第214話 報告と商業ギルド

夜になるとヘラが戻ってくる

「御主人様、報告ですが、重臣の屋敷は兵士達が強襲して、全員捕らえて不正の証拠を集めていきました、その後数人が忍び込み証拠を持ち出そうとしましたので、捕らえて有ります。こちらが証拠です。商業ギルドと公爵家の繋がりや不正の証拠です」

ヘラが笑顔で言うと資料を読み始める

「商業ギルドマスターは、不正の証拠を破棄の指示を出していましたので、破棄しようとしていた者達をボコボコにして証拠は全部確保しました。職員達には、破棄したと報告する様に命じてあります。副ギルドマスターも同じです」

ヘラが笑顔で言うと資料を見る

「完璧ですね・・・暗殺や裏金や協力者まで詳細に記されています」

レインが微笑みながら言う


翌日商業ギルドマスターと副ギルドマスターを呼び出す

「領主代行ルカナ様お初にお目にかかります」

商業ギルドマスターが頭を下げる

「商業ギルドマスター、副ギルドマスター呼ばれた理由は解りますね」

ルカナが真剣に言うと家臣達が苦笑いしている

「商業ギルドの運営状況ですか?」

「どうでも良いですね」

ルカナがつまらなそうに言う

「それでは何かの依頼ですか?」

「身に覚え無いのですか?」

ルカナが微笑みながら言うと兵士が賊を連れてくる

「返り討ちにした、この者達が全て吐きましたよ」

ルカナが微笑みながら言う

「え?・・・この様な者達は知りません!アーガナルド商会の事など知りません」

商業ギルドマスターが慌てて言う

「副ギルドマスターはどうですか?あ!ここにこんな資料も」

ルカナが重臣の資料を微笑みながら持っている

「あ!・・・」

副ギルドマスターが黙り込む

「あれ?何か言え!!弁明してみろ!! アーガナルド商会の名前なんて、言ってないが、何故アーガナルド商会と解ったのか、弁明してみろ!!」

ルカナが怒鳴る

「ギルドマスターの命令です。」

副ギルドマスターが言う

「なにを言っている!!俺は知りません。」

商業ギルドマスターが慌てて言う

「ここに何が書いてあるか知っているのですね」

ルカナが微笑みながら言う

「伯爵様からの命令でした!本当です。」

商業ギルドマスターが青ざめながら言う

「そうですか・・・知らないと言った、次は、人のせい・・・次は命令ですか?」

ルカナが睨みながら言う

「命令通りにしただけです!!本当です。」

「ここにある資料は何かな?暗殺の依頼まで書いてありますね」

ルカナが読みながら言う

「なななっ何故!!そんな馬鹿な!!」

商業ギルドマスターが震え出す

「罪は認めますか?」

ルカナが微笑みながら言う

「うわーーー!終わりだ!!!」

商業ギルドマスターが、大声をあげると泣き始めると、副ギルドマスターも崩れ落ちて呆然としている

「連行して余罪をことごとく調べなさい!商業ギルドも調べなさい」

ルカナが大声で言うと兵士達が連行していく


「ルカナご苦労様」

エターナリアが笑顔で言う

「ここまで証拠が有ると言い逃れが出来ません、公爵の手先が誰か解りましたので、捕まえます。御主人様に敵対不可能だと思い知らせます。」

ルカナが真剣に言う

「クリス始めるよ」

「はい!御主人様!!商業ギルドマスターと商業ギルド対象の強制徴収と、他重臣と、数件の商会も実施します。領主代行様強制徴収をお願いしますね」

クリスが笑いながら言うと、借用書を見せて、ルカナが笑い出す

「公爵の手先、全員借金があれば捕まえられます!強制徴収ならば逃れられません」

ルカナが笑顔で言うと、兵士に指示を出すと、兵士達とクリスが強制徴収に向かう


10日後、強制徴収が終わり全員集まる

「報告します。重臣達の不正も強制徴収で完全に証拠も集められました。王国兵士もあまりの事に言葉を失っています。合わせて、金貨7000枚分を強制徴収しました。又、商会の通常の貸付残りが合わせて、金貨4000枚程です。それ以外に金貨2000枚が商業ギルドに貸し付けています。こちらはすぐに徴収不可能です。」

クリスが笑顔で言う

「支部の方ですが、土地と建て屋以外に今回の強制徴収で獲得した土地が有りますので商売の準備をします。取り敢えず、宿屋の建て直しと、交易所の建築から始めます。今回の件で商業ギルドマスターと副ギルドマスターの商会の奴隷を獲得しましたので、運営に回せます」

支部長が笑顔で言う

「御主人様、孤児院の方ですが、運営費が出されましたので、食事に困らない様になりましたが、町中の孤児達の収容すると、運営費が足らないと思われますので、アーガナルド商会で新たに1ヶ所設置します、運営に関して、全額アーガナルド商会で運営します。運営に孤児院を出た人達に声を描けましたら、多くの人が、手伝ってくれる事を約束してくれました。」

