美桜の嫉妬
美桜はドアを開けレイモンドを
迎えいれる。
「お帰りなさいませ。」
中には3人のギャラリーが待ち構えて
いた。
「おっ‼ レイモンド
お気に入りの娘はいたか?」
クロードが、ちゃかしながら声を
上げた。
ネクタイを緩めながら上着を脱ぎ
😩💨ハアと、ひと溜息
疲れても居ないのに、この溜息
わざとらしい。
「いゃぁまいった、まいった。」
「何だ気に要らなかったのか?
俺ら覗きに行ったけど皆器量良し
のナイスバディじゃないか‼」
クロードがニヤニヤしながら聞いて
いた。
「ああ、確かにボン・キュッ・ボン
だったなァ( ˆωˆ )ニヤニヤ」
レイモンドは胸を手で形作り
腰をプリプリ振って見せた。
「≧(´▽`)≦アハハハ気に入ってる
じゃないか‼
あんな美女集めるなんて
さすがーザブラルグルブ国だなー
羨ましいぃー」
クロードが茶化しながら囃し立てる。
然しヴァルタンは美桜を気にしつつ
心配顔で見ていた。
『空気よめよ!美桜が
(○`ε´○)プンプン!!してるの
分かんないかな?』
「いやぁぁモテるって大変だ‼」
「美桜上着ポイ⌒Ο」(-"-)💢
「美桜ネクタイ、ポイ⌒ ☆」(-"-)💢
「美桜ズボン、ポイ~* ポイ!」
(-"-)💢💢
無言で拾い集める美桜にレイモンド
は?
「ん?どーした?ご機嫌ナナメか?
`,、('∀`) '`,、ハハハ美桜、さては
ヤキモチか?ん?」
シカト
ここでようやくレイモンドは美桜の不機嫌さを理解する脳ミソが働き出す。
「美桜、レイモンドが嫁貰ったら
ウチ来い。
俺が美桜を貰い受けるよ❤」
とロベルトが美桜の手を引き寄せる。
「いや、ウチに来ないか?
美桜なら結婚したい。
オムリー公爵とは父と知り合いだし
きっと上手く行くよ笑」
とヴァルタンが本気とも冗談とも
取れる一言を打ち出す!
「良かったらガラシアンに来ないか?
母も使用人達も歓迎するよ。
ウチではたらかないか?」
クロードの一言にレイモンドの
目がヒカル(`✧ω✧´)
「(ΦωΦ)お前ら何言っている
美桜は俺のモノと決まっている。
“ゴツン“ 「イタッ」
“バチン“ 「ウッ‼」
“ガツン“ 「イテッ‼」
のあとペンペンペン
レイモンドの行動を呆れながら
美桜は言う。
「皆様ありがとうございます。
殿下俺のモノ呼ばわりはどうか?
と思います(笑)
冗談はお止めください。
殿下とアテクシはなんでもアリマセン“
約束の3ヶ月の行儀見習い終了
しましたら、父オムリーが縁談を
進めるそうですので
私の身の置き場は皆様には
ご心配無用で御座います。
タラシでもなくぅ〜
女遊びもしないぃ〜
真面目でぇ〜
他の姫様なんかとぉー
お見合いしない人‼=( ̄□ ̄;)⇒グサッ
を選んでくれと頼んであります。
「まて✋待て✋✋待て✋ まて‼
よ、嫁、嫁に行くつもりなのか?」
レイモンドがオロオロしながら
聞いてくる。
「モッチロン‼ でございます。
その為の行儀見習いですから
(๑´⍢`๑)ハハハ﹏ 」
駄目だ‼許さん
「オムリーを縛り首にするぞ‼
「見合いして鼻の下
伸ばしていた奴が言うな‼」
美桜はキッとレイモンドを睨みつけ
足をグァングァン踏みつけた。
イタッイテッイタッ
ぴょんぴょん🐰跳ねながら
美桜の手を引き寄せドアの前に
痛々しい姿で立ちながら叫ぶ
アレーン‼アレーン
「アレンを呼べ直ぐに呼びつけろ」
美桜、ロベルト・ヴァルタン
クロードはレイモンドの叫びに
外にいた護衛も驚いた。
暫くするとドタバタと音がして
アレンが走ってきた。
「殿下、どうされました?
