第225話 クレイドとリザイナ

ヘラが報告に来る

「クレイドとリザイナは覚えていますか?」

ヘラが真剣に言う

「交易商隊に作り、密偵にしたな」

エターナリアが真剣に言う

「この町まで来ました。今日は宿屋に泊まっていますが、アーガナルド商会を探っていましたので、報告します」

ヘラが苦笑いする

「面倒事になるのか?」

「なりそうです。多くの奴隷を集めて、アーガナルド商会代表が、女を弄んでいると、調査しています。」

ヘラが苦笑いする

「明日招待して、注意するようにしようか?」

エターナリアが苦笑いする

「そうした方が良いです。御主人様の鍛えた護衛達が暴れると面倒です。」

ヘラが苦笑いすると、エターナリアはレインに相談にキャスカとアーナを連れていく


「レイン済まないが、相談に乗って欲しい」

「はい、御主人様」

レインが笑顔で言うと、事情を説明する

「クレイドとリザイナですか・・・優秀ですね、ここまで来るなんて・・・呼んだら来ると思います」

レインが微笑みながら言う

「正義感強いからな・・・俺は悪役になっているかな?」

エターナリアが呟くと、みんな笑い始める

「エターナリアに喧嘩売るなら、全員で完膚なきまでに叩き潰します」

レインが笑顔で言うと、キャスカとアーナが顔を見合わせて笑い始める

「レインは、ゆっくりしていて大丈夫だぞ、ヘラが完膚なきまでに、叩き潰すからな」

エターナリアが笑顔で言う

「ヘラが相手で逃げれないと思います。密偵を増やしますか?」

レインが微笑んでいる

「そうだね・・・女奴隷の中から選抜して、作ろうかな? 男達で近付けない場所を調べさせないとね」

エターナリアが笑い始める

「楽しみですね」

レインが笑い始める

「ありがとうございます。」

ヘラが笑っている


翌朝、使いを出して、クレイドとリザイナを呼び出す

「こちらでお待ちください」

クリスが笑顔で言う

「かしこまりました」

リザイナが真剣に言うと、クレイドが警戒していると、クリスが出ていくと扉の外を警戒している


「クレイド、思ったより、隙が無いですね」

リザイナが少し不安そうに言う

「アーガナルド商会、謎の多い商会だが・・・黒龍連合まで交易する大商会、それも数年でこの規模に発展するからには、何か秘密がある筈!」

クレイドが真剣に言う

「クレイド・・・ここまで悪い噂は、奴隷が多いぐらいです。アーガナルド商会を怒らせるなと、噂は有りますが、国王から指示では、悪い様な事は無いと思います。」

「リザイナ・・・だから会いに来たのだろう!」

クレイドが真剣に言うと、扉が開いて頭をぶつける

「申し訳ありません。大丈夫ですか? 扉の近くにいたと思いませんでした。」

侍女が真剣に謝ると、リザイナが青ざめ始める

「いや、大丈夫だ・・・」

クレイドが苦笑いしている

(全く気配がしなかった、何者だ)


