンとオフをしかっかりしている。

流石裏と表がある女。

まぁ、俺もなんだが。

「あぁ~思いだしたよ~たしか今日の放課後賢ちゃんにくっついていた人だ~」

あたかも今思い出したかのような表情と口調がどうにも胡散臭いとおもってしまう。

「初めまして~賢ちゃんの幼なじみの七瀬 くるみで~す!」

まるでアイドルが挨拶したかのような明るく可愛らしくする挨拶をした。

俺はまさかこんな展開が起きるなど予想もしていなかった。

まさか、ここにくるみがくるなんて誰も思っていなかっただろう。

「そんで、くるみはなんで来たの?」

俺はさりげなく聞いた。

「あ~そうそううちのお父さんが今日一緒にご飯でもどうかって聞いてこいって連絡が来てね」

「それで賢ちゃんに連絡したのに返事が来ないから家まできたの~」

くるみは俺とくるみのトークを俺に向けた。

たしかにくるみは俺に連絡をしている。

なぜ、なぜ俺は気が付かなかったんだ!。

脳の中で自分を責める。

だが、今日ご飯を一緒にだと?今日あんなの見せて?これは今日断ったほうがいいよな。

「わり~、今日はやめとくよ~」

断ったらくるみが疑問になる。

「え?なんで?もしかしてさっき見られたから~?」

「え?」

「いや、別に気にしてないよ私は~だって私たちまだただの幼なじみなんだから」

「それに、私賢ちゃんべつに好きでもないし」

俺は胸がさされたように痛い。

これだよこうだから俺は許嫁を解除したいんだ。

毎回毎回こんなこと言われる生活はもうごめんだ!!!

「あ、そ、そうならいいけど」

「うん、だから今日夜ごはん一緒にたべ」

「あの、少しいいですか?」

萌はなにか言いたげな顔をしていて少し不機嫌にも見える。

「なにかな?朝田ちゃん」

「くるみさん少し言い方を気おつけたらいいじゃないですか?」

な、萌がくるみに言い方を気おつけろと言った。

だがしかし俺は別にお前に言われても説得力がないし別に俺はうれしくもない。

お前だって同じ感じで俺にまちゃくちゃ失礼な事言ってたではないかと。

だがこの二人の争いはあまり喜ばしいものではないがどうなるのか少し興味がある

坂木 賢であった。

「どーゆことかな?朝田ちゃん」

くるみはニコリとした表情で言ったのだがあの表情は少し怒っている。

「あなたは賢の事嫌いといいました。ではなぜご飯を誘ったのですか?」

「それはお父さんが言ったからで」

「でも、さっき賢が断った時にそれで終えればよかったのにくるみさんは賢をまた誘った」

たしかに、俺は断ったあの場面を見られた後じゃくるみの父さんに顔を合わせるのも無理だ。

なのにどうにか説得させていかせようとしてた感じもした。

萌は強い口調でくるみに責める。

その時くるみは下を向いた。

「ねぇ、賢ちゃんこの人なんなの」

くるみが低いトーンで俺に言ってきた。

もはや裏ではなく本当の七瀬 くるみをだすのかと思い少しドキドキしている。

昔のくるみではなく今のくるみはどんな性格でそんな人なのか。

本当のくるみをしているのは俺が小さいときのくるみだけ中学と高校はくるみとは話していたがあくまで裏のくるみと話してた本当のくるみを俺はしらなかった。

だがここで本当のくるみが見れる。

「この人は俺の友達だよ」

俺が答えるとくるみは「へーそうなんだ」

「私は裏の姿でいつも雄二と賢ちゃんと学校でも接してきた」

「だけどもういいよねお互い本当の自分で話そう」

俺はその言葉を待っていた。

「あぁ、そうだなくるみ」

そして顔を上げたくるみは少し涙目になっていた。

「今から本当の事を話すね」

「俺も今から本当の事を話す」

「朝田さんも私の話を聞いてくれる?」

くるみが萌に聞くと萌は微笑みながら「うん、私も話すことあるから」

これから隠し事なしの話が始まろうとしている。

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