セリカが笑顔で言う

「周辺の村を回っている行商人は?」

エターナリアが真剣に言う

「交易を再開しました。結構な人がやってきましたが、クエールバスコの本店の噂で期待しているようです。」

支部長が微笑みながら言う

「エター全部順調?」

エニスが笑顔で言う

「恨みも買ったけどね、ルカナが重臣と商業ギルドの罪状を公表したから混乱も有るけど、本気度を周辺に示したから、領民は安心しているかな?」

エターナリアが微笑みながら言う

「王都に報告したら、大臣から返事が有りました。好きにしてくれ、だそうです」

ルカナが詳しく説明する

「御主人様、色々噂を流しましたが、みんなアーガナルド商会を信用してくれています。盗賊も兵士達が捕まえていますが、逃げられそうなので、ちょっと手伝っています。」

ヘラが笑顔で言う

「やっぱり!!やけに多くの賊が捕まると思ったら!ヘラ姉さんの仕業だったのですね」

ルカナが笑顔で言うとみんな笑っている


「この町は大丈夫だと思うから、次の目的地に向かう準備をするように、喧嘩だけは売られないように」

エターナリアが笑顔で言うと全員が笑い始める


「御主人様、少し不安ですが頑張ります。」

ルカナが真剣に言う

「両腕と護衛がいるけど、まだ人員必要かな?」

「過分です!2人が色々資料を見てくれて、処理をしてくれるので、任せられます。護衛も2人ずつ付いている他に、男護衛が5人もいますので安心しています。」

ルカナが笑顔で言う

「任せたよ」

エターナリアが微笑みながら言うとレインが微笑んでいる


商業ギルドに向かう

「アーガナルド商会ですが、今の代表者はいますか?」

エターナリアが笑顔で職員に聞くと職員が青ざめて、奥に行くと応接室に通してくれる

「お待たせしました」

3人が入ってくると1人の男が言う

「知っているとは思いますが、借金の件です」

「はい、知っています・・・強制徴収ですか?」

不安そうに男が言う

「計画を立てて返済してください。支部の加盟もして良いですか?」

エターナリアが笑顔で言う

「解りました・・・支部長の方がギルドマスターにしますか?」

男が真剣に言う

「不利益が無ければ、ギルドマスターは、信用のおける人に任せたいのですが、良い人はいますか?」

エターナリアが真剣に聞く

「え!良いのですか?」

「面倒事は商業ギルドに任せます。アーガナルド商会の支部に、交易許可証と支部の加盟を認めてくれれば、良いですが、敵対するなら、徹底抗戦します。」

エターナリアが睨みながら言う

「それなら数人の候補で選びますが・・・候補がほとんど残っていません・・・実は商会も半数以上取り潰され、何が起きていたのか解りません」

男が苦笑いしている

「色々ですね」

エターナリアが微笑む

「すぐに加盟している商会を集めます。会議をしたいのですが、宜しいですか?」

男が真剣に言う

「解りました」

エターナリアが笑顔で言う


商業ギルド加盟している商会の代表が集まるとエターナリアを見て全員警戒している

「商業ギルドマスターと副ギルドマスターが捕らえられて、処分されたのは知っていると思うが、今から新しいギルドマスターを選出する、又、アーガナルド商会の支部も加盟する事が決まっているので、ここに来ている」

男が真剣に言うと各代表がエターナリアを見て青ざめている

「代表に推薦する者はいますか?」

男が真剣に言うと各代表が考えながら1人の男を見ている

「推薦する人がいないのですか?」

男が真剣に聞く

「その前に聞きたいのだが、商業ギルドはどのぐらい、アーガナルド商会から借り入れしているのか教えてくれ!」

白髪の男が真剣に聞く

「金貨2021枚です」

男が真剣に答える

「そんなに!返済は出来るのか!」

「それは・・・強制徴収されたら、返済不可能に陥ります」

男が正直に言う

「アーガナルド商会以外に商業ギルド運営は不可能だろう!!」

白髪の男が真剣に言うとエターナリアを見る

「返済は計画的にしてください、新しいギルドマスターが、アーガナルド商会に不利益な事をしない限り、問題にするつもりは無いです。」

エターナリアが微笑みながら言う

「何故商業ギルドマスターになると言わない!」

「面倒だからです。アーガナルド商会が全部支配したら、簡単に町を再建できるでしょうが、堅苦しくて、他の商会が全部潰れてしまいます」

「は?・・・面倒だから?権力を傘に交易すれば、莫大な利益が獲られるぞ!!」

「だから監視する方になりますね、ルーゼリオスさんが、ギルドマスターになる方が、皆さんが納得するでしょう」

エターナリアが微笑みながら言うと、各代表が驚いて白髪の男を見ている

「1つ聞きたい! 王都で大量の塩を放出して塩の値段を下げているのは何故だ!」

「国民を騙して、不正につり上げた値段で売る事が妥当ですか? それで人々を不幸にして、良いのですか?」

エターナリアが笑顔で言う

「なるほど・・・噂を聞いていたが、そう言う事か・・・」

白髪の男が真剣に考え込むと黙る


「もう誰も意見は無いですか?」

男が苦笑いして全員に聞くと誰も何も言わない

「代表に推薦する人はいないですか?」

「アーガナルド商会代表エターナリア殿に任せる! エターナリア殿が認めるなら誰でも良いそれが妥当だ!愚かな者は指名しないだろう」

白髪の男が真剣に言う

「エターナリア殿はどうですか?」

「ルーゼリオスさんギルドマスター任せました」

エターナリアが笑顔で言うと全員白髪の男を見る

「本当に良いのか? アーガナルド商会と敵対するかも知れないぞ!」

「その時は商売で競いましょう」

エターナリアが笑顔で言う

「完敗たな・・・謹んで預かる!エターナリア殿が商業ギルドマスターをやりたくなったら、譲ろう」

ルーゼリオスが真剣にいうと全員が認める

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