さっきまでご機嫌であらせられ
ましたのに?」
「へえ〜ご機嫌だったんだァ!」
美桜の囁く様な声にドギマギ
しながらも聞こえていない
フリをして
「アレン、見合いは全部
断ってくれ‼
直ぐ使者を出せ‼
次の見合いも無しだ‼
いいな‼」
アレンは握られた美桜の手を
見ながら
「駄目です殿下‼
メイド如きにうつつを抜かしては
足元をすくわれますぞ‼」
アレンは美桜を(▽ω▽)ギラッと
睨みつけた。
「又メイド如きぃ﹏😡💢
カチンと来たけど仰る通り
そうです、私も同意見‼
お見合い進めてください。
殿下とはなんの関わりもありません。
ご勝手に‼」
美桜の発言を聞いていたレイモンドは
「なんとでも言え‼
オムリーの縛り首の用意をしておけ
よいか!
俺に楯突くとどうなるか思い知れ!
返事は美桜次第だ
軍隊を出して
オムリーをひっ捕らえて来い‼」
「はっ‼」
「(ㅇㅁㅇ)!!!!!!!ひえ﹏
まて、待ってえ、分かった
分かった‼ ゴメンなさい嘘です」
レイモンドは呆気に取られる三人
を前に「手を出したら許さん。」
そう言った。
その場が凍り付くほどの眼力で・・・
レイモンドはロベルトとヴァルタン
を呼びつけ美桜の口から
出っ歯を取り出しメガネを外し
キャアー
美桜の叫び声とは反対に
二人はぉぉーッと美桜の愛らしさ
に目を丸くした。
美桜はチビだ、俺が死ぬ程欲しがっ
た女だ‼
誰にも譲れない!」
クロードをジッと見据えたあと
「クロード、たとえ
無似の親友の
お前であってもだ‼」
ゾクッとした笑いを浮かべる
レイモンドなら心中でもやりかね
ないド迫力だった。
レイモンドは美桜を抱きしめながら
「寂しい事は言うな‼
見合いした事は謝る。
すまない、嫌な思いをさせて
しまったな‼」
美桜の好きなレイモンドの柑橘系
の香りが美桜を包んだ。
レイモンドは右手でクロードや
ヴァルタン・ロベルトにシッシッ
と追いやった。
クロードは顔を見ていなくても
美桜が誰なのか直ぐ理解した。
クロードはレイモンドに抱きしめ
られた美桜に向かい
「美桜」
レイモンドが美桜を又ギギゅーっと
抱き締める、ビクンとはねた
美桜の体を押さえつけるように。
クロードも美桜を奪いたい衝動
にかられながらも
何となく美桜の気持ちも分かって
いたから・・・
そうクロードには美桜が誰だか
分かってしまった。
「美桜、母もロザリーもボブも
君に会いたがっているよ。
動物達も待っている。
たまには顔をだしてくれ。」
そう言って三人静かに出て行った。
「いやあークロード良く言った‼
見直したぞ、クロードは男だ‼」
ヴァルタンも
「見直したぞ!」
そうクロードの肩を叩いた。
部屋の外までチュッチュッと
バードキスの音がした。
「見合いは断るの?
困った事になるよ、ダメだよ!」
「美桜もオムリーを縛り首に
したくないだろ‼」
美桜はうんうんと首を縦に振った。
「美桜が記憶がないのは聞いた。
旅に出た理由もきいている。
然しなぜ?オムリーの娘なのだ?」
ベッドに腰掛け美桜の髪を撫でながらレイモンドは疑問に思っていた事
を聞いた。
美桜も重い口を開いて答えた。
「知り合いの人に拾われて
その人にお世話になっていたの
その友達と言う人に会って
それがタニアさんだった。
養子に入り、父オムリーと結婚して
身寄りのない私を助けてくれた
恩人なの、それだけじゃ
ダメなの?」
「フッもういいよ。
誰の娘であろうと、美桜が俺の
モノになればそれでいい。😚」
レイモンドの厳しい顔が緩み優しく
なった。
「んーじゃあ私はコレで‼
仕事残ってるから
やっちゃわないとねー。」
すると咄嗟に手を引かれ
レイモンドに抱きしめられて・・
動けない?なんで?
