あの日はこうして始まった。

マヤさんが

「私も魔女だよ‼

美桜には知られたく無くて黙って

いたんだよ。」


と言った。

白蛇氏とジュリアさんの経緯は


あった日に聞いて知っていたが、

マヤさんは私とどう関係あるんですか?」


美桜はテーブルに付いて食事を

薦めながら・・・


「私こそ皆さんを巻き込んで

申し訳ありません。


信じられなかったけど三百年


待ってくれて有難うございます。

お礼をいいます。」


と美桜は頭を静かに下げた。


それからマヤさんは話し始めた。


チャールズは前世からレイモンド

殿下を守るべき立場だった。

前世も騎士団長を勤めていたそうだ。


アリアさん、マヤさん、タニアさん

は、シャロンの父オズワルドに

使える魔法使いだったそうで、

家族の一員として生活していた。


父親、オズワルドは、子爵で

頭が良く、国を良くしょうと

人一倍働いていた。


しかし、戦が始まり反逆者により

沢山犠牲者が出た、マヤもタニアも

アリアも戦いを収める為にありとあらゆる事をした、色んな知る限りの

魔法の力は尽く跳ね返された。



そうこうしているうちにオズワルド

子爵は無理が祟り呆気なく戦場で、

この世を去った。



跡継ぎの男子の居ない

オズワルド家は、

2人の姉はとうに嫁に行き

残ったシャロンは、敵側から

舞い込む縁談を母の看病と言い訳に、断りつづけていた。



本当は、この国の王太子ケインと

結ばれたかったからだ。


あえなく子爵の位は無くなり

普通の民となってしまった。


そんな中、魔女リザがケインに

恋をして、戦を収める代わりに

あろう事かリザとの婚姻を迫って

来た。


それからこの戦も反逆者もリザの

企みだったと知った。


私達はもうリザからシャロンを守る

事だけを努力した。


リザはケインがシャロンを

好きな事を知ってしまった。


シャロンには出かける時は

マヤ、アリア、タニア

の一人を伴い出かけるように念を

押していたのにシャロンはケインが

待っと言う伝言に騙され

一人屋敷を飛び出した。


それを知って私達も後を追ったが

シャロンは火に包まれ飛んで行

った。



私達はリザの魔法の煽りを受けて

着いた順番で歳を取った。


マヤが一番

少し遅れてタニア

足を怪我していたアリアがずっと

遅れて・・・


私達は皆同い年だった。


「・・・・・・・・・・・・」


「じ、じゃあピットさんは?

