第11話 謎の写真 新たな出会い

複数入ってた写真は、桜 まなの写真だ。

俺と一緒の時の写真もある。

俺とまなが話してる写真は、教室、この前の調理教室から出た時の写真、そして、今日の写真もだ。

まなだけの写真もある、本を読んでるとき、帰宅してるときなど色々な写真がある。

あの人は一体誰なんだ、後輩だとは思う。制服の色が違った。

でも、顔は、わからない。暗くてよく見えなかった。

まさか、ストーカーなのか?

そんなことして何になるんだ?

俺は疑問と恐怖が二つ起きた。とりあえず明日まなに伝えよう。

これは、言わなければならないと思う。

後、この写真を落とした本人は、今頃戸惑っているだろ。

こんな写真を落とすんだ。しかも、俺に。

明日正体が現すだろう。


翌朝


俺は、少し早めに学校に行った。まなはいつも早く登校をしてると思っているからだ。

俺は、小走りで学校に行く。学校に着き、急いで教室に向かった。

教室のドアを開けたらまなはいた。

俺は、まなのところに向かい、本を読んでいるまなに右手を掴み「ちょっとこい」と低い声で言った。

「な、なによ」

まなは、驚いた顔をしていた。そりゃそうだろう、朝から俺に連れていかれるのだから。

教室で話せばいいのでは?と思うが、人が少しいたので俺は屋上に連れて行った。

屋上に着き、手を離した。まなは、少し不機嫌になっていた。

「ちょっとなによ、朝から」

「ちょっと見せたいものがある」

俺は、右ポケットに入れておいた、紙袋をだし、中身を出してまなに見せた。

まなは、その写真を何枚も見た。

まなは、見ながら俺に言った。「あんた、私の写真撮ってなにしてるかしら」

「ちげえよ!!俺じゃねえよ! 俺じゃなくて後輩だよ!しかもそこに俺もいるだろ!」

まなは、首を傾げて「後輩?」と疑問になっていた。

「あぁ、後輩だ、昨日俺とまなが別れた後、女の子とぶつかってその子が落としたんだ」

「それを俺が拾って持ち帰って、見たらこれだよ」

俺がすべて昨日のあった事を告げた。

まなは、興味なさそうな口調で言った。

「へー、そうなの」

「いや、そうなの、じゃないだろう!」

「写真撮られてるんだぞ! 完全にアウトだろ」

まなは、ため息をしながら俺に言った。

「あのね、確かにその子も悪いけどあんたも悪いわよ?」

「…… は?」

俺はコイツが何を言っているのかさっぱりわからなかった。

俺も悪いだと?なんで俺も悪いんだよ!!

おかしいだろ!俺写真なんて撮ってないだろう!

「なんで、俺が悪いんだよ」

「賢、あなた、人が落としたもの勝手に見るなんて最低だわ!」

写真を撮られたことではなく、俺が見たのを怒っている。

なんで、俺がせっかく教えたのに、怒られてるんだよ!

