第205話 国王の事情

翌朝ゆっくり朝食を食べていると侍女が慌てて入ってくる

「ごごごっ御主人様!王城からの使者です!」

「忙しいから、又今度と伝えておいて」

エターナリアが笑顔で言う

「え?よよよ宜しいのですか?本当に」

侍女が青ざめながら言うと部屋を出ていく


「エターナリア様、国王陛下がお会いしたいそうです。」

執事が苦笑いして言う

「気が向いたら行くかもね、伝えておいてね」

エターナリアが笑顔で言うと執事が溜め息をして入り口を見る

「エターナリア様!!来てください!絶対に来てください!!」

レストリアが大声で言う

「レストリア、そこの席が空いているから、朝食でも食べる?」

エターナリアが笑顔で言うとレストリアが唖然とするとアルセリカが料理を持ってくる

「え?・・・」

レストリアが座り1口食べる

「おおおお美味しい!!」

レストリアが驚きながら言うと食べ続けている


「王女様がそんなに食べて良いのですか?」

エターナリアが執事に聞く

「え?それはダメですね・・・」

執事が苦笑いして言う

「え!あ!!!」

レストリアが赤くなり回りを見るとうつ向く

「これ以上の朝食有るかな?」

「え?・・・今までで一番美味しかったです」

レストリアが真剣に言うと執事が苦笑いしている

「執事さんも1口食べてくださいね」

エターナリアが笑顔で言うとアルセリカが皿を手渡すと食べ始め全部食べる

「どうでしたか?」

「美味でした。」

執事が真剣に言う

「食事も終わったので、お帰りください」

エターナリアが笑顔で言う

「え!はい、エターナリア様」

レストリアが笑顔で言うと執事が苦笑いする

「・・・あ!!エターナリア様一緒に来てください」

レストリアが慌てて言う

「帰るのでは無いですか?面倒だから」

エターナリアが笑顔で言う

「エターナリア様と護衛も来て良いのでお願いします」

レストリアが苦笑いして言うとレインを見ている

「御主人様、面倒ですが、喧嘩売られる前に一度会いましょう」

レインが微笑みながら言う

「エニスどうする?」

「レインに任せるよ、面倒だから」

エニスが笑顔で言う

「え!奥様は一緒に来てくれないのですか?」

「沢山歩きたくないから、レインに任せる」

エニスが笑顔で言う

「解りました・・・」

レストリアが苦笑いするとエターナリアとレインとアーナとケシルとミシルで王城に出掛ける


応接室に入ると国王と王太子夫妻とレオリスが座っている

「エターナリア殿良く来てくれた」

国王が笑顔で言うとレオリスが苦笑いしている

「商会に幹部を届けに来たついでだけどね」

「いくつか有るが、まずは黒龍連合国と通商だが、既に引き渡した、商館を役立ててほしい」

「解りました」

「トレイソルト伯爵とエレストニ子爵の領地だが、貰う気は無いか?」

国王が真剣に言う

「面倒だから、お断りします。面倒事を押し付けるな!」

「やっぱりそうか・・・傀儡でも良いから頼む」

「お断りします」

エターナリアが真剣に言う

「やっぱりダメか・・・仕方ない」

国王が苦笑いするとレオリスが苦笑いしている

「クレセント殿がまさかアーガナルド商会の代表とは思わなかった」

レオリスが苦笑いして言う

「オルトロスが固まっていたね」

「アーガナルド商会に関わるのが怖いと手紙が来たからな・・・何か有ったのか?」

レオリスが真剣に聞く

「領主の重臣がクリス達を牢屋に入れて、アーガナルド商会を追い出そうとしただけですね」

エターナリアが笑顔で言う

「は?まさか!!そんな事を!!」

レオリスが青ざめると国王と王太子が苦笑いするとレインが経緯を説明する

「危ない・・・護衛が400人の時点で軍隊だな・・・どのぐらいの強さなのか?」

「オルトロスより強いのが400人だと思えば良いね」

エターナリアが微笑みながら言う

