第2話 許嫁がヤバすぎる件について
そう俺は、七瀬くるみの許嫁なのだ。
なのにも関わらず、昨日見かけたことしかない、しかも朝の挨拶が「私は友達を作るために来たわけではありません」なんて言って
いたし、「許嫁なのよ私達」と言う意味がわからない展開になって来てるわけだが。
とりあえず、色々と説明しなければならないな。なぜ俺とくるみが許婚なのかと。
それは、俺が幼いまだ可愛い頃の話になる。
昔からよくくるみと遊んでいた。外での遊びはいつも近くにある公園でブランコや砂遊びなどしていた。
家では、よく夫婦ごっこなどもしていた。くるみも元気で明るい女の子だった。
夫婦ごっこしていた時である。くるみの父親と俺の父親はいつも仲がよくて俺の家に遊びによく来てた。
そんな時突然父親同士が俺とくるみに話があると言ってきた。
もちろん話は聞いた。その話とは、もちろん結婚の話だった。
「賢、くるみお前らお互いのことが好きか?」
突然何を言い出すのかと思ってしまったが、まだ幼い僕たちは、正直な気持ちを言った。
「うん、俺はくるみの事好きだよ」
「私も!、賢ちゃんの事大好き!」
くるみが可愛い笑顔で言ったので、すごく嬉しくて、つい照れてしまった。
お互い正直なことを言った時、父親同士が同時に頷き俺たちにある言葉を言った。
「なら、結婚しろ」
その一言は衝撃だった。まさかこんな早く言われるとわ。
夫婦ごっこしていたのが現実で本当に起きるのだと思ったのだ。
その父親の言葉を聞いてくるみは可愛い笑顔で言った。
「うん!、賢ちゃんのお嫁さんになる!」
その時の俺の顔は真っ赤になった。こんな嬉しいことは無いなと思った。
全国の男性の大人たちは、早く結婚して~などとよく言ってる。
だが、俺は違う。幼い頃から可愛いくるみと、結婚を誓う中なのだから。
こんな勝ち組ありかよ、なんて思っていた。
中学一年までは、いつも通り一緒に帰ろうと誘いに教室に向かったら、違う男と手を繋いでいたのを見た。
すごく、心が痛くて、苦しかった。俺はその光景を見てすぐ教室から出て家に帰って泣いた。
顔がグシャグシャになるくらい。その次の日からは、一緒に帰ることもなくただただ、普通の友達になった。
でも、許婚は変わらない。父親が言っていた。「もし、どちらかが好きな人ができても、結婚は絶対だからな」
この親父たちは何言ってるのだろうと思っているが。
それは、今でも言われ続けている。
それは、お互い納得はしていないが、頷いた。
くるみは、どう思っているんだろう。そんなことも最近考えている。
と言うのがくるみと、俺の許嫁話だが。
これだけは、謎すぎる。なぜ、桜まなと許嫁なのかが。
そんなこと有り得るか?、許婚が二人もいるなんて何かの間違いだろ。
そう思いながら、桜に聞いた。
「誰からそんな、許婚とか言われたんだ?」
「それはね、あなたのお母さんから言われたのよ」
「え」
『え』になるだろうがよ!色々と言いたいことがありすぎて何から言えばいいのか。
まず、俺が思ったことを二つ言おう。
一つめ、何故母親の事知っているのか、そこが気になる。
何か俺と桜に関係があるのだろうか。
でも、コイツと会ったことないしな。
謎だ、謎すぎる。
二つ目、母さんと俺、四才の時から一回も会っていないだけど!。
俺が会っていないで、何故桜まなが会っているんだよ。
普通にありえねだろうがよ!。
そんな事を頭の中でツッコミながら思っているのだが、桜まなこの人には、色々聞きたいことがある。
「桜さん聞きたいことがあるんだけど」
「ん?、何かしら」
聞こうとした瞬間、チャイムが鳴り始めた。
こんなタイミングあるかよ。授業に集中できないじゃねえかよ。
まあ、鳴ってしまったものは仕方ない。
この授業終わってから聞こう。
授業中だが、やはり集中できない。できるはずがないのだ。
こんな意味のわからない状況が起きているのだから。
そんなこんなで授業は終わり。やっと聞けると思った瞬間。
「桜さん、聞きたいことが」
「桜まなさん、先生に呼ばれていますよ」
「わかりました、今行きます」
誰だお前は今先生なんてどうでもいいんだよ。
