第212話 トレイソルト・バスコ
3日後出発準備を終わらせるとヘラが報告に来る
「御主人様、公爵の商隊は王都を離れ戻って行きました。いくつかの盗賊に依頼を出した様ですが、全部断られて相当怒っています」
ヘラが真剣に言う
「御主人様の狙いどおりですね」
レインが笑顔で言う
「商業ギルドマスターを呼びつけ、かなりの勢いで怒鳴ったようです。各商会の商人達をかなり脅した様ですが、誰も塩を買わなかったのと、交易品の取引が成立しない様です。2つの商会に賊を送り込みましたが、出てきた所で配下の者達がボコボコにして、王国兵士に捕まえさせました。」
「ヘラ、公爵の打つ手潰してくれてありがとう」
エターナリアが微笑みながら言う
「御主人様こうなると、直接御主人様を狙ってくると思われます。」
レインが真剣に言う
「公爵家はどんな商品が欲しかったのかな?」
エターナリアが考えながら聞く
「武器と防具と小麦です」
「戦争準備か・・・小麦?」
「はい、公爵領内の農産物が数年前から、小麦不作で食糧難になっています。」
ヘラが笑顔で言う
「不作か・・・どのぐらい高騰しているかだなー利益が高いなら、少し譲ってあげれば、少しは感謝するかな?」
エターナリアが笑顔で言う
「え?御主人様何故ですか?」
ヘラが驚く
「公爵家の金貨を全部奪う為だよ」
エターナリアが笑顔で言うとレインが笑い始めるとクリスとセリカは、資料を確認して貴族達の領地内の食料について調べ始める
翌日出発の準備が出来るトレイソルト・バスコの町に向かって出発することにする
「エターナリア殿この者達が同行して、引き渡しいたします。」
王国兵士隊長が笑顔で言うと4人の兵士が馬を引いて前に出る
「解りました、よろしくお願いします」
エターナリアが笑顔で言うと馬車に乗り出発する
トレイソルト・バスコまでもう少しの所で、護衛達が殺気に気が付き馬車が停止する
「御主人様賊ですね・・・結構な数です」
ケシルが気配を感じ取り真剣に伝える
「戦闘準備するように」
エターナリアが真剣に言うと合図を送ると王国兵士達も真剣に周囲を警戒する
「アーガナルド商会!!包囲した!大人しく降伏せよ!!」
鎧を着た男が大声で言うと次々と人が現れる
「何者だ」
カシムが大声で言う
「伯爵様の仇討たせて貰うぞ!!貴様の圧政阻止するぞ!」
「圧政?伯爵がやり放題していた税か?」
「黙れ!!かかれ!!」
鎧を着た男が怒鳴ると男達は武器を手に走って馬車に近付こうとする
「止めよ!もし襲えば、反逆罪だぞ!!」
王国兵士が慌てて前に出て叫ぶと男達は一瞬躊躇する
「皆殺しだ!!全員殺せ」
鎧を着た男が大声で言うと王国兵士目掛けて男達が突撃してくる
アニタが笑顔で飛び出して、向かってくる男達を手に持った金属の棒で両腕を砕きながら、弾き飛ばしていくと、護衛の者達が、容赦無く男達を金属の棒で弾き飛ばして、両腕を折っていく
「バカな!!」
鎧を着た男は青ざめて慌てて逃げ出すと、男達も慌てて逃げ出す
「御主人様逃がして良かったのですか?」
アニタが不満そうに言う
「何処から来たか、調べさせるためだね、面倒な事になりそうだからね」
エターナリアが考えながら言う
「御主人様こいつらどうしますか?」
カシムが苦笑いして言うと、護衛達が容赦無く、お仕置きをしているとキャスカとアーナが回復魔法を使っている
「お前達は何故襲った?」
エターナリアが真剣に問う
「伯爵様を騙して、メチャクチャにしたからだろう!!」
「そうだ!!そうだ!!取り潰されて、路頭に迷うのはお前のせいだ!!」
男達が恨みを次々と言う
「王国兵士どう言うことだ!!何が何だか解らんぞ!!」
エターナリアが王国兵士に聞くと王国兵士が苦笑いして説明を始める
「何を!!そんな事あり得ない!!嘘をつくな」
男達が困惑気味に言う
「もし決闘して勝てるか?この状況を体験して」
エターナリアが真剣に言う
「え!・・・・勝てる気がしなかったです・・・もしかして・・・」
「ここにこの数年の伯爵家が徴収した、税の記録もある!王国で平均的な税の倍を徴収されている。これは是正されると思うがどう思う?」
エターナリアが資料をルカナに読んで貰う
「え・・・・・そんなの信じられるか!!」
「伯爵が捕まり今年の税はどうだった?」
「え?知らない・・・」
男達が見合わせている
「伯爵が行った悪事も教えて欲しいか?」
エターナリアが笑顔で言う
「エターナリア殿それは止めてください!反乱準備の為に膨大な武器と防具を買っていたなんて言ったら、大騒ぎになります!!」
王国兵士が真剣に言う
「え?それは言って良かったの?」
エターナリアが苦笑いする
「え!・・・申し訳有りません!!聞かなかったことにしてください!!」
王国兵士が慌てて言うと男達にも口止めを始めると男達は青ざめている
(本当の事なのか・・・騙されたのか?)
トレイソルト・バスコの町まで到着する
「エターナリア殿ですね」
門を守る兵士が真剣に言うと門が開き通してくれると一路領主の館に向かう
「エターナリア殿到着をお待ちしておりました」
王国兵士が笑顔で出迎える
「詳しい強制徴収した内容を確認したい」
エターナリアが真剣に言うと資料と館内の宝物と資金を確認していく
3日かけて、ゆっくり確認をすると商会支部に向かうと中から娘が出てくる
「どのようなご用件でしょうか?」
「アーガナルド商会のクリスです、商業ギルドの担当者は?」
クリスが聞く
「え!申し訳ありません!!こちらにどうぞ」
娘が慌てて言うと応接室に案内されて商業ギルドの担当者が入ってくる
「エターナリア様、来られるのをお待ちしておりました」
「資産の引き渡しをお願いします」
エターナリアが笑顔で言うと積み上げられた資料を支部長候補とクリスとセリカが確認を始めると商会奴隷達の更新を始める
「御主人様やはり、かなりの金額が貸付です。それもほとんど返済不可能に陥っています。」
クリスが真剣に言う
「こっちもそうです・・・強制徴収しても追い付けません」
セリカが真剣に言う
「どうなっている?」
エターナリアが商会奴隷に聞く
「金貸しが一番儲かると言われて、貸付していましたが、理由は解りませんが、伯爵家に強制的に資産は全部持っていかれてしまいました」
男奴隷が言うと資料を見ながら説明を始める
「御主人様、取り立てが必要ですね、返す気が無いでしょうから」
レインが真剣に言う
「商業ギルドはどうなっていますか?」
エターナリアが商業ギルド職員に聞く
「良くありません、利己的です」
「少し考えてから、やり取りするかな?」
エターナリアが考えて言う
「表に数組様子を伺っています」
ケシルが報告に来る
「市場でも歩こうかな?」
エターナリアが笑みを浮かべるとみんな笑い始める
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