第206話 国王と相談

「エニス殿が居ない様だが、何か有ったのか?」

国王が言うと王太子夫妻が見ている

「今はエニスは余り歩きたく無いからね」

エターナリアが笑顔で言う

「病気か?」

「赤ちゃんが出来たから、ゆっくりして貰っている」

エターナリアが笑顔で言う

「え?懐妊か!!それは良かった!」

国王が笑顔で言うとレストリアが苦笑いする

「元から貴族に会いたく無いと言っているから、丁度良いですよね」

エターナリアが言うとレインが苦笑いしている

「エターナリア殿も貴族嫌いで有ったな・・・」

国王が苦笑いする

「能無しで威張る貴族は嫌いですね、会うだけ無駄!」

「確かに・・・トレイソルト伯爵あんな人だとは思ってなかった」

王太子が苦笑いする

「そうですね、レインとキャスカの父親も酷かったけどね」

エターナリアが苦笑いする

「レイン殿の父親?」

国王が真剣に聞く

「レイン言って良いのかな?」

「・・・そうですね、私の様な人が増えない為には・・・良いかもしれないですね、内密にして頂けるなら」

レインが真剣に考えながら言う

「約束しよう」

国王が真剣に言うと王太子夫妻も同意する

「レインと姉妹や一族の娘を納税や借金を返す為に奴隷として売り払い、レインの兄や親族には死んだ事にしていたね、キャスカを奴隷に売ろうとした時に、奴隷商で出会い、レインに金を要求して、払えないと解るとレインを殴り、騒ぎだしたから、王国兵士を呼んで捕らえさせたて、その後罪を逃れる為に決闘を挑まれたから、叩き潰して、借金奴隷にしてあげたね」

エターナリアが真剣に言う

「は?・・・」

国王と王太子夫妻が苦笑いしている

「そんな人が・・・貴族なのですか?」

レストリアが驚いている

「貴族としての威厳が無いな・・・」

レオリスが真剣に言う

「最愛の御主人様に出会えた事だけは、感謝しています。」

レインが微笑みながら言う

「エターナリア殿に出会えたのは、素晴らしい事ですね」

レストリアが笑顔で言う

「そんな貴族必要ないな・・・借金で娘を売る貴族は多いのか?」

国王が真剣に聞く

「多いですね、貴族と言っても、領地を持たない王宮貴族や大貴族に使える貴族は、資金が無くなると借金で賄いますが、返済不能に陥ると金持ちの貴族や商人に嫁に出す代わりに支度金を得たり、借金の減額する為に嫁がせたり、奴隷として売ったりします。」

レインが真剣に言う

「そうなのか・・・納税の時に多くの娘が死亡したと申告が有るのはそう言う事か・・・難しい問題だな」

国王が考え込む


「大臣が内密に相談されたが、ビレトニア・ハンストの町の件は、それで・・・エターナリア殿を暗殺ようとしたのだな・・・エターナリア殿の人柄を知って償いたいと真剣に思っているそうだ・・・ここだけの話だがな」

王太子が真剣に言う

「あの町の・・・良い交易拠点になり始めましたね。借金の返済も少しずつ増えて、いつか完済出来ると思いますね。暗殺は無かったと思いますので、勘違いと言う事でお願いしますね」

