殿下と立ち会い?
こんな時どうしたらいい?
見上げる彼は凛々しくギロリと
まん丸い目で美桜が睨んでも
小馬鹿にしたように口の端をあげて
ニタリと笑う。
膝を曲げ両手を土に付けジリジリと
後ずさる。
《逃すかっ‼》 剣を美桜に突きつけ
《死にたいのか?》
奴も声をあらげる。
ドッꉂꉂアハハハハꉂꉂキャハハハハ
ガハハハハꉂꉂハハハ
いっのまにか、沢山の兵に囲まれ
美桜は見世物の様になっていた。
『どうしょう。逃げられない‼
“落ち着け! 落ち着け!』
フッ、フッフウウウー
深い深呼吸を繰り返す。
美桜は決心したようにバシッと目を
開き気合いを入れ ヨシッシャャャャ
戦闘態勢に入る。
『剣道三段は飾りじゃない‼
そだそうだ。
2歳から木刀を持った。
ビビるな!どうする・・・』
男相手に戦った事もある。
そうだ、
やらなければ殺られる。
己の身は己で守れ美桜‼分かったな‼
父が小さい頃から私達姉妹に言い続けた父の教え‼
・・・どうせ、殺されるか、連れていかれるかだ。
一か八か‼
ならば・・・ヨシッ‼
意を決して木刀を握る。護身の為
持っていて良かった。
ほほほう↗﹏
沢山のゴツイ体格の男達は、
背の高いの低いの茶系の顔、
浅黒い顔
なんにせよ鍛えた体に男臭さが
プンプンそんな男達がピューピュー
指笛が何処そこから上がると共にガヤガヤ、笑い声も上がって来る。
そんなことを気にする事無く彼の目は静かに美桜の行動に目を話さず見据ていた。
「フン、小僧やる気か‼」
美桜はその一言で気合いを入れ
スックと立ち上がり頷いた。
又ドッと笑いが上がる。
美桜をバカにしている
男達の野次馬の笑い声
ヤレヤレーー小僧
おおぉぉぉぉぉぉぉぉいぃっ!!!
“やめるなら今だそ‼“
“﹏イヤイヤ、小僧まけるナ‼
“にげるなよー!!アハハハハ“
もう好き勝手な野次馬だらけ
美桜はスウーッと息を吸い込み
うるっさーい‼💢
静かにしろ﹏‼!!💥
お前ら何様だー
一瞬静かになる‼
ドッ
ワハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
「クッソォ〜俺に何の用だーっ
馬鹿にするな! ドッアハハハハ
子供をいじめて楽しいかー💢」
美桜は棒を振り回し大声で叫んだ。
男達のヤジが飛ぶ中、美桜の一言にキレたのか奴は、美桜に真っ直ぐ剣を向けて来た。
邪念を払わないと!
殺られる‼
美桜は姿勢をただしスクッと身構える。美桜の姿勢の正しさに
男達は目を見開いた。
周りの野次馬達もオーオーッと叫び
身を乗り出してきた。
『奴も真剣、手も足も長い‼
それにあの体格‼まともに戦っても
勝てない!』
・・・・・・アレだ‼ あれしか無い
アレでいく‼
悔しいが剣の腕では勝てないと美桜は行動に出る‼
美桜はクルリと背を向け、
岩場にむかって走った。
男は追い越す勢いで追いかけて来る
走り抜ける風の音が
ビュウウウン ビュウウウンと
唸る。
美桜は全力で走る
い・ま・だーっ‼
美桜は途中クルリと体勢を変え
迎えくる男の前で屈み込
腰から脇へと剣を振り上げる!
「Japanese抜き胴ダーツ‼
ドウリャャャヤー‼
YAMATO NADESHIKO
なめんなよ━━━━━━ツ‼
どりゃゃゃゃやや‼」
相手が怯んだのを右目で確認しながら岩にぴょーんと飛び乗る!
パッと足がつきパッと弾みをつけ
「どうりゃゃゃゃややー‼
脳天おとしだー‼
うりゃゃゃゃややー
くらえーッ‼」
《ゴチン‼》
イテツ‼
鈍い音がした。
アレッ?
振り返るとウンコ座りしたイケメンが頭を抱えうずくまっていた。
「で‼ 😨 殿下ー‼ 😱殿下ー‼ 😰」
ガタイのいい男達が慌てて
駆け寄ろうと走り出した。
て、手出し 無用だーっ‼
イテテテテ
怒号で走り出した男達の足が止まった。
ハァハァハァハァ
美桜も息も絶え絶え﹏
ハァハァハァハア
男はあんなに走りっぱなしなのに
息切れもしていない。
ハァハァハァハア美桜の息もあがる。
俺は昨日、
馬に水を飲ませる為川沿に向かった。
バシャバシャバシャバシャ
その音に下流に目をやると可愛らしい小僧が暴れていた。
余りに楽しそうなのでジッとみていた
魚を捕まえられず半泣き状態‼
「フフフツ、腹減ってるのか?」
可哀想に思えたから魚を半〆にして
3匹流してやった、アイツは大喜び
そんな小僧を眺め楽しくなった。
アイツも喜んだが俺も凄く嬉しくなり楽しんだ。
その夜、
何故か小僧の事が気になり落ち着かない、頭から離れ無かった。
夜一人屋敷を抜け出し小僧探しに
出たのだが護衛兵に見つかり大人数の捜索になった。
山探しをしていたら、いつか見た
虹の柱が真っ直ぐに俺に向かって
飛んで来た。
すると、俺の指輪からも黄色い光がバッと飛び出し回りが昼間より明るくなった。
光と光が交わりそうになった時
又パッと光が消えた。
捜索していた全員が見たのだから
小僧の他に月の乙女と呼ばれる女も
いたはずだ。
いや、乙女はどうでも良かった
俺が探していたのは小僧なのだ。
昼間、あの場所にいたはずなのに
もぬけの殻だった。
小僧の作った釜戸にも火は無かった。
変なコルセットが干してあり、
まだ乾いていなかった。
小僧の持ち物ならまだ近くに
いるはずだと思ったが
考えれば小僧は華奢なのにあの
コルセットは1メータいゃ
2メータ位はあった
小僧のモノじゃない!
