第220話 散歩

翌日から、マニタが商業ギルドを調べ始めると、エターナリアは、散歩する事にする

「エター、町中を散歩するの久しぶり」

エニスが嬉しそうに腕を組む

「そうだね、忙しかったからね」

エターナリアが微笑みながら言う

「レインも今日は甘えましょう」

エニスが笑顔で言うと、レインも嬉しそうに腕を組む

「何か有っても守れないよ」

エターナリアが少し照れながら言う

「ケシルとミシルにセレストリアが警戒しているから大丈夫」

エニスが上機嫌で言うとケシルとミシルが微笑んでいる

「私は?」

アニタが尻尾を振りながら言う

「エニスの護衛任せたよ」

エターナリアが微笑みながら言う

「はい!御主人様」

アニタが笑顔で言うと、ジーナと手を繋いでいる


市場を歩きながら、珍しい物を探している

「あの店いい匂いがいます」

アニタが笑顔で言う

「何の匂い?」

「花の甘い香りです」

アニタが言うと覗いてみる

「いらっしゃいませ」

店員と目が合うと笑顔で挨拶をしてくる

「何を売っているのですか? 甘い匂いで入ってみましたが」

「これが、当店の商品です。この付近の花から取った蜜です」

店員が笑顔で言うと金色色のねっとりした液体を見せてくれる

「蜂蜜ですね」

レインが微笑みながら言う

「どうぞ1口」

店員が言うと蜂蜜を更にいれてくれると、指で舐めてみる

「これを1壺ください」

エターナリアが笑顔で言うと、硬貨を出して渡す

「ありがとうございます」

店員が驚きながら笑顔で言う

「蜂蜜は沢山取れるのですか?」

「結構取れます。交易品として、王都にも送っています。」

店員が笑顔で言う

「沢山取れるなら、今度アーガナルド商会に持ってきてください、全部買って交易品として、色々な町に運びます。」

エターナリアが笑顔で言う

「え!! アーガナルド商会!! あの!! 大商会!! まさか!!」

店員が目を丸くして、慌てている

「気が向いたらで良いですよ」

エターナリアが微笑みながら言うと、店を出ていく、店員が呆然としている

(アーガナルド商会の関係者・・・)


「エター結構、山の物が多いね」

「商品の種類は、多いけど、どこにでも有るものが多いね」

エターナリアが市場の商品を見て言う

「値段も高くないですが、特徴有るものがほとんど無いですね」

レインが呟く

「肉も少ないです」

アニタが呟く

「出店が無いから?」

エニスが周りを見て言う

「活気が無いからだね、町の再建が進めば、活気も戻るとは思うけど・・・」

エターナリアが真剣に言う


装飾品や生活用品の店を見ながら歩いていると、冒険者ギルドを見付ける

「一度入ってみようか?」

エターナリアが微笑みながら言う

「依頼でも見るの?」

エニスが笑顔で言う

「依頼でどんな困った事が有るか解るからね」

エターナリアが微笑みながら言うと、冒険者ギルドに近付くと、冒険者達が睨んでいる


「変わった依頼は無いようだね」

エターナリアが掲示板を見ながら言う

「グリズリーごときじゃつまらないよね」

エニスが笑顔で言う

「肉です!!」

アニタが笑顔で言うとみんな笑っている

「あの・・・冒険者なのですか?」

職員が真剣に聞く

「ギルドマスターはいるかな? 挨拶でもしてから帰ります」

エターナリアが笑顔で言う

「ギルドマスターは結構忙しいのですが、念の為、ギルドカードをお願いします。」

「えーと、暫く使ってなかったから・・・これね」

エターナリアが笑顔で見せる

「え!! まさか! あのエターナリア様!! 少々お待ちください」

職員が慌てて奥に行くと、応接室に案内してくれると、冒険者達が様子を見ている

「お待たせしました。ギルドマスターですが、あの有名なエターナリア殿が、来訪して頂けるとは、ありがとうございます。」

白髪の筋肉質の男が入ってきて、笑顔で言う

「この町にも、時々来るかもしれないので、挨拶に来ました。」

エターナリアが笑顔で言う

「冒険者達に、喧嘩だけは売らない様に、伝えておきます。王都とクエールバスコの件も、通達が有り知っております。」

「もしかして、あの張り紙ですか?」

エターナリアが苦笑いする

「はい、それが最善です。」

ギルドマスターが真剣に言うと、エターナリア達は、部屋を出ると、冒険者達が見ている

「やっぱりこれか・・・」

エターナリアが呟くとエニスが笑っている


「おい!! 小僧! 何が最強だ!! 勝負しろ!! 」

男が大声で言うと、冒険者達が見ている

「面倒だから・・・」

エターナリアが言おうとすると

「弱いのだから、消えて」

アニタが笑顔で男に言う

「この!! 獣人女風情が!!」

男が怒鳴ると、殴りかかると、アニタは手で受け止め、そのまま拳を握りしめると、鈍い骨が砕ける音が鳴り響く

「ギャーーーー!!」

男が悲鳴をあげると、アニタが手を放し微笑んでいる

「柔らかい拳だから、砕けちゃった」

アニタが笑顔で言う

「アニタ可哀想だから、殺さない様にしてね」

エターナリアが微笑みながら言うと、冒険者達は絶句している

「ギルドマスター、どなたか回復魔法で回復させないと、冒険者引退です」

レインが微笑みながら言う

「だずげでぐだざい」

冒険者が、痛みに耐えながら言うと、職員が慌ててポーションを持ってくる

「どうしたのかな? 腕試しするなら、命懸けでかかってこい!!」

エターナリアが笑顔で言う

「もう・・しわけ・・・ありません」

冒険者が涙を流しながら言う

「レイン少し回復魔法で治療してあげる様に」

エターナリアが笑顔で言うと、レインが回復魔法を使う

「さて、喧嘩の続きしようか?」

エターナリアが笑顔で言うと、睨む

「申し訳ありません!! 私など相手にもなりません!!!」

冒険者が大声で言う

「喧嘩売るなら! 命懸けでこい!!」

エターナリアが大声で言うと、【威圧】を使うと、周囲の冒険者が震えて倒れていくと、冒険者は震えながら、失禁して、気を失う

「他にいないのか!!」

エターナリアが大声で言うと、冒険者達は、震えながら視線を背ける


「御主人様、帰りましょう」

レインが微笑みながら言うと、冒険者ギルドを出る


「お前達、解ったか? あれが最強だ!! 下手に喧嘩は売るなよ」

ギルドマスターが真剣に言う

「出会わない様に気を付けます・・・」

冒険者達が言うと、床に座り込んでいる

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る