エターナリアが笑顔で言うとレインが微笑んでいる

「貴族嫌いと言いつつ、貴族だから敵対するつもりは無いと・・・だから感謝する領主達は領地の繁栄するのか?」

王太子が言う

「アーガナルド商会は取引しているだけですね、貴族からの感謝より、民衆が困らない様になってほしいですね」

エターナリアが笑顔で言う

「それで、クエールバスコの孤児院に多額の寄付をしているのか?」

「え?寄付?盗賊討伐した時の賞金等いらないですからね、必要な人に使って貰って良かったですね」

「人徳者だな・・・周囲に才能がある人が集まるのか・・・」

王太子が真剣に言うとレイン達を見ている

「その通りだな・・・誰より信用が出来る」

国王が真剣に言う

「そうです!だから大好きなのです!」

レストリアが笑顔で言うと急に赤くなって黙り込む

「エターナリア殿、将来ご子息にトレイソルト伯爵の領地を受け取って欲しい」

レオリスが真剣に言う

「え?面倒だよね」

エターナリアが苦笑いする

「その手が有ったか!!」

国王が笑顔で言う

「それが良いですな」

王太子が笑顔で言う

「それまで、アーガナルド商会の支部に町の交易全部任せれば、領主等代行者に任せれば良いな」

国王が考えながら言う

「エターナリア殿の代理の者なら、領主代行して貰えれば良いな・・・レイン殿誰か良い人材は居ないか?」

王太子が笑顔で言う

「今回支部長候補の者は全員女性ですが、元々貴族出身ですので、大丈夫ですね・・・ルカナが一番適任ですね」

レインが笑顔で言う

「ルカナとはどんな人だ?」

「元々王都の奴隷商で買った、王宮貴族の娘ですが、御主人様に絶対の忠誠を誓っています。」

レインが笑顔で言う

「貴族に当て付けか・・・面白い」

国王が笑い始める

「決定ですな」

王太子が笑い始める

「あの・・・面倒だから断りたいだけど・・・ルカナも嫌がると思うからね」

エターナリアが苦笑いして言う

「御主人様なら断りますね・・・恐らくそうしないと、トレイソルト伯爵の町と全ての村の民が奴隷落ちになってしまうから、御主人様以外に与えられないと言う事です」

レインが真剣に言うと資料をエターナリアに見せる


「は?・・・エリスナ調べていたのか・・・レイン全部知っていたから、予定以上の人員を用意していたのか・・・」

エターナリアが苦笑いしながら真剣に読んでいく

「御主人様申し訳有りません、先に言ったら、王都に来ないと思いましたので・・・」

レインが謝ると全員エターナリアを見る

「レインが判断したなら、任せるよ・・・レインの子供が1人爵位を貰っても良いからね」

エターナリアが微笑みながら言う

「はい!頑張って子供を作ります。」

レインが笑顔で言うとエターナリアが微笑みながらレインを見ていると国王と王太子とレオリスが唖然としている

「え?えーーー!レイン様が子供を!!」

レストリアが驚いて声をあげる

「おかしくないだろう!これだけの器量の女性が隣にいれば・・・」

王太子が真剣に言う

「レイン様は、御主人様の第2婦人ですので、早く子供が出来るように願っています。」

アーナが真剣に言う

「え!!そんな!!」

レストリアが涙目になる

「レイン殿ではレストリアに勝ち目は無いな」

王太子が苦笑いする

「悔しいですが、完璧な女性ですからね、エターナリア殿の隣にいなければ、レオリスに嫁いで欲しいぐらいですからね」

王太子妃が真剣に言う

「その通りだな・・・残念だ」

国王が真剣に言う

「第3婦人でも良いです!!」

レストリアが大声で言うと赤くなる

「恐らく第3婦人も無理ですね、アジェリナ女王とエリスナにクリスにセリカにアルセリカ・・・セレストリアにアリスにキサラにエーレンにリースがいますから」

レインが微笑みながら言う

「え!・・・・そんなに候補が」

レストリアが泣きそうになる

「黒龍連合国の5国の部族長の血筋と御主人様に永遠の忠誠を誓っている者達ですから、誰も離れません」

レインが微笑みながら言う

「勝ち目が無いの・・・」

レストリアが泣き始める

「完全に勝ち目無いな、諦めるしか無いか・・・レイン殿が横に居るからには、仕方無い」

国王が真剣に言うと王太子夫妻が頷いているとレオリスが苦笑いしている


王国兵士隊長がやってくると苦笑いしながら言う

「エターナリア殿、トレイソルト伯爵領の強制徴収と借金の確認です。」

王国兵士隊長が真剣に言うと書類を手渡すとレインとクリスが確認を始める

「ここまで酷いのですか?」

レインが真剣に言う

「隠し資産も凄いですね・・・それ以上に武器と防具こんなに買い込んでいるなんて・・・」

クリスが呟く

「税の徴収状況が凄いですね・・・エリスナの調査より酷いです・・・それに帳消しにする事が出来ませんので、相当建て直しが難しいですね」

レインが更に言う

「それだけで無いですね、親類もほとんど全部取り潰してもこの程度の資産しか無いなんて・・・本当に領地運営していたのですか?」

クリスが言うと国王が苦笑いしていると、改めて王国兵士隊長が説明を全員に始めるとエレストニ子爵家とその親族の強制徴収状況も説明する


「全てやったら、24家全て奴隷落ちか・・・新しい貴族を任命しても無駄だな」

国王が苦笑いする

「もしかして、本当は先に話し合ってから、報告したかったのですか?」

エターナリアが苦笑いして言う

「実はそうです・・・エターナリア殿と相談してから決めたいと思っていましたが、国王陛下に呼ばれてしまったので、仕方無いです。」

王国兵士隊長が苦笑いして言うと国王を見る

「どのぐらいの人を不幸にすれば気が済むのだろう・・・貴族は好きになれないね」

エターナリアが真剣に言う

「これを聞いたら、無理だな・・・まさか国内がこんな事になっているなんて・・・」

レオリスが真剣に言う

「弁明の余地は無いな・・・軽蔑したい気持ちも解る」

国王が真剣に言うと王太子が頭を抱えている

「この中で潰したく無いと思った家は何家?」

エターナリアが真剣に聞く

「無理ですね、こちらが各家の犯罪に関わった証拠です。これはまだ調査中と言う事で報告はしてません」

王国兵士隊長が真剣に言うと説明を始める

「クズ!!」

レストリアが言う

「これは聞きたくない!!」

王太子が言うと王太子妃が苦笑いしている

「面倒事だらけだね、レイン何か名案無い?」

エターナリアが苦笑いする

「無理です。国王陛下が考える事ですが、こんな状態だと取り潰しだけでは、不可能ですね・・・それに民が、反乱を起こしかねないですね」

「その通りだな・・・領地が少ないからまだ良いが、港町の公爵等に構っていられないな」

国王が真剣に言うと考え始める






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