妖精の砂時計は夢の中 [205文字]
夢の中の図書館で、彼は今日も妖精を呼ぶ。
「おいで」
蔵書が見つめる図書館の中央。
巨大な砂時計の上で、彼は妖精の羽についた虹色に輝く粉をふるい落とす。
「妖精使いの荒い人ねぇ」
けれど嬉しそうに笑う妖精に、彼もまた、優しく笑いかけた。
「キミといつまでも、共に居たいから」
妖精の粉が落ち切れば、夢は醒める。
ここは、消える。
彼らの逢瀬は、終わってしまうから。
妖精は今日も、砂時計の上を羽ばたき、粉を絶やさぬよう努めるのだ。
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