第217話 レイン

夕方まで調べている

「御主人様、この強制徴収の資料によると、この屋敷だけでなく、町中の貴族の屋敷5つと、兵舎から門や城壁まで全て、アーガナルド商会の持ち物になっています。又、元々貴族の奴隷だった者達も全員です。」

クリスが諦めたように言う

「御主人様、国王陛下が下げ渡したくなったのは、これが原因ですね・・・完了したら、領主や兵士は、拠点を失い、大変な事になります。」

レインが真剣に言う

「困ったな・・・貸し出すか、売るしか無いけど、買い取る資金が無いと言う事だよね」

「完全に破綻しています。税収もそれほど多くないので、大変な事です。」

レインが真剣に言うと、クリスが苦笑いしている

「こうなると、支部長候補で何とか出来ないよね」

エターナリアが真剣に言う

「ルカナは、置いてきましたので、別の幹部が必要です。」

「マニタかタニタに来て貰う?それとも・・・」

「御主人様、マニタに来て貰いましょう、北と西は、変える訳にいきません」

レインが真剣に言うと、手紙を書き始める

「マニタも驚くかな?領主以上の権力者だからね」

エターナリアが真剣に言う、クリスが苦笑いしている

「護衛も連れてきて貰いますが、御主人様も時々こちらを視察する必要が有ります。」

レインが真剣に言う


一度宿屋に戻る事にする。レインが立ち上がると気を失い倒れる

「レイン大丈夫?」

エターナリアは直ぐに抱き抱え、レインに話しかける

「ぅ・・・」

レインは意識をもうろうとしている

「御主人様、どうします」

クリスが心配そうに言う

「馬車を回すように、レインは運ぶから」

エターナリアが真剣に言うと、お姫様だってして馬車まで行く


「御主人様、宿屋にしますか?」

クリスが真剣に聞く

「広い方が良いか・・・屋敷の方が良いかな? ルシアとルティナとキャスカに来て貰うように伝えて」

エターナリアが考えながら言うと、馬車は屋敷に向かうと、アリスが飛び降りて、宿屋に呼びに行く


屋敷に着くとベットに寝かせて、様子を見ている

「御主人様、どうですか?」

キャスカが心配そうに言う

「まだ目を覚まさない」

エターナリアが真剣に言う

「後は私達に任せてください」

ルシアとルティナが真剣に言う

「もう少し様子を見るよ」

エターナリアが心配そうに言う

「エターも疲れているんだから! 休みなさい!」

エニスが真剣に言う

「エニスも来たの?」

「心配だから・・・護衛も連れてきたよ」

「もう少し、様子を見ようね」

エターナリアが微笑みながら言うと、レインが真剣にレインを見て手を握っている


「う・・・ここは・・・」

レインが目を覚ます

「レイン大丈夫?」

エターナリアが真剣に聞く

「御主人様、何が・・・」

レインが起き上がろうとする

「レイン、急に倒れたのだから、今はゆっくりしなさい」

エターナリアが真剣に言う

「レイン、ゆっくりしてね」

エニスが真剣に言う

「御主人様、エニス様・・・すいません、ご心配かけて」

レインが申し訳なさそうに言う

「何も考えないで、ゆっくり休んでね」

「はい、御主人様」

レインが申し訳なさそうに言うと、目を瞑る

「御主人様、後は私が見ますので、休んでください」

ルシアが真剣に言う

「任せたよ」

エターナリアが真剣に言うととなりの部屋に向かい、エニスと休む事にする


「エター、レインに負担かけ過ぎたのかな?」

「そうだね・・・レインの代わりがいないから、いつも任せていたから・・・キャスカとアーナにもう少し任せた方が良いかも」

エターナリアが真剣に言う

「クリスとセリカも負担かけすぎてない?」

エニスが真剣に言う

「今回は本当に大変だから、マニタを呼ぶつもりだよ・・・恐らく、マニタにこの町をしきって貰わないと、支部長候補達では、不可能と判断したよ」

エターナリアが真剣に言うと、詳細を説明する

「領主より偉い商会になるのね・・・責任者が必要になるのね」

エニスが苦笑いする

「信用できる人は少ないからね、支部長候補だけだと、判断が遅れるから・・・物事を的確に判断して責任が取れる人が、どうしても必要だね」

「もしかして、この町の商会は、クエールバスコより重要になるの?」

「トレイソルト・バスコと同じで、エレストニ・バスコの町は、多分将来、子供に爵位を貰い、統治する必要が有ると思う」

エターナリアが真剣に言う

「国王に嵌められた?」

エニスが苦笑いする

「ちょっと掛金が多過ぎたね」

エターナリアが苦笑いして言う

「エターの考え無し!! 合わせたら、どのぐらいになっているの?」

エニスが苦笑いする

「金貨百万枚越えたのかな? もう解らないけど」

エターナリアが真剣に言う

「商会の資金は?」

「え? 知らない!! エリスナに任せてあるから! 多分20万枚ぐらいなのかな?」

「アーガナルド商会の資金の5倍? エター王国の予算はどのぐらいなの?」

「黒龍連合で、確か10万枚ぐらいかな?」

「は? 国の予算の10倍!!」

エニスが驚いている

「そうだね、発展している、この国はもっと資金が有るとは思うけどね」

「今更だけど、エター何も考えずに潰し過ぎ?」

エニスが苦笑いしている

「売られた喧嘩は、最後まで買うだけ」

「エターもう売られないでね」

エニスが呟くとエターナリアに抱き付いて寝始める


動けない・・・エニス・・・ちょっと力抜いて

「エター・・・無理しないで・・・レイン」

エニスが寝言を言いながら、更に強く抱き締めるとエターナリアに締め付けられないように、力を入れている

メリーとクーの気持ちが解る・・・寝れない・・・起こす訳にもいかない

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