第246話 ベレゼレストリア王国

数日後、国境を越えてベレゼレストリア王国に入ると、人を探しながら港町を目指す

「御主人様、あれは・・・」

クリスが指差す

「人の死体? 腐敗している」

エターナリアが見て言う

「何故こんな所に?」

ケシルが不思議そうに言うと、護衛が穴を掘って埋める


夜になり野営をする

「人影?」

護衛が近付く人影を見ている

「死体!! ゾンビ!!」

護衛が、慌てて武器を構えて待ち受ける

「ゾンビか・・・面倒だね、アーナ浄化を」

エターナリアが苦笑いして言うと、アーナが浄化の魔法を使うと、浄化の光に、ゾンビは力無く、崩れ落ちる

「御主人様、あそこにも・・・え?あっちにも!完全に包囲されます」

ケシルが真剣に言う

「面倒だな・・・緑玉、ブレスで焼き付くして」

エターナリアが真剣に言うと、緑玉がブレスで焼き払う

「我が主、完全に消滅したが・・・まだまだくるぞ」

緑玉が呟く

「なんだかムカつく」

エターナリアが呟く

「御主人様、殲滅します?」

アニタが真剣に言う

「浄化しないと無理だよ、完全に焼き付くしても、動くかも知れないからね」

「うーーー面倒!!」

アニタが苦笑いする


朝までゾンビを撃退を続ける

「御主人様、どうしますか?」

クリスが苦笑いしながら言う

「浄化のスキル持ちが、少ないから面倒!!」

エターナリアが真剣に言う

「全部焼き払います?」

キャスカが苦笑いして言う

「骨になっても動くから、骨まで焼き尽くさないと・・・」

エターナリアが呟く

「御主人様、この国の生き残りいるのでしょうか?」

クリスが真剣に聞く

「近くの町や村を見て回るか・・・生き残りがいたら、情報が有るかもしれないから」

エターナリアが真剣に言うと、近くの町に向かう


町が見えてくると、死体が沢山転がっている

「ゾンビだらけ?」

セリカが真剣に言う

「処理は面倒だから、無視して進むよ」

エターナリアが言うと町の門の前までくる

「どこから来た!!」

兵士が驚いて聞いてくる

「ゴブリンに襲われて、ムカついたから、暗黒大陸まで仕返しに向かっていましたが、この国の状況を教えて欲しい」

エターナリアが笑顔で言う

「はぁ? 暗黒大陸まで!!」

兵士が苦笑いしている

「そうですが、あのゾンビどうにか出来ないのですか?」

「無理だ!! 何とか毎晩耐えている!! 戦えるなら手伝え!!」

兵士が真剣に言う

「他の町も同じ状況?」

「解らない!! 連絡が取れない」

兵士が真剣に言う

「仕方無い・・・今晩町で休ませて貰えますか?」

エターナリアが真剣に言う

「構わない」

兵士が真剣に言うと門が開き入ると、空き地に野営の準備をする


日が暮れ始めると、兵士達がやってくる

「町を守るために、力を貸せ」

兵士が言う

「旅人に言う言葉ですか? 貴方達の家臣ではありませんよ」

エターナリアが笑顔で言う

「貴様!! 外に放り出すぞ!!」

「それで? 雑魚が何を言っても、怖くないですよ」

エターナリアが微笑みながら言う

「貴様!!」

兵士が剣を手を掛ける

「止めよ!!」

後ろから来た男が言う

「隊長!!」

兵士が下がる

「旅人よ、本気で暗黒大陸まで行くつもりか?」

「喧嘩買ったからね」

「冗談では無いのだな・・・しかし、王都があれでは、渡れないぞ、それに船も無い」

男が真剣に言う

「そうなんだね、ゾンビが多いけど、どこから現れている?」

「王都から湧き出している・・・撤退しながらここまで来たが・・・」

男が悔しそうに呟く

「浄化の魔法を使える者はいないのか?」

「ここには2人いるが、数が多すぎる・・・もう限界も近い」

男が残念そうに言う

「他の町は残っているのか?」

「多分まだ残っているだろう・・・お前達はどこから来た? ビレストニカ王国か?」

「ビレストニカ王国は何とかゴブリンを撃退したが、国はボロボロだな」

エターナリアが真剣に言う

「ゾンビが、広がれば遅かれ、同じ運命だな」

「今日は少し協力してやろう、情報代代わりだ」

エターナリアが微笑みながら言うと、兵士が慌ててやってくると、兵士が何か言うと、兵士達が慌てて走っていく

「すまない、逃げられるなら逃げよ・・・この町も終わりだ」

男が悲しそうに言うと、走っていく


「御主人様、行きますか?」

クリスが真剣に言う

「少人数が良いかな?」

エターナリアが笑顔で言うと、門の方から悲鳴が聞こえてくる


エターナリア達が、急いで向かう

「御主人様、ヤバそうです!!」

アニタが笑顔で言う

「もう壁の上で戦う、なんて終わりですね」

クリスが真剣に言うと、エターナリアが本気で走り出すと、壁に登りゾンビを弾き飛ばす

「強い・・・しかしこの数相手では」

男が苦笑いする

「いつもより数が多いの?」

エターナリアが笑顔で聞く

「あれが、ゾンビを呼び出している」

男が指差す

「もしかして、リッチキング?」

エターナリアが呟く

「そうだ・・・早く逃げた方が良い」

男が言う

「じゃあ殲滅だね! 緑玉!! 焼き払え」

エターナリアが大声で叫ぶと、緑玉が飛来して、ブレスで焼き払うと、ドラゴンが6匹が次々とブレスを放ち焼き払い始める


「え? ドラゴンが味方に・・・・」

男が呟くと、次々とゾンビが吹き飛んでいく

「御主人様、リッチキングが近付いてきます」

ケシルが警戒しながら言う

「聖なる浄化の力よ、邪な者を撃ち破る聖なる矢とならん! オーラ」

セイラが魔法を放つと、光の巨大な矢がリッチキングに当たり消滅させると、セイラがふらつきエターナリアに寄り掛かる

「セイラ大丈夫か?」

「御主人様、疲れました・・・」

セイラが苦笑いする

「ゆっくり休みなさい」

エターナリアが笑顔で抱き抱えると、セイラは目を瞑り、寝息をしている


緑玉が尻尾でゾンビの骨を払うと、着陸する

「我が主、もっと焼き払うか?」

「緑玉、周囲はほとんど消えたから、ゆっくり休むようにね」

エターナリアが笑顔で言うと、緑玉達は飛び立ち山岳地域に飛んでいく


「あんな高等魔法・・・聖女様か?」

男が真剣に聞く

「いや、聖女ではないな」

「お前達は、何者だ!! 」

「そうだな・・・魔族に喧嘩売られたから、叩き潰しに来た、冒険者だ!!」

エターナリアが笑い出す

「は? なんだ?」

男が苦笑いする

「後の警戒は任せたよ、少し休みたいからね」

エターナリアが笑顔で言うと、セイラを、お姫様抱っこで、持って歩き出す

「本気か・・・もしかしたら、本気なのか」

男が苦笑いすると、エターナリアの後ろ姿を見ている

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