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結局、ここ最近何だかんだで俺は高岡さんと一緒に週末を過ごしていた。ノート用冷却ファンの買物にも付き合ったし、加賀市の雪の科学館にも行った。一度「俺とこんなに一緒にいたら彼氏に悪くない?」と聞いたら、「いませんから大丈夫です」と彼女は即答し、そして……意味ありげに微笑を浮かべた。
ヤバい。何でこんなことになってしまったんだ……もう二度と恋愛はしない、と思っていたはずなのに……つか、こいつストーカー予備軍だったんじゃ……
そんな初期設定を忘れてしまうほど、彼女といることは楽しかった。分野は別だが同じインフラ屋ってことで、相通じる部分もあるのだ。だけど、俺は彼女と一線を越えるどころか、未だ手すら握っていない。やはり、どうしてもまだ彼女を信じ切れないのだ。むしろいつ裏切られるか、不安でもあった。
そして。
その不安が的中する瞬間は、意外にあっけなく訪れた。
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