侍女が焼き菓子と、暖かい飲み物を淹れると出ていく

「クレイド大丈夫?」

「リザイナあの侍女は何者だ・・・気配が感じられない!! 」

「クレイド、この屋敷隙が無いだけでなく、噂通り途方も無く、実力者が沢山いるのでしょう」

リザイナが青ざめながら言う

「もし・・・殺そうと思えばいつでも殺せるのか・・・」

クレイドが青ざめて言う

「覚悟しましょう・・・とんでもない人を狙ったのかもしれないです。」

リザイナが真剣に言う

「そうだな・・・もしもの時は、リザイナだけでも逃げてくれ・・・」

「クレイド・・・死ぬ時は一緒です。」

リザイナが真剣に言う

「リザイナ・・・」

クレイドが真剣に呟く


扉が開くとエターナリアが笑顔で入ってくる

「え!! えーーーーーー!」

リザイナが大声をあげる

「え!! くくくくくクレセント陛下!!」

クレイドが大声をあげる

「話し声が、駄々漏れだぞ、もう少し考えなさい」

エターナリアが笑顔で言う

「え! ・・・そんな・・・」

リザイナが苦笑いする

「クレイド、後ろを見てみろ」

エターナリアが微笑みながら言うとクレイドが振り返ると、ヘラと3人が微笑んでいる

「え! いつの間に!!」

クレイドが青ざめる

「安心しろ、実力差を見せ付けただけだよ」

エターナリアが笑顔で言うと、リザイナが苦笑いしている


「クレイド落ち着いたか?」

「はい、クレセント陛下」

クレイドがソファーに座り真剣に言う

「クレセント陛下は、黒龍連合にいる時の名前だから、エターナリアだ! 解ったか?」

エターナリアが笑いながら言うと、アーナとキャスカとクリスが微笑んでいる

「御主人様がアーガナルド商会代表なんて気が付きませんでしたが、全部納得しました。」

リザイナが真剣に言う

「リザイナは物分かりが良いな、取引をしながら、旅をして視野は広がったか?」

エターナリアが微笑みながら言う

「はい、楽しいですが・・・アーガナルド商会を調べて驚異に思いました。アーガナルド商会が、その気になれば1国を征服できると・・・」

リザイナが真剣に言う

「ん? 1国? 7国討ち降したぞ」

エターナリアが真剣に言うと、みんな笑い始める

「7国・・・黒龍連合国か・・・確かに全部潰された」

クレイドが苦笑いする

「今更調べる必要は無いですね」

リザイナが真剣に言う

「これから何を調査する?」

エターナリアが微笑みながら言う

「東の貴族達を調べます。」

リザイナが真剣に言う

「この国に馴れる為に、少し商隊を率いて、交易してくれないか?」

エターナリアが微笑みながら言う

「はい、勿論です。御主人様の指示が最優先です。」

リザイナが即答すると、クリスが地図を広げると、説明を始める

「新しいルートを回れば良いのですね、それも支部を回って来れば良いのですね」

リザイナが真剣に言う

「定期商隊の新設準備をしているが、旅に馴れてないから、指導を頼むぞ」

エターナリアが微笑みながら言う

「畏まりました。」

リザイナが真剣に言う

「ところで、リザイナ子供はまだ出来てないのか?」

エターナリアが笑顔で言う

「え! こここっ子供ですか!! まだです」

リザイナが赤くなって言うと、クレイドが苦笑いしている

「エニスに続き、レインが懐妊したから、暫く旅に出れないから・・・リザイナも早く子供を作ってね」

エターナリアが微笑みながら言う

「赤ちゃんが出来たら任務が出来ませんが・・・」

リザイナが赤くなって言う

「少し休んでも、人生は長いぞ・・・クレイド1人でも出来るからな・・・生まれるのが楽しみだぞ」

エターナリアが笑顔で言う

「御主人様・・・はい、出来たらクレイドに苦労して貰います」

リザイナが真剣に言う

「クレイド頑張れよ」

エターナリアが笑顔で言う

「エターナリア様頑張ります。」

クレイドが真剣に言う

「騎士の癖がまだ抜けてないな! もう少し肩の力を抜け」

エターナリアが笑いながら言うと、リザイナが笑い始める

「え! 騎士の礼儀作法・・・堅苦しいのか」

クレイドが苦笑いしている


「リザイナこの食べ物食べないのか? 旨いぞ」

エターナリアがテーブルの焼き菓子を見て言う

「あ! 警戒し過ぎて、食べてませんでした」

リザイナが笑顔で言うと、口に運ぶ

「え!! 美味しい!! こんな美味しい物初めて食べました。」

リザイナが1つ食べて終わってから言う

「そんなに美味しいのか?」

クレイドがリザイナを見て一口食べると、全部一気に食べる

「クレイド一気に食べると、喉に詰まるよ」

エターナリアが笑いながら言う

「旨い・・・何の果実か解りませんが・・・こんな美味しい物は初めてです」

クレイドが真剣に言う

「材料は教えないが、屋敷の秘密だ! そのうち売り出すがな」

「ルミルの実の噂は聞きましたが、新しい物ですか?」

リザイナが真剣に言う

「加工したら、高値で売るかもな」

「これならいくらでも買い手がいます」

リザイナが微笑んでいる

「研究は大事だ! みんな楽しみが増えるからな」

エターナリアが笑顔で言う

「楽しみにしています・・・出来たらまた食べさせてください・・・いえ! 買わせてください!」

リザイナが真剣に言うと、クレイドが笑っている



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