先生に呼ばれていると教えてくれたのは、学級委員長の朝田 萌さんだ。
軽く説めいすると、すごく優しくて、なんでも頑張ってしまうのが朝田さんのいいところ。
ダメなところは、無いと言えば嘘になるが、一つだけある。
それは、タイミングの悪さだ、いつも俺が大事な話しをしようとする時に、その人物をどっかに行かせるというなんとも特殊能力なのかと疑ってしまう。
今がその時だ、俺が桜さんに大事な話がある時に、どっかに連れて行く。
正直言って、やめてほしいのだが。
そんな紹介をしていたら、朝田さんが俺の所に近ずいてきた。
「坂木くんさ、まだ数学のプリント出して無いでしょ?」
たしかに、そんなのあったな。
朝から色々ありすぎて忘れていた。
「すまん、忘れてた後で俺が先生に出すから」
「わかった」
話が終わったら、自分の席に戻り本を出して読んでいた。
いつも何読んでいるんだろうと思っている。
その後、桜さんが戻ってきたのはいいがまた授業が始まった。
そして、長い長い授業が終わりやっと、話せると思った時、また邪魔者がきた。
「桜さんさっきの話なんだけど」
「何かしら」
俺が口を出した瞬間雄二とくるみが走って俺の所に来た。
「なんだよ、俺は口を聞かないと言っただろ」
俺がそう言うとくるみと雄二が同時に同じ言葉を言った。
「今日、部活ないから帰ろ!」
「は?」
なに意味わからないこと言ってるんだと思い、思わず『は?』の一言がでた。
「何言っているんだよお前ら、二人で帰ればいいだろ」
そう言うと、二人とも悲しんでいると思ったら、悲しんでいるのは雄二だけだった。
くるみは、少しにやけていた。
「わかったよ、雄二と二人で帰るね」
にやけながら言った。
正直言って怖かった。もしかしてくるみは俺が「二人で帰ればいいだろ」その言葉が出るとわかっていたのか。
まあ、いっかどうせ俺らは友達だけだし。
その後、二人は帰った。そしてついに桜さんと二人きりになった。
桜さんに俺たちの会話を聞かれてしまった。
だが、桜さんは興味なさそうにしていた。
とりあえず何も聞かれなさそうだからさっきの話しをしよう。
「桜さん、さっきの話だけど」
「うん」
「母さんからってどうゆうこと?」
俺は、真剣な顔をしながら桜さんを見た。
桜さんは、口を開けて言った。
「あなたのお母さんとは、私が六歳の時にあってね」
六歳だと、俺が母さんと離れて二年経った時か。
「それであなたのお母さんに色々世話になって」
「私が、あなたのお母さんに子供いるの?」
「って聞いたのよ、そしたらいたっと言っていたわ」
「だから、今どこにいるの?って聞いらた東京って言ってたわ」
「とても、悲しそうだったわ」
「会いたいとも言ってた」
「だから、私が会わせてあげると行ったわ」
「ありがとう、あなたを私の子供と結婚させたいわと言ったわ」
何故そこから結婚させたいになるんだよ。
小さい時だからよく覚えていないけど、母さんってそんな意味わからないこと
言う人だっけ。
桜はとても真剣に話してくれているが、いまいちよくわからない。
「だから、私は結婚するって言ったわ」
は?なに言っているんだ。
「そしたら、とても喜んでねこれで息子は独身のままじゃないわねって言ってたわ」
いや、心配するとこそこかよ!。
しかも俺がまだ六歳の時だよね?!俺が独身になる可能性を高くしてるの早くないかな~?!
「だから、私は興味もない男に会うためにわざわざ北海道から来たわ!」
その言葉だけとても大きく言った。
北海道に母さんは行ったのか。ん、待てよたしかにそこも大切だが何かとてつもなく傷つくこと言われた気がした。
「桜さん今さりげなくひどい事言わなかった?」
「なんのことかしら」
コ、コイツ!!
「なあ、桜さん話はわかった。」
「それって、俺と結婚したいってこと?」
そう俺が言うと、桜さんは鼻で笑った。
「結婚したい?、誰があんたとしたいのよ」
「私は、仕方なくあんたとしてあげるのよ」
「感謝しなさい」
ま、まじかよコイツめっちゃくちゃ性格悪すぎるだろ!!!
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