どっかのオバサンの忘れものだ
昼間連れ帰らなかった事を後悔した
何よりもあの笑顔・・・可愛らしい!
俺はどうやら、太陽の様な明るさに
メタボレしたらしい。
どうしても側に置きたい気持ちが
抑えきれないくらい膨らんで
朝早く探しに出ようとしたら又軍隊長に見つかった!
共は要らぬと言ったが無駄だった。
群衆は膨らんで軍隊まで付いて来る羽目になった。
そしてやっと見つけた小僧はぐっすりと刈り草を集め無防備で眠っていた。
すると、黒い太い紐がニョロニョロと小僧の元へと進んでいた。
頭に赤い斑点がある
毒蛇だ、噛まれたら死に至るほどの
猛毒を持つ。
俺が走ると一斉に鳥が羽ばたいた。
走りより剣を抜き蛇を引っ掛け跳ね飛ばした。
逃げ出したヘビを、軍隊長が確認した時、小僧が目を覚まし誤解されたと言う訳だ‼
正直に話て、誤解を解けば良かった。
しかしあの俺を見る怯えた目に
“➷ブルッ “
そして睨み付ける目に変わった時
“➷➷ブルブルブル︎💕︎“
なんとも言えない、俺のSさが湧き上がって来た。
つい愛しくなり口元が緩んで行く!
あんなに気の強い女は初めて・・・
いやいや、男だったな‼
しかも俺に、盾突くとは・・・
あ〜♡それも一興
ならば・・・相手をしてもらおうか‼
遊んでやる!そう思い挑発してみた‼
・・・ん?
「俺はもしかしてゲイだったのか?」
いやいやまさか、そんな馬鹿な‼
俺は女泣かせの レイモンド‼
と陰口を叩かれるぐらいの女好き
自慢じゃ無いが女は絶えた事は無い
俺は口の硬い女しか付き合わない!
遊びと割り切れる女ばかり。
遊びと割りきれる事情を持つ女ばかりじゃないと遊ばない
ややこしいのは苦手だ‼
しかしこの小僧に対する気持ちは
抑えられない!
戦いながらこんな事を考えていたら
胴に一発、頭に一発‼
くらってしまった。
こっちは怪我させないように
滅茶苦茶気を使っていた。
あんな可愛らしい顔をして
小悪魔か?ニタリとして
ゴチン‼ってあるか?
痛すぎだ!普通追い込みかけたら
“ごめんなさい“ のハズ
泣いてしまうのが普通ダロ‼泣けよ…
素直に従えばいいものを・・・💥
いくら俺でも我慢の限界だ‼
俺は怒鳴りつけるように叫んだ、
こうなりゃ権力を使い連れ帰る、
小僧 ‼ 遊びは終わりだ‼
よくもやってくれたなー‼💥
💦💦ヤバイ💦💦
奴の顔が😈ゾゾゾー
美桜は、ブルった。
こ、こんな時は・・・時、時間稼ぎだ
そっそうだっ‼
美桜は、ナメた口調で問い掛ける
「オイ、お前、
名前はなんだ?
な・ま・え・なんだァー‼」
時間稼ぎには、持ってコイの会話
ドッꉂꉂアハハハハ
オーッホホホーフォ
「殿下の名前も知らぬとは?
珍しい奴だ‼ 若い女達はこぞって
殿下を奪い合うというのにハハハ」
髭をはやした男達は大笑いアハハハハꉂꉂ
「で、殿下?お前が殿下? は?
ってか俺は男だし、女じゃ無い‼
名前なんて知るか〜
俺は男は対象じゃないぞー
欲求不満の対象には、ならない‼
ばっかじゃねーのぉー
ヘンターイ」
「ウオッホホホ活きのいい小僧だ‼
殿下どうなさいます?
侮辱罪に相当しますぞ‼
逮捕して庭の草むしりでもさせますか?
「小僧よく聞け!
私はザブラルグルブ国
王太子、レイモンド、アラール‼」
「え‼えーっ‼
あんたがレイモンド!!
「ほほうー、俺の名ぐらいは
知っておったか?」
どうだと言わんばかりのドヤ顔で美桜を見ていた。
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