「は?・・・」

レオリスが青ざめて国王を見る

「仕方ないだろ!エターナリア殿が強すぎるから、護衛も強いと言うのは」

国王が苦笑いしながら言う


「トレイソルト伯爵の悪事は全部調べたが、国家転覆までするつもりだった様だ、レストリアの誘拐にも加担していたのが、判明した」

王太子が真剣に言う

「貴族は面倒だね」

エターナリアが言うとレインが頷いている

「エレストニ子爵のクエールバスコ公爵家の乗っ取り計画も確定したが、借金踏み倒しで全部潰されるとは思っていなかったようだ」

「喧嘩売る方が悪い」

「その通りです!」

レストリアが笑顔で言うとレオリスが苦笑いしている


「黒龍連合国は現在の体制はどうなっている?」

国王が真剣に聞く

「アジェリナがリューセルト地方の代表にして、商会を通じて情報を受けとる様にしてあります」

エターナリアが笑顔で言うとレインが説明する

「・・・あの大国が、面倒だから放置して帰ってくるとは・・・」

国王が苦笑いして言うと王太子が苦笑いしている

「その気なら1国余裕で潰せる人が面倒だからやらないなんて・・・」

レオリスが苦笑いしている

「帰ろうとしたら、喧嘩売られたから、叩き潰したけどね」

エターナリアが笑顔で言うとレインが熊耳族の末路を説明する

「レオリス絶対に喧嘩は売るなよ」

国王が真剣に言う

「公爵が売らないか心配です。」

レオリスがため息を吐く


「エターナリア殿も知っていると思うが、塩を武器に変えられた・・・このままだと戦争になる」

国王が真剣に言う

「今更だね、1年前に始めたら効果有ったのにね」

エターナリアが笑いながら言うとレインが微笑んでいる

「は?1年前に?」

国王が唖然とエターナリアを見る

「エリスナが1年分蓄えさせてあるから、放出しますよ、もう二度とあの地域から、塩を買わなければ良いですね、王都に入る前と出る時に塩に税金を掛けてくれれば、良いよね」

エターナリアが笑顔で言う

「それは構わないが、何故だ?」

「持ち込んで持ち出せないから商人は置いて帰るしか無くなるからね」

エターナリアが笑顔で言う

「そうなると・・・大打撃か?」

「商人の後ろにいる貴族はどうなるかな?」

「あ!!そう言うことか!面白い!」

国王が笑顔で言うと王太子が笑い始める

(エターナリア殿を敵に回したら終わりなのか?考えが相手の逆手を取っている)

「王城に備蓄はどのぐらいですか?」

「もうほとんど無くなっている」

国王が苦笑いする

「プラトン商会に注文してくださいね、今回かなりの量を持ってきてありますので」

エターナリアが笑顔で言うとレインが説明する

「喧嘩売られる前に売りに来たのか・・・」

国王が笑い始める

「我慢する必要が無くなりましたね」

王太子妃が笑顔で言う

「・・・エターナリア殿1人で全部解決なのか・・・」

レオリスが苦笑いする

「何もしてなくても、終わったな・・・」

国王が笑い始めると王太子夫妻も笑い始める

「あ!これはお土産です」

エターナリアが笑顔で言うと塩の袋を置く

「塩か・・・」

「熊耳族の領地で作られた塩です。次々とおくって貰えるので楽しみにしておいてくださいね」

エターナリアが笑顔で言う

「詰んでいるな」

国王が笑い始める

「・・・エターナリア殿は・・・1年前にもう準備を始めていたのか?」

王太子が真剣に聞く

「そうですね・・・全然気が付かなかったみたいだから、教えてあげたくなりましたね」

エターナリアが笑い出すと全員笑っている

「・・・悩んだ時間が何だったんだ・・・アーガナルド商会に一言相談したら終わるのか・・・」

王太子が苦笑いする

(絶対に敵に回すわけにいかない!!この人を怒らせたら、終わりだ)


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