3話 帰るもんか!
彼を含む
何人かの集団が立ち去った後
美桜は脱力感を感じ座り込んだ。
何故か彼が居なくなった後無性に
寂しくなっていた。
それは心が感じる物で美桜は
その原因すら分かっていない。
ただ動きやすいジャージで良かった。
高校の入学の時に購入した
青々とした華南高校と印刷された
真っ青なジャージだ。
剣道の試合に行くとドラエモ〇組と
良く馬鹿にされたが、
その鬱憤を晴らす様、常に優勝
していた。
美奈、菜月、美桜(三人剣士)
と呼ばれたぐらいに名を上げ試合の
時は暴れた。
今朝迄の日々が遠い過去のようだ。
美桜はフラフラと立ち上がり
庭の真ん中まで歩くと空を見上げた。
空にはいつのまにやら
大きな月が見え美桜が月の真下に
立つと月から目の眩む様な
丸い光か落ちて来た。
美桜は、その光にズッポリと
包まれて見上げると、光は天使のハシゴの様な形に代わりキラキラキラ
.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*
ダイヤモンドダストのようであり
散りばめた宝石の様でもあった。
美桜を取り囲む金色の光は沢山の
人が遠くから、又近くから見ていた。
しかしあまりの眩さが広範囲の為
場所の特定が出来ない。
虹の柱が立った事が皆の知る事に
なった。
そんな風景をレイモンドは、
王室専用機の中から見ていた。
本を読みながら
フッ
と光に目が行って、窓を見ると
その空間をも包むように
光の柱が立っていた。
レイモンドは叫んだ!
あれは虹の伝説の柱‼
ホントに虹が立ってる‼
レイモンドは慌てて飛行機を
Uターンさせた。
急げ何処か場所を確認しろ‼
《《殿下、レーダーが反応
しません。 》》
美桜は、光に見とれながらウットリ
していると、
オレンジ色の光の玉が
放たれた、矢のように飛んで来て
美桜の左手薬指に巻きついた。
オレンジの光はグイグイと肉を削り
美桜の指の骨に巻きついた
指に巻き付いた途端、光も近くに見えた大きな月も空高く登って行った。
美桜は痛みに耐えきれず芝生の上を
ゴロゴロ、転げ回った。
うぅぅ!うぅぅ
うねり声を上げていたがあまりの
痛さに耐えきれず気を失った。
美桜は自分の身体が揺れているのに
気がつき薄目を開けた。
背の高い甘い香りのする成人男性に
抱き抱えられていた。
「た・・・すけ・・て
く・・・だ・・・さ・・い。」
その一言を呟くとまた気を失った。
どれくらいの時間が経ったのだろう。
頭の遠くから声がする。
「ですから!わたくしと
お 帰り下さいませ。
お后様のお帰りを王は待ち望まれ
ておられます。
王も反省しておられて夜も寝れず
随分お痩せになられまして
ございます。」
 ̄へ ̄ フンッ!!
「いい気味だワ!
べルナルド、心配するな!
側室でも迎えれば良く寝る奴なんだそうしてやればよい。
わたくしは、帰って来た日から
ぐっすり 眠っておる、」
「ですから、王は心を痛まれまして
๑`^´๑もうよい‼」
美桜は、余りの剣幕と大声に目が覚めた。
どうやら側近の様な痩せた男性は
お后様を連れ戻しに来ているらしい。
『あ‼ミスターオク〇に似ている。』
七三に分けたテカピカのくせっ毛
鼻の下のチョビ髭、
人の良さそうな三十代前半、
気の弱そうな細い身体
しかしまた美桜は眠りに落ちて
しまった。
すると、ドアの開く音で又目が
覚めた。
今度は若い凛々しい男性が現れた。
栗色の髪、甘いマスク、
ジャニーズ系、目が丸く
マッシュウルフ系のカットを
して背が高い。
『あ‼あの人は私を運んでくれた彼』
まだ起き上がれず目だけ開く状態。
「母上‼ 父上も反省しております。
一度の過ちでは有りませんか?
いい、大人なんですから、 ს 」
母上?って事は息子さんか?
「そうです‼
お后様、王だけではございませぬ。 近隣の王様は御寵愛の側室、
お妾様 は、何人も抱えておられます。
それに‼王は、お后様に見つかり
未遂でございます。
まだ綺麗な、お身体であります。」
「は‼ハアアァァァオイオイ!
ベルナルド、他の女の前で
いざ突入の段階だったのだぞ
何処が綺麗なものですか‼」
「母上、ただの遊びにすぎません、
ドンと構えて置けば良いのです
よ。」
『お后様だよね?何時代?
イギリス?フランス?ル〇16世
白雪姫?シンデレラって何時代?
昔むかしって西暦何年?
イヤイヤ待て待て!
ヘリ飛んでるし、トラックあるし
どうやら中世では無いらしい。』
「お願い申し上げます。
王としての威厳が保たれませぬ
お后様に捨てられたとあっては
民の笑い者になっておられます。」
「ベルナルド、そなたの忠誠心には
感服いたします。
王も、そなたがいるも有難い。
分かりました、戻ります。
支度をします、少し待ちなさい。」
『えー‼浮気旦那の元に
帰るのですかい?』
美桜はスンナリ帰ると言った
お后様が不思議だった。
しばらくして
お后様は帰って来ると右手に何か
ギラリンとした物を持って現れた。
『グワッ、あ、アレ💦包丁Σ⊙▃⊙』
《よいか‼ 葬儀は不要》
《亡骸を王に差し出せ‼》
🔈 ̖́-わたくしは死んでしか帰らぬ!!
そう一声叫ぶと・・・
お后様は刺身包丁の様な浅黒く光る物を高く持ち上げ自分の喉を目掛け振り落とした。
ガキーン甲高い金属音がなり
刺身包丁があろう事か美桜のベットに◤◢◤◢◤◢◤◢WARNING◤◢◤◢
刺身包丁はブルブルと横揺れして
突き刺さった‼ ヒエエェェ(((;꒪ꈊ꒪;)))
後2cmズレて、異世界飛び越え
あの世行きだワ💦。
側近のMrオク〇さんも、おロオロ
タップリの、冷や汗をかいていらっしゃる。
「茶番は終わりです、母上」
「ベルナルド、ベッドは
取り替えたの ですか?」
「あの、そのう、あのベッドは
王が気に入られておられまして
"llえーと‼あのう・・・」
「ハアアァァァ、
帰って私に、あの突入仕掛けた
ベッドに寝れというのか?
汚らしい。あのボケカスの気持ちは
ようく分かりました。
ベルナルド、
決心がつきました、離婚します。
王にそう伝えなさい‼」
そ、そんなぁーぁ( ꒪Д꒪)ヤバ…
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