第6話 諦め

 物販で利益を生む。すぐに厳しい現実に気付く。7人の給料と家賃、光熱費。税金。赤字にならない為には最低月200万の利益がないときつい。20日前後の出勤で1日9万5千円、1人頭1万2.3千円。1度の取引で千円の利益を得ても13回取引しないといけない。しかも、日用品なんかでは途方に暮れてしまう。ある程度価値があるもの。これはむずかしい。まずやってみるしかないな。

 思考錯誤のまいにちが続き1ヶ月すぎた。7人で利益は70万。全然赤字だだけどこんなの当たり前。コツコツいこうと呼びかけた。

 3ヶ月後。気づけば俺と、加藤と、児嶋になっていた。。気づけばとかではなく一気に4人やめたんだけどね笑。ずっと利益は平行線。赤字は続いていた。

 3人になっても月100万の利益をうまないといけない。この頃は独自にオークションで落として転売をひたすらしていた。だから、決済までひたすら時間かかることもあったし、買い手がつかない事があった。これでは不安定すぎる。ひたすら何がいいか考えた。久々脳を使ってあげてる。ピンときた事があった。スニーカーって人気なやつだとちょいと時間置いたら値段上がることない?ちょっと人気出そうな奴買ってみよ。あっ上がってる。3ヶ月後だけども…。だが、相変わらず加藤、児嶋はついてきてくれてる。毎日30以上みんなで梱包して利益をうまない悪循環。なんとかせねば。

 「加藤、児嶋スニーカー3000円利益でたぞ!買いまくっていい?あいにく事務所スカスカだから荷物溜めちゃうぜ。」

 2人は苦笑いしていた。そして加藤がこう言った。

 「社長。スニーカー長い目で見たらいいですけど、即決の利益…ほしいっスね…。」

 もう、めっちゃいい事言ってるのに控え目な感じ、わかる。派遣社員が正社員にいう感じ。うん、俺はすぐわかるよ!元派遣だし、派遣だけど自信もってやってましたよいつも👊もういんだよ、そゆうのいらん俺たちは。

心の中はウェルカムなんだけど伝わらんか?難しいよな!即決利益うむ?不動産?知識乏しい。無理。車!?車売買とかもわからんわからん。ブランド品?これだ!オークションでも即決になりやすい。全て信用があれば。 

 おっさん社長動きすぎやろ。質屋とオークションをつなげてみる係に就任しました。質屋の信用度やばいね。質屋の鑑定本物だけで、平均1万プラスになった。月利益もギリギリ黒字にもっていけた。

 この頃になると3人の人間関係がかわる。児嶋はめっちゃ話すし、加藤もよく話すし、俺は文章がラフになって小説のつもりが日記になるしで、みんな変わってきた。

 物販利益が120万出たところで児嶋に言った。いや言ってやったよ。

 「大島さん黒字5万から10万くらいでたぞ!」

 児嶋がすぐ答えた!

 「児嶋だよ!!!」

 やっと言ってくれた笑笑 

あの往年のギャグ!うける!

    んっ?

 めっちゃ似てるんだけど!!

「えっ?児嶋似てるんだけど!声が。物真似得意なやーつ!!?」

 児嶋は笑いながら言った。

 「自分の声よくわからないけど、よくゲームしながら物真似してました。」

 加藤がすかさず、


「社長、児嶋さんクオリティやばいです。YouTubeあげましょう!」


 たしかに似ていた。物販をメインに手が空いた時にYouTubeを撮ることになった。

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