「い、いや、たしかに勝手に見たのは悪いと思っているけどさ! 撮られてるんだぞ?!」

俺が少し怒鳴った口調で俺が言うと、まなは、俺よりも怒鳴って言った。

「あなた、女子の物の除いてるのと同じなのよ?! 信じられない!」

女子の物を除いてる?俺は少し黙って、想像をした。

女子の物を除いてる、俺は、やらしい事を想像してしまい、頭を横に振った。

「し、してねえよ!」

「いや、してるわよ! その子に謝りなさい!」

「勝手に見てすませんでしたって!」

「謝るのはあっちだろ! 勝手に写真撮ってしまってすいませんでしたって!」

お互い、色々な言い合いをしていた。その時、チャイムがなった。

俺たちは、一回落ち着き、一言告げる。

「とりあえず、その子に会ったら謝りなさいよ」

「いや、あっちが謝るべきだ!」

「フン!!」

お互い顔を横に振った。そして、教室を戻るために下に降りなくてはならないのだが。

「おいまな、お前が後で降りてこい」

「いやよ、遅れるじゃない。あなたが後で降りなさいよ」

「なんで、俺が後でなんだよ!」

階段は、一緒に降りられることはできるのだが、一緒に降りたくないと思う感情があり、先に行くのを決めている。

いや、もめているの間違いだ。

「あなた、レディーファーストって言葉しらないの?」

「ほー、君がその言葉を使うとはね」

俺は、バカにした口調で言った。

まなは、ますますキレてしまい、怒鳴り始めた。

「なによ! 私は使っちゃいけないのかしら!」

「別に~ただまながその言葉を使う時が来たのだと思っただけさ」

「どいう意味よ」

「はっきり言わせてもらうけど君は、性格がひねくれてるよ」

「そんなんじゃ、彼氏どころか、男とどくに話せないぞ~」

俺が、バカにしたら、まなは、鼻で笑った。

「私、中学の時彼氏いたわ」

「告白を何回もされたこともあるわよ」

俺は、嘘だと思い焦ったせいで少し早口で言った。

「う、嘘だろ!絶対に!」

ため息とともに、にや笑いをしながら「本当よ、あなたは?」

俺は、何も言えただ一言だけ言ってこの話は終わった。

「ありません…」

俺が言った後、「そ」と言われてまなは、下に降りて行った。

俺は、魂を抜かれた顔をしており、この言葉がでた。


完全敗北


たしかに、まなは可愛いからな。

俺は、どこか悲しくなっている自分がいた。

そか、彼氏いたんだ…

俺は、少したってから教室に戻るとホームルームは終わっていた。

先生もいなかった、放送がかかった。

『 二年三組 坂木 賢 昼休み職員室にこい』

あ、呼び出されたのか、俺は、自分の席に戻り隣にいるまなは、他人のように話しすらしてこなくなった。

俺が少し、暗いオーラをだしていると俺のところに来た人がいる。

「坂木くん」

俺の事をその名で呼ぶ人は一人しかいない。

俺は、顔を上げて読んだ人の顔を見ると、朝田さんがいた。

いや、待てよ、今精神的にやられてるか後でしてほしいのに。

「なに? 今絶賛悩み中なんだけど」

少し、いじけてる感じの声のトーンで言うと「私もなの」と言う。

「朝田さんも?」

「うん」

「なんの」

「あの事」

その言葉でわかった。雄二のことだと。

なに、付き合ってハッピーエンドじゃないのかよ

「わかった、放課後でいいか?」

「うん」

そう言った後、朝田さんは自分の席についた。

隣を見ると、まながこっちを見ていた。

「なんだよ、まだ俺に言いたいことあるのかよ」

「先に言ってきたのそっちでしょ」

うぅ、何も言えない。

俺は、もうどうでもいい感じで言った。

「あぁーわかったよ、その子に謝るよ。その代わりにあっちにも謝らせる」

「あら、言うこと聞くのね、別に謝らせるのは勝手だけど、どうしてそんなに謝らせたいのかしら」

たしかに、なぜ俺はそんなに謝らせたいのかわからんでも…

「悪いからだ、だから謝らせる」

「ふ~ん そう」

素っ気ない感じで俺に言ってきた。

「お前はいいのかよ、撮られて」

「別に、構わないわ」

「すごいな、俺は嫌だけどな」

「なんで?」

「嫌だろう。普通にさ」

「そうかしら」

「そうだよ」

変な記事にされる可能性あるからな、そんなのごめんだ。

そして、授業が始まりあっという間に昼休み俺は、教室を出て、職員室に向かった。

先生に、なんでいなかったのかと質問されたが、さすがに写真の事は言えなく適当に言った。

そして、職員室からでた後、「あ、あの」と前から知らない女性がいた。

この制服の色は、一個下の学年か。

「あ、あの、坂木 賢先輩ですか?」

声が震えてる感じで言った。

「えーと、そうだけど」

「わ、私、二年二組 中島 沙夜なかしま さやと言います」

「あ、はい」

「え、え~と 昨日落とした物をもらいにきました」

おいおいおい、まさか、こんな早く会えるとはな。

俺は、ポケットに入れておい、写真を見せた。

「これのこと?」

俺が見せると、反応が早く、すぐに「はい! それです」と言った。

俺は、この子に色々と聞きたいことがある。

「返すけど、俺と少し話さないか? 屋上で」

「はい、わかりましたぁ」

案外素直に受け入れるんだな、俺はその写真を一回ポケットに入れた。

「よし、じゃあ、行こうか。 沙夜さん」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る