仲間

カフェの皆は、22歳と言う年齢を

選んだ。

蛇氏の本名は、マクレガーピット

と言うらしい。

三百年を得てやっと美桜の為では

無く、それぞれの自分自身の人生が

始まった。


美桜も一人で車椅子を使い病院の

庭まで散歩に出かけられる

迄の回復をみせた。


心配していたお腹の赤ちゃんも

1ヶ月寝たままの生活が

功を奏したのか?子供も頑張って

生きていてくれた。

トイレ以外は、動く事を許されず

寝たきりの生活が続いた。


子供の為となれば我儘は言えず

その生活に耐えた!


そしてやっと子供の成長が

平均に迄追いついたと

医者の説明にレイモンドも美桜も

安堵した。


ザブラルグルブは、冬と言えど9月

下旬の様な気候で比較的

暖かい、日本の寒さとは比較

にもならない。


自販機で、ホットポタージュを

押す。

ガタガタガタと音がしてポタージュ

が落ちて来る。

それを手にして、意味も無く

ホッとする時間。


『こんな時間って大事だよね~』

ノンビリしたマタニティライフを

満喫する。


「おい、知ってるか?

ザブラルグルブ初の死刑の日が

決まったらしいぞ!」


「ああ、聞いた。

アレン様だろう、信じられないよな

あんな人が反逆者だったなんてな‼」


(ⓞДⓞ)エッ!?

「死刑?」

長椅子に座り、話し込む50歳位の

男性達の話に耳を傾ける。


「なあ⤵あんなに殿下と、

仲良かったのにな⤵

反逆者になる迄

何があったんだろうなぁ~」




死刑収容所にいた牢獄で美桜は、

確かに、アレンを見た。

あの時アレンの裏切りを確かに

知った。


しかしあの時は、気力も体力も無く

裏切られようが、殺されようが

どうでも良かった。

その事はスッカリ記憶から

抜け落ちていた。


レイモンドは、仕事を早めに

切り上げて美桜の病室にやって来る。

看護師さんの間でも大人気

普段会えないレイモンドにも

しょっちゅう会うことが出来るから

レイモンドのファンも急増中


「美桜、美桜、美桜」

何時もの様に廊下から大声で

美桜コールが始まる。

自動扉を人差し指でポン

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨┣¨┣¨

と、お腹目掛けて駆け込んで来ては、

お腹に(⊙⊙)!!ヒエツ

驚く美桜にピタッ


「BABY━❤

お腹すいてないか━━━━━‼

お喉はかわいてないか━━━━‼

困ってる事は無いか━━━❤

泣くんじゃないぞぉ~」

毎回うっとおしくなるくらい

レイモンドは、話かける。


「まだそんなん分からないから‼

お腹すいたなんて無いから

安心してよ。」

美桜は、呆れた眼差しで美桜にピタッ

と、張り付いたレイモンドの背中を

ポンポン叩きながら言う。


「それが━━━━ぁ⤴

この子達には分かるんだよ!

間違いない。

普通の胎児じゃないんだ、もう

意思も持ってるし

頭が良い‼」


何処から連れてきた自信なのか

レイモンドは、確信していた。

『コレが世に言う、親バカか‼』

美桜は、先が思いやられる気がし

ていた。



美桜は、ずっと心に思っていた

事を口に出して聞いて見た。


「アレンさんの事だけど・・・

死刑は、やめて‼」

思いも寄らぬ美桜の言葉に

(⊙⊙)‼「だ、誰から聞いた?」


「偶然散歩中に聞いたの‼

誰から聞いたって

わけじゃないけど。」


「美桜、アレンにどんな目に

あったか忘れたか?

俺の父もアレンの暗殺計画に

入っていたのだぞ、

勿論美桜、君もだ‼



しかもザブラルグルブの民も

あの悪魔の奴隷にされて、女

達は悪魔の子を産まされる所

だったのだぞ‼


分かっているのか💢?」


「でも・・・

アレンさんとは、仲良かったん

でしょう。

きっと、レイモンドの心の傷に

なる‼。」


「だとしても、今は串刺しに

してもやり足らないぐらい憎い‼」


「子供達が聞いたら

悲しむよ。

人殺しに変わりは無いよ。

お願いレイモンド‼」


「これ以上話はない。

帰る‼」


「レイモンド‼」


上着を引っ張る美桜を見てレイモンド

は、つめたく言い張る!


「美桜、人殺しじゃない‼

成敗だ‼

勘違いするな!

罪は償わなければならない‼」


レイモンドは、裏切りに厳しい

自分は映画館で私をブリやって

エミリアの所へトンボ帰りした癖に

マジΣ(-᷅_-᷄๑)ムカック

お前のやった事も裏切りだろうが💢



(≧ε≦● )プッ

「美桜、イライラは、体調に悪いよ

気の短い子供を産むつもりかい?」


目がクルリと丸く鼻の高い

背も高い綺麗になったマヤさんが

現れた。

ボフンと、煙の中から突然

出没、話し方や癖は80代のマヤ

さんだけど今は20代、お姉ちゃん

って感じだ。


今の話を相談する。


「確かにいい話じゃないが、

殿下の怒りは良く分かるよ。

美桜の事やつれる位心配されて

いらしたからね。

私達が付き添いを申出ても

絶対変わってくれなかったし

仕事は、ココでやってたしね。」


「そうなんですね。」


コポコポコポ☕


マヤさんは薬草クッキーと、

マフィンと、水筒に入った暖かい

アップルティーを出してくれた。


ゴクッ☕

「美味しい。」

微かに林檎の風味が鼻を抜ける。

窓越しに暖かな太陽の日差しを

受けながらノンビリしたお茶の

時間を楽しんだ。


「明日、皆に相談してみるよ

美桜は、安心して子供達の事を

大事にしなさい。

悩み事は胎児に悪いからね。」


美桜は、母の様な、姉の様な

マヤの言葉に安心して、言われた

通りの生活を心掛けた。



その日、夕方になってもレイモンド

は、現れ無かった。

美桜は、余程逆鱗に触れたのだろう。


アリアと、ジュリアは、マヤから

話を聞いて

胎児、妖の術を使う事にした。

これは生まれる前の子が父親に

頼み事をすると言う物だ。


例へばDVの親を叱ったり

酒、タバコ、女、ギャンブル、

浮気性を、男の良心に訴えかけ

反省させる術だ。


祭壇に、人形二つ、お菓子、果物

を並べる。


草木も眠る丑三つ時にそれは、

決行された。

星型の真ん中に祭壇を置き

マヤ、ジュリア、タニア、アリアは、呪文を西、北、東、南の方向に

向けて叫ぶ!

ゴニョニョゴニョニョ


「え━━━━↱↱↱━━━━イッ‼」



パパ、パパ


「ん?誰だ?こんな夜中に?」

眠い目を擦りながら良く見ると


薄ら灯りの中で

暗闇の中にサラサラした髪の

女の子が二人、🍭🍬🍫🍿🍩

お菓子を食べながらレイモンドを

呼んでいた。


「誰だ‼」


「まだ名前無いんだ、パパ

あの日助けてくれてありがと。」


「ありがとパパ」


「パパ?」


「今ね、お腹好かないよ!

いっぱい食べてるよ。

ね~」


「うん、ね~」

2人は同じ顔を合わせニッコリと、

笑った。


「パパが来なかったから

ママ、凄く泣いていたよ‼

寂しいんだって‼」


「そうそう、もうパパとは

居られないって言ってたよ。」


Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!💦

「お前達はつまり・・・・・💦」


「うん。

ママ泣いてたから私達が

ヨシヨシしてあげたよ。

ね~」


「うんうん。

そうだよ。」

ボリボリボリ

真っ黒な瞳をパチパチさせながら

美桜にソックリな娘達は

煎餅を食べる。


「パパもたべる?トウモロコシ煎餅」


「あ💦コレは美桜が良く食べてる

煎餅だな‼あ💦ハハハ💦」

1人は真っ黒な髪だが

もう一人は明るい茶系、俺のDNA?


コレはこの二人は俺の娘?

ああ💦なんて愛らしい❤


レイモンドは、飛び起きて2人を

抱き締めキスを繰り返す。


「パパ、ママの言う事聞いて

あげてね!」


「パパ、お願いママを泣かせ

ないでね。」


「分かった、ママと仲直り

するよ。」


抱き締めた娘達に、美桜にする様に

(´ε` )♥チュッ

(*˘ ³˘)♥チュッ

(๑ˇ3ˇ๑)❤チュ━━━━ッ

キスの雨を降らせる。

可愛いが止まらない!


「ああ~愛している二人共

癒され過ぎるウ~

なんて可愛らしいんだろう。

愛に終わりがないくらいだ‼」


レイモンドのチュッチュ攻撃は、

中々終わらない。

「パパ、ママのお願い聞いてね

約束だからね。」


「分かった‼

約束するよ。」

チュッチュッ チュッチュッ チュッ

「パパ、私達も、キスさせてね。」


「うわ━━━━━♥嬉しいゾ‼」

ペロ~ン ペロ~ンペロペロペロ~

ハッハッハッハッべろ~ん

ベロベロベロ~ン

「いやいやいや凄く濃厚だな(笑)

コチョバユイしヨダレか?

やけにベタベタなんだが💦」


ハツハツハツハツ

「お前達やけに激しいな!

息遣いまるで🐶並みだゾ‼

よ━━━━━し‼

パパもナメナメ攻撃だ━━━━‼

ゲボゲボゲボ

何か毛が毛が随分毛深くね?」


ベロ⤵⤵⤵⤵━━━━━ン

ベロ━━━━━~~~ン

「ウギャギャ👂耳、耳は、ナメナメ

しないでくれ━━━━━━ッ‼

2匹、いや二人で同じトコ

攻めないでく━━━━━━━れっ‼」


うわわわわわ━━━━━━━⤵

やめて━━━━━━━━ッ‼


全身にゾゾゾゾ━━━━━ゾオ

鳥肌が立ち寒気が走る。


飛び起きて目が覚めると、

ラナと、メリーが俺の顔を舐めて

いた。

俺の愛らしい娘を抱きしめていた

はずの娘達はマサカの

犬ฅ´•ᴥ•`ฅ ฅ՞•ﻌ•՞ฅワンだった・・・💦


顔は、ベットリする程念入りに

ナメナメ舐められネバネバネバネバ


更にのしかかられ

押し倒されアゴや顔、頭迄

念入りにナメナメされた。

体を丸めただただ耐えるしかない。

気持ち悪いが歓迎されて居るのは

間違いない。


昨日急にクロードから呑みの誘い

を受け美桜にイラついて

自家用ヘリを飛ばし遊び、いや

呑みに来た。

憂さ晴らしもあり、街に忍びで

出かけた。


勿論朝帰りするつもりで、しかし

美桜の顔がチラ付き女とは

遊べ無かった。

美桜が回復した事で少し

楽観視していたのかも知れない。

俺の浮気性は、中々落ち着いて

くれない。


朝早くから帰る事を決めた。


ロザリーからマヤに電話があった。

「提案された通りにやりましたよ。

殿下は、ヘリで今お発ちになりました。

ええ、メリーもラナも

仰られた通りに致しました。

これで本当に大丈夫でしょうか?」


マヤは、嬉しそうに

「ありがとうございました。

はい、殿下が帰った事が答え

ですよ。

美桜も出産に集中出来ますね!

クロード殿下にも宜しく

申し上げます。」


そう言って電話は、切れた。


美桜が朝食を取って要ると

レイモンドがやって来た。


「裁判所に行って、アレンの

死刑の中止を申請して来た。

会議にとりあげて、賛否を

問うことになるが、俺が取り下げた

事で中止になるだろう。」


美桜は、ニッコリ笑い

「流石、私の旦那様」

と、嬉しそうにつぶやいた。


「フッ、可愛らしいな美桜。」


「フフッそう。」

美桜は、また以前のように肉も付いて

前の様にニッコリ笑うと堪らなく

なる。


「アレンに文句三昧言おうと

アレンに会って来たが、アレンは、

私の顔すら分からなかった。

まだ若いのに白髪になっていた。

馬鹿な奴だ

あんな、化け物に騙されて・・」


ポカ━( ºдº )━ン...


「どーした?美桜‼」


ポカ━( ºдº )━ン...

「それはアンタも一緒やで( ̄▽ ̄)

騙されまくってたじゃん。」


「Σ( ̄ロ ̄lll)ゲッ!!💦お、オレ?も」


「そ‼」



「ん、んんッ‼💦💦」




それから月日はたち、美桜は、

妊娠5ヶ月になっていた。

美桜は、殿下付きのメイドのまま

出産準備の為カフェに

戻ることにした。



ザブラルグルブの民は、殿下の

結婚を心待ちにしていたが

授かり婚の為結婚式は、来年に先

伸ばしになっていた。


殿下の子を身ごもっているとは言え

まだ王室の一員とは見なされない。

結婚式の日に入籍するのは

昔からの慣わし

今の美桜は、普通の民だ。

それ迄は、護衛もSPも付かない。


この頃からレイモンドの様子が

少しづつ怪しくなって来た。


ある日突然城へレイモンドの様子を

見に行った。

執務室へと向かうと見覚えある

彼女が入って行った。


病院に入院していた頃何度か会った

女医さんだ、確か外科のアン先生?

美人で、ウエ~ブのかかった

キャラメルブラウンの柔らかい髪で

睫毛のマスカラも色っぽく

ツヤツヤとした唇もそそる物がある。


「なんで?執務室に?」

アン先生は、上はピンクのブラウスに

下は白のタイトスカート

ナイスバディ━の体の線がバッチリ

男の視線をとらえている。


に、対して

仕込んだのはレイモンドとはいえ

美桜は、ポンポコ山のタヌキ状態

二人入ってるからそりゃ~

その分膨れてマス‼

そりゃーあ、アン先生みたいに綺麗

じゃない・・・!


相撲部屋の力士並、色気どころか

下半身も萎える状態‼

暫くすると二人は出てきた

-`,パッ ´、-美桜は、咄嗟に隠れて

しまった。


美桜は、信じたく無かったが

腕を組歩く二人は恋人にしか見えない

美桜は、レイモンドに電話した。

三回コールでレイモンドは、出た。


「美桜?どーした?

なんかあったか?」


「💦お昼ご飯

一緒にと、思って来たんだけど?」


「ゴメン、今から会議なんだよ

ゴメンな‼」

二人はそう言って車に乗り消えて

行った。


病院の女医さんと何の会議?

何処で会議?




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