第237話 ヘルカイドル・リーゼス王国

町中で出発準備をしている間に、アーナが手紙を書くと、ヘラの配下が王都に向かう


エターナリア達が東に向かってゴブリンの後を追って進むと、通る村は全部壊滅している

「御主人様、国境ですが・・・人1人もいません」

クリスが真剣に言う

「やっぱり壊滅か・・・この国はどのぐらいの被害なのだろう?」

エターナリアが真剣に言う

「進むしか無いですが、この方向は、王都が有ると思います・・・」

クリスが遠くを見ながら言う

「面倒だな・・・英雄と称えられたくない」

エターナリアが真剣に言うと、クリスが笑い始める

「御主人様の存在が英雄です」

クリスが笑いながら言う


数日間進むと、戦う音と、叫び声が聞こえてくる

「人だね、ちょっと事情を聞こう」

エターナリアが真剣に言うと、馬車を降りて走りだす


「兵士ですね」

ケシルが見て言う

「情報が欲しいね」

エターナリアが真剣に呟くと、近くのゴブリンを次々と斬り倒して進み、兵士達の所までいく


「何が・・・」

兵士がエターナリア達の戦いを見て呆然としている

「大丈夫ですか?」

エターナリアが笑顔で兵士に声をかけると、ミシルが周囲のゴブリンを次々と斬り倒していく

「何とか・・・」

兵士が呟くとエターナリアは倒れている兵士を見て、セイラ達を呼ぶと、セイラ達は倒れている兵士達に回復魔法を使っていく

「申し遅れました、ヘルカイドル・リーゼス王国騎士ヘレゼネスと申します。御助力ありがとうございます。」

騎士が真剣に挨拶をする

「ゴブリンを追ってここまで来ましたが、状況が知りたいのですが・・・」

エターナリアが真剣に聞く

「え? ゴブリンを追って? どこから?」

ヘレゼネスが驚いて聞く

「隣国は解りますか?港の公爵家の町は壊滅、王都まで侵略されましたが、撃退して、逃げたゴブリンを追って、ここまで来ました」

「え? 隣国から・・・王都で撃退して、追ってきた!!」

ヘレゼネスが驚いていると、周囲の兵士達は青ざめている

「冒険者なので、国境は関係ないですが、ここまで人に出会わなかったので、情報が有りません」

「そうか・・・2ヶ月前王都は陥落、南の町で、現在再建途中ですが、ゴブリンが西に向かったと報告が有り、確認に来たら、ゴブリンが戻って来て慌てて撃退していた所だ・・・」

ヘレゼネスが真剣に言う

「そうですか・・・どこから来たか解りますか?」

「北東のビレストニカ王国方向から侵攻された・・・ビレストニカ王国の現状は不明だ」

「御主人様、この王国です・・・」

クリスが地図で指差す

「そうすると、ここを潰してから向かうしかないね」

エターナリアが王都を指差していう

「はい、面倒ですが、仕方無いと思います」

クリスが真剣に言う

「王都を? 何を考えている!!」

「ゴブリンも沢山居そうだからね」

エターナリアが笑顔で言う

「無駄死にしたいのか? 愚か者!!」

「あなたの配下でないので言われる、筋合いは無いですね、出発準備!!」

エターナリアが笑顔で言う

「多少強くても不可能だ!!」

「あ! そうだ、沢山倒すから、ゴブリンの後始末よろしくね」

エターナリアが笑顔で言うと、馬車に戻っていく


「ヘレゼネス様どうしますか? 追いますか?」

兵士が真剣に言う

「何か有ったら、避難する方向を教えてやれ! 姫に連絡も必要だ!!」

ヘレゼネスが真剣に言うと兵士が3人エターナリア達を追う

「ヘレゼネス様、このゴブリンの始末どうしますか?」

兵士が苦笑いして言う

「は? 後始末よろしく・・・押し付けられた? ん?沢山倒すから? どう言う事だ?」

ヘレゼネスが苦笑いしていると、兵士達が穴を堀始める


2日後王都が見えてくると、ゴブリンが居るのを見付ける

「誘い出して、撃退しますか?」

クリスが真剣に聞く

「そうだね、面倒だから完膚なきまでに叩き潰すよ!!」

エターナリアが笑顔で言う

「しかし、後を付いてきている、兵士達はどうしますか?」

ケシルが真剣に聞く

「放置で良いかな?」

エターナリアが笑顔で言うと、セレストリア達が外に居る、ゴブリンを次々と倒し始めると、王都内より、次々とゴブリンが、飛び出してくると、交代しながら次々と倒している


後方で見ている兵士達は、青ざめながら戦況を見ている

「あり得ない・・・あの数を簡単に・・・」

「誘きだして、いるのか? ・・・オーガも全く寄せ付けてない・・・」

「あ!! あの鎧のゴブリン・・・あれに主力が・・・」

兵士が青ざめている

「え? ちょっと待て!! なんだ!! あの速さは!! もう門付近まで・・・」

兵士が見つめる先に、アニタが容赦無く斬り刻んでいる姿がある


日が暮れると、エターナリア達は、王都から離れた位置に戻り、戦い始めると、ゴブリンは王都から出てこなくなる


「御主人様、ゴブリンが出て来なくなりました」

クリスが門を見ながら言う

「じゃあ魔族の番かな?」

エターナリアが楽しそうに言う

「魔族は私が倒します!!」

アニタが笑顔で言うとケシルが笑っている

「御主人様、魔族が来て欲しい様な事を・・・」

キャスカが苦笑いしながら言う

「殲滅してやる!!」

エターナリアが笑顔で言うと、交代で休むことにする


夜更けに門から黒い集団が出てくる

「御主人様、敵です」

セレストリアが真剣に言うと、エターナリアも確認する

「黒い鎧? 赤く顔が光っている? 」

エターナリアか呟く

「御主人様!! あれは、デスアーマーです!! 浄化しないと倒せません!! あの数相当大変です!!」

セイラが真剣に言う

「デスアーマー?」

「鎧自体が、アンデットです・・・ゴーレムとは違い、複雑な攻撃もしてきますので、簡単には倒せません、浄化しないと動きは止まりません、例え頭を潰しても、腕が無くなろうとも・・・」

「浄化ね・・・」

エターナリアが微笑みながら言うと、鎧達が来るのを待っている

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