第8話 本当の気持ち

つぶすつぶすお前ら全員おれのものだァーーーーーーーーーーー!!!!!!


「うわぁぁぁあー!!!!」

俺は、布団から飛び起きて叫んだ。

「なんだ、夢か」

なんだか、変な夢を見てしまったな。

なんだよ、全員俺のものだって。

てか、俺があいつらを好きにさせればよくね?

寝ぼけてたので変なことを俺は、よく言う癖がある。

決して本心で言っているとは思わないで欲しい。

「そのとおり」

ん?誰だ今の声。

ドアの外から聞こえた。

その声は姉さんだった。

「ね、姉さん?!」

「今日帰ってこないじゃなかったの?」

「それがね、早く終わったからすぐ帰ってきたの」

「そ、そおか……」

「あ!思い出した あんたてめぇ!よくも意味のわからん許嫁にしたよな?!」

そう、朝田を許嫁させたのは、姉さんだ。

俺が叫んだら姉さんは、クスクスと笑った。

「いいじゃない、いい子でしょ?」

「どこがだよ、あんな性格悪い女」

俺がそう言うと、姉さんは微笑みながら言った。

「それは、まだあなたのことよくしらないからよ」

「だって、俺外見めちゃくちゃリスられたんですけど?!」

「姉さんとは違ってブスだみたいな感じでさ!?」

「それは、一理あるわね」

「おい!」

俺がツッコミをすると姉さんは笑った。

「で、なんでさっきそのとおりってなんだよ」

俺が本題に入る。

「実はね、賢くんが許嫁三人いるの知っていたの」

「それも、許嫁にしたのが私たち家族」

「父さん、お母さん、そして私」

俺は、呆然とした。

だって、知っていて何も言わなかった。

そして、くるみは、ともかく他の二人を隠していたこと。

「最初あなたがくるみちゃんと許嫁になっていたことすらしらなくてそれで萌ちゃんに許嫁したのよ」

「だから、なんで許嫁なんか」

俺が質問すると少し黙り込んでから言った。

「それは、あなたが心配だったからよ」

「心配?」

「そう、賢くんはもっと女の子と関わって欲しかった」

「賢くんは、友達はどころか女の子すらいなかったじゃない」

「いや、俺だって親友いるよ!雄二が」

今は、あまり思っていないけど……

「雄二くんだけでしょ?」

「あなたは、もっと人と関わって欲しかった!」

「だから!、許嫁になってもらった」

「もちろん、別に結婚なんてしなくていい」

「でも、仲良くなって欲しいの」

俺は、姉さんのその言葉を聞いて心を刺された。

姉さんは、ただ許嫁をしたのでは、なくてただ誰かと関わって欲しかった。

だから、許嫁にした。

許嫁にしたら嫌でも関わるだろう。

そーゆとこだったのか。

やっぱり優しい人だな姉さんわ。

「姉さん、理由はわかったよ」

「姉さんの気持ちは、嬉しい」

「許嫁には、ならない、でも、その肩書きはもっとくよ」

「許嫁にならなくていいって言ったから」

「俺、許嫁が無くなったことは朝田には、言わない」

「俺は、朝田と仲良くなってみせるよ」

「賢くん…… お姉ちゃん嬉しいわ」

そう言いながら姉さんは、笑った。

とりあえず、一人許嫁が減ったのか?

まあ、完全になくなったって訳では無いけれど。

後は、この先どうればいいかだな。

だんだん、どうすればいいかわかった気がする。

この先、とりあえず朝田とくるみだよな。

明日俺は、朝田と話すそして俺が考えていることを言う。

さて、明日どうなるのかな。


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