何で60歳?」


「私はその歳で個々へ来ました

からね、魔法の煽りを受けた

訳ではありませんよ。」



「私達は全員マムールの村に飛ば

されました。

フラフラと宙に浮いて

その時チャールズと殿下に会っ

た。」


宙から下を見るとチャールズが

ケイン殿下を抱え泣いていた

回りは血の海だったよ。


私達を地面に下ろすと

何処からか神の声が聞こえた。



“ケインは自害と言う許されない罪

を犯した。

その罪は生まれ変わりし時

国の為、民の為あらゆる事の為

世の人の為に尽くす事で許そう。


その罪は同情すべき死でもある。

シャロンとケイン魂は三百年離れる

事となる。


お前たちはその来る日の為に

準備するのだ。


ジュリアと村人は2人の為に

ミサンガを用意しなさい。

チャールズ、アリア、タニアは

シャロンが帰る為に丈夫な橋を

かけなさい。

時空をかける橋だから慎重に、


そして三百年経ち2人が又

出会い、2人が結ばれたらお前達は

好きな年齢から、それぞれの人生

をやり直す事とする。


そう言うと神の声がする方から

白い紐が飛んできた。


それは紐では無く白蛇ピットだった。

ピットはミサンガの作り方を丁寧に

教えてくれた。


小人の村から月の指輪が消えたの

を合図にピットはシャロンの降り

立つガラシアンへと旅立って行った。


神様からの伝言を伝える為に。

そうして私達もシャロンを迎える

準備に入った。

それぞれの仕事をしながらね、


しかしあの日思わぬ騒ぎが起きて

シャロンを迎えに行ったのに、

見つけられず気が気じゃ無かった


リザを警戒して魔法も使えず

シャロンを見つけ出せないまま

虹の柱が立ってしまった。


リザに気付かれたかも知れない

シャロンの安否が分からない皆

必死で探した。


しかし美桜がピットに出会ったのは

まさに神の思し召しピットからの

連絡で無事な事を知った。



ピットの手紙が付いてガラシアン

に向かったのに、美桜は居なかった

もうガラシアンを出た後だった。


美桜と会った日だよ。

朝早く出て、帰りは夕方になった。


偶然連れ帰った子がシャロンだった

なんてね。

美桜が私の魔術が使える範囲に

現れてくれたから分かったんだよ。



あの夜、夜中魔法の地図を開き

シャロンを探そうとしたら光は

地図ではなく美桜の眠る部屋から

飛び出して来た。


驚いて皆を呼んだ

美桜は疲れて気づかなかったが

皆の話から間違い無く美桜だった。


あの部屋はシャロンの為に作った

部屋だったし、服も全部アリアが

若い人の意見や雑誌を読み

用意した、タニアはシャロンの為に

部屋の家具を買い漁った。


私は美桜の教育をしょうと決めて

いたんだよ。

思いやりがあって、御優しかった

旦那様、奥様の代わりにね。

レイモンド様と結婚までには必ず

ちゃんとした御令嬢にする為・・・に、


美桜は済まなそうに呟いた。


「でも?」

6人は一斉に思わずハモって首を

傾げた。


「いやぁ〜アイツ嫌いなんです

よね〜勘弁して下さい!」

6人とも美桜の思わない反応に

Σ(ΘДΘ;)Σ(●д●)ฅ(๑⊙д⊙๑)ฅ!!

‎( ⊙⊙)!!(;꒪ö꒪)(꒪ω꒪υ)



「ヘヘッ、無理、無理、無━理」


美桜は思い出したように

すーぷ すーぷ すーぷ

とキッチンへとすっ飛んで行った。



その様子を見ていたタニアが

「嫌がってるのを無理に結婚させる

のはどうだろう?」


三人よれば文珠の知恵と言う

くらいだ魔女三人は頭を寄せ

知恵を絞った。

人の苦労も知らず美桜は・・・


「うん、うん、うん、

美味しーい❤」

あどけなく🍖に、食いつく美桜に

頭を悩ませながら、

💡(⊙0⊙)⚡ピコーン

突然タニアがひらめいた。


「嫌なら勧めない デモ、デモ‼

3ヶ月だけ‼

城務めをして、決めよう。


おっとりとしたタニアは今オムリー

侯爵の妻だ昨日籍をいれた。


美桜を養女にし

恥ずかしくない令嬢として殿下の

結婚相手として

身分を上げる事が出来る。


元々38歳のオムリー侯爵は年上タニア

にお熱だった。

タニアは彼が歳下と言う事で

ずーっと断っていた。


だが美桜が帰って来たこともあり、

プロポーズを受け入れていた。

美桜は、タニアの連れ子として

いや、オムリー侯爵の娘として城へ

上がれる。

名目は花嫁修業‼

沢山の上流階級の娘達は城へ花嫁修業

に出されていた。こうすれば

躾の行き届いた娘として縁談が沢山

来ると言う。



「ŧ‹”ŧ‹”

3ヶ月勤めたら諦めてくれます?」

6人はとりあえずウンウンと頷いた。



「3ヶ月かぁ﹏長いなァー

どおしょっか?ŧ‹”ŧ‹”」


ゴクッ!美桜は絞ったオレンジジュースを一口飲み‼


「じ、じゃあ3ヶ月だけ‼

3ヶ月だけですからねっ‼」


と渋々引き受けた。

登城は2ヶ月後、髪があと少し伸びる

のを待ってから皆がそれで納得して

くれるのならば・・・


「それから」

とチャールズが口を開いた。

「明日殿下が一斉にテストを開始

する。城の雇用者全員、

庭師からアルバイト、側近から

兵隊全員だ‼

上位10名で美桜を探す、頭脳チーム

を作るそうだ、多分虱潰しに

本気で美桜を探すらしい。」



「マジでしっけー‼」

美桜はウンザリとした顔をした。

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