俺が後で言っておく‼
「だ、だ、駄目ですセクハラじゃん。」
「ア、エ、エッチ触るな!」
「ギャアー痴漢﹏‼ 」
「煩い‼
愛してるんだ、分かれ‼」
「( ̄▽ ̄)へっ“メイドごときを?“」
「あれは・ヤキ・・・ヤキモチだ‼」
「(ꐦ°᷄д°᷅)ハァヤキモチ?」
「( ˘•ω•˘ )お前が、男とイチャイチャ
してたから・・・‼」
キャアーアアア
またチュッチュッチュッと軽い
リップ音がした後
このぉ┣¨スケベー許さん😠
うわぁぁぁ毛がーイテテテ
ブチツ ブチツ ブチツ
ハゲハゲ禿げる﹏www
┣¨タバタ┣¨タバタ┣¨タバタ
ギャァァァァ(((
ギヤアアア━━━━━━━━アァ
美桜は・・犯されてしまった。
レイモンドの髪も多少、少なくなった。
シ━━━━1時間後━━━━━━ン
( ̄、 ̄;)ゞフーウε-(;ーωーA フゥ…
やっと、静かになった事で
ヴァルタンとロベルトは
終わったか、と胸を撫で下ろした。
疲れた1日だったとお互いを
労った。
そうロベルトとヴァルタンは
クロードを見送ったあと又
レイモンドの部屋へと引き返した。
初夜の証人になるために
残ったのだ。
古いしきたりや伝統は受け継が
なければならない。
妃となる為には無垢な事を
証明しなければならない。
ふんぞり返るレイモンドとは逆に
美桜はグッタリと眠っていた。
初夜の残骸はニンマリと笑う
レイモンドがバツと広げて見せた。
😩💨ヴァルタンと😩💨ロベルトは
証人の欄にサッサと署名を
して美人風呂屋へと足を向けた。
次の朝、目を覚ますとレイモンドの
浴室を借り美桜は、業務に戻った。
2人の事は未だ秘密にして置こう
と美桜とレイモンドで話し合った。
知っているのはヴァルタンと
ロベルトのみだ。
朝恒例の珍事がなくなった。
レイモンドが美桜の来るのを
待ち遠しく感じて早起きに
なったからだ。
朝から熱い抱擁が癖になり美桜を
迎えに行くぐらいだ。
2月に入った、日本では寒さが
一番増す頃だが、此処では比較的
暖かい4月位の陽気だ朝と夜位は
寒さを増すがそれ程でも無い。
三月に入ったらレイモンドの
事業が始動する。
後数日でザブラルグルブ国でも
北にある土地へとレイモンドは
移る。
海沿いのホテル暮しになる。
男達の職場だから連れていけない
といわれている。
レイモンドは暫く会えないからと
レイモンドとお揃いのス〇ホを
持たせた。
美桜が心配だし
寂しがらせないようにとの配慮
だった。
美桜も太陽と月のシルバーの
ストラップをプレゼントした。
勿論お揃い。
二人は寄り添いながらお互いの
スマホをブラブラと揺らし
顔を見合わせ微笑んだ。
「一年なんて直ぐサ。」
「うん。」
「そうしたら結婚発表しょう。」
「うん。」
別に一年位大丈夫☺
そう自分に言い聞かせレイモンドを、見送った。
“泣くなよ!
愛してる“
“大丈夫だよ|( ̄3 ̄)|“
と美桜も直ぐ返信する。
レイモンドが企画した豪華旅客船
これが世界を回る。
まだ計画過程だが成功したら
莫大な事業になる。
軍艦にも使えるように
設計してある。
海沿いのムラアーナ地方に来て
1ヶ月が過ぎた。
中々作業が進まず不本意では
あったがルチアマンダ国に専門の
優れた技術者の集団が居ると聞いて
指導員の要請をした。
すると直ぐ返事があり直ぐ出発
すると色良い返事が来た。
ルチアマンダ国は遥かに船の技術が
進んでいる、忍びで父王、ジェイク
とエミリアが技術者10名を引き連れ
てムラアーナ地方へと乗り込んで
来た。
エミリアがレイモンドに気がある
事は誰もが承知していた。
エミリアは見合いの席では
赤いカクテルドレスだったが
今はジーンズにTシャッと動き易い
コーデだ。
頭もいいし活発でレイモンドは
見合いの時とのギャップに
驚いていた。
「大人しく清楚に見えていたのに。」
サラりとしたセミロングの髪は
緩やかなパーマのかかった髪へと
変わっていて、大人っぽくなって
いた。
モデル体型で明るい、よく動く
クルクルとした大きな目は
人を引きつけるくらい魅力がある。
会議で、エミリアは積極的に
意見を出し、エミリアがいると
レイモンドも心配が少なく
なってきていた。
エミリアとのコンビも板につき
直ぐ帰る予定でいたエミリアは
1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月と
滞在期間を延ばしていた。
気が付くと美桜とは疎遠になって
しまっていた。
ホテルから出て仕事をこなす
昼は当然のようにエミリアと昼食
仕事終わればほぼ全員で夕食
みんなで呑みながらミーティング
そんな毎日を過ごしていた。
美桜のメッセージは毎日来ていたが
忙しい日々は続き、付き合いは
あるしでマヒして来ていた。
美桜のメッセージなど見る気もウセ
始めていた。
責任と重圧が何時もレイモンドを
襲っていた。
そんな思いから解放させて
くれたのはエミリアの笑顔と酒と
思いやりだった。
姉さん系のエミリアは適切に
判断しレイモンドに何時も自信
を与えてくれた。
忙しい日々が落ち着き出した頃
思い出したように美桜に連絡した。
「もしもし美桜?」
「\\\\レイモンド////☀」
パッと明るい声が上がった。
「美桜、やっと落ち着きそうだ‼」
「エッ本当に?大丈夫なの?」
「うん、明日休み取れたから
映画デモみるか?」
「本当に嬉しい😃」
「見たいのある?」
「うん😊超見たいのあるよー
いいの?」
「じゃあ明日10時
ザブラルグルブのシネマで待って
るよ。
昼も食べような‼」
「うん、めっちゃ楽しみ😊﹏❤」
思いがけないレイモンドのデートの
誘いに有頂天‼
残りの仕事も手際よく片付けた。
ワクワクしながら朝の来るのを
待っていた。
約束の日
美桜は直ぐ映画館の前に立ちスマホ
をポチポチしているレイモンドを見つけ飛びついて喜んだ。
レイモンドも美桜を抱きしめ
しばらくの抱擁を楽しんだ。
然し美桜は気づいた。
レイモンドの香水は美桜の好きな
柑橘系のものではなく
シトラス系の香りだった。
服も黒のニットに野球帽
ネックレスはジャラジャラした
ドクロっポイものでかなりショック
ジーンズもドクロっぽく
大きなプリントアップされていて
凄く似合ってカッコ良くキメてる
けどレイモンドっぽさがまるで
見当たらない。
誰のコーデだろう。
男じゃない女だ‼
耳に開けられたピアスが黒猫‼
チケットを買い手を繋ぐ
美桜の不信感は募って行った。
レイモンドは一言も喋らず
楽しそうにも見えなかった、ただ
残された宿題を片付けている様な
何とも言えない・・・仕方ない感‼
もう直ぐ開演と言う頃
レイモンドのスマ〇が鳴った。
「あ‼ ゴメン、待ってて‼」
レイモンドは自販機の方へ走り
出して何かを話していた。
スマ〇を後ろポケに入れながら
美桜の方へ気まずそうに
走ってきた。
「美桜‼ トラブルが起きた
悪いけど帰らなきゃ行けなく
なった、ゴメン。
1人で見れるか?」
「う・・・うん。
残念だけど仕方ないよ。
会えたからヨシってとこかな。
気をつけて・・・」
よっぽど大事な用なのかレイモンド
は、振り向きもせず一目散に
走って行った。
美桜は二人連れのカップルに
「あの・・・
用があって見れなくなったので
良かったらどうぞ(๑ ᴖ ᴑ ᴖ ๑)」
とチケットを渡し、マヤさんのいる
カフェへと帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます