第194話 家と領主

翌朝エニスとゆっくりしているとクリスが入ってくる

「御主人様、領主様が来られました」

クリスが笑顔で言う

「レインは?」

「領主様をお出迎えしています」

「わかった、すぐに準備していく」

エターナリアが言うと急いで着替えを始めるとエニスはベットで微笑みながら見ている

「エニスは会わないの?」

「エター会わないとダメ?」

「一言挨拶だけはした方が良いかな?クエールバスコの領主だからね、夫人が姿を見せなかったら病気と間違われるか、亡くなったと思われるかな?」

「エター面倒・・・仕方無いから着替えるね」

エニスも着替え始めるとメリーが手伝い始める


応接室に向かう

「お久しぶりです」

エターナリアが笑顔で言う

「中々帰ってこなかったから、もう帰ってくる気が無いと思ったぞ」

「エリスナ達がいるから、安心して出掛けられます」

エターナリアが笑顔で言う

「エリスナ殿か・・・あれは天才だな・・・良くあんな裁量の有る人を何人も抱えているな、羨ましい」

領主がため息をする

「本題は?」

「実は・・・村がいくつか税を納められず、色んな所から借金も沢山して、どうにもならなくなった」

領主が言うと紙を出すとレインが確認する

「エリスナに確認しないと解りませんが・・・」

レインが苦笑いして言う

「その通りだが、アーガナルド商会で支配下にして欲しいぐらいだ!」

領主が真剣に言う

「え?傘下にしたら奴隷ですよ!」

「アーガナルド商会なら、構わん!納税もしっかりしてくれるからな」

領主が笑いだす

「面倒だね」

エターナリアが呟く

「え?じょじょじょ冗談だ!聞き流してくれ」

領主が慌て出す

「そうですよね」

「国王陛下に会いに行かないのか?」

「一度王都の商会を見に行きますよ、会いたければ、使いが来るでしょう」

「アハハハ・・・国王が帰ってきたら、必ず王都にきて欲しいと使いが来ていたが、そう言うことか・・・」

「後は何か言ってましたか?」

「喧嘩は売るな!面倒事を押し付けるな!秘密にしろと書いてあった、三原則だそうだ」

領主が苦笑いするとエニスとレインが笑い始める

「国境の領主の重臣に喧嘩売られそうになったけどね」

エターナリアが笑いながら言う

「は?喧嘩売られそうに?」

領主が苦笑いするとレインが説明を始めると領主が青ざめている

「国家の危機を簡単にやるとは・・・取り潰されるぞ」

「護衛達の暇潰しに叩き潰しても良かったけどね」

「護衛達・・・もしかして外にいる兵士か?門番から軍勢が来たと慌てて使いが来たが、すぐにアーガナルド商会の商隊だったと訂正されたが、あの数は間違えても仕方無い」

「長旅だったから、増えすぎただけだね、400人の護衛は多かったね」

エターナリアが笑いだす

「あの護衛達でこの町を攻めたら、どうなる?」

「全員獣王だから、余裕で殲滅かな?」

エターナリアが笑顔で言う

「御主人様、一国を落とせます」

レインが微笑みながら言う

「そうか・・・喧嘩売られないように気を付けてくれ」

領主が苦笑いしているとクリスが入ってくる

「こちらを手土産持って帰ってください」

レインが微笑みながら言うと領主は笑顔で受けとると帰っていく


「エターどうする?」

「時間有る内に家にも行こうか?」

「そうだね」

エニスが笑顔になると家に向かう

「あ!御主人様!!お帰りなさい!!」

「チキラ、キキラ元気だね」

エターナリアが笑顔で言う

「はい!御主人様が帰ってきたと聞いてましたので、今日来るとフレイ様が言ってました」

キキラが笑顔で言う

「御主人様!お帰りなさい」

フレイが笑顔で言うとケニーも出てくる

「フレイ、ケニーただいま」

エターナリアが言うと中に入ると子供達が笑顔で集まり始めるとフレイが料理を用意して、みんなで話しながら、食べ始める


「フレイ、ケニーに話が有っただけど、エニス」

エターナリアがエニスを見る

「フレイ、ケニー赤ちゃん出来ました。」

エニスが笑顔で言う

「え!本当ですか!!おめでとうございます!」

フレイが笑顔で言うとケニーが微笑んでいる

「ありがとう」

エニスが微笑む

「赤ちゃんの面倒見の良い子はいるかな?」

「ジーナをお勧めします。妹達の世話をしていますので、子供の扱いに慣れていますが、男が苦手で御主人様以外に男と話すのが苦手です」

フレイが笑顔で言うとマルスとレインで子供達を見るとジーナを呼び出す

「御主人様およびですか?」

「ちょっと頼みたいだけど、エニスの専属侍女になって、生まれてくる赤ちゃんの世話を手伝って欲しい」

「え!赤ちゃんの世話?・・・はい!!是非やらせてください!!奥様!よろしくお願いします」

ジーナは満面の笑顔で言う

「凄く嬉しそうだね」

「はい!御主人様!今年で14歳になりましたので、成人したら、御主人様の役に立ちたかったので、本当に嬉しいです。」

「可愛い!エターは手出ししたらダメだよ!」

エニスが笑顔で言う

「解っているよ、だけど鍛えるけどね」

「戦闘狂!!」

エニスが言うと笑い始める


「御主人様、良いですか?」

キキラが真剣な面持ちで来る

「どうかしたの?」

「ジーナを鍛えるみたいなのですが・・・4人今年成人するので御主人様の為に働きたいと言っています。お願いですので、侍女や何処か働き口を用意してください!お願いします!!お願いですから、娼婦や売らないでください!!」

キキラが真剣に言う

「え?その4人は今は何をしているの?」

「チキラの手伝いをしています」

「革の加工嫌いなの?」

「いえ!楽しんでやっています!」

「このまま革職人でも良いけど、何かなりたい事が有れば、教えてね」

エターナリアが微笑みながら言う

「え?良いのですか?御主人様の妾になりたいですが・・・」

キキラが赤くなって言う

「それはダメーー!」

エニスが大声で言う

「それは無理だね」

エターナリアが苦笑いする

「そうですか・・・」

キキラががっかりする

「キキラお姉ちゃん、この3ヶ月で5回買い物に出た時に賊に襲われたので、少し心配して欲しいです」

ジーナが真剣に言う

「賊に!!何処にいる?お仕置きしないと!!」

エターナリアが言う

「警備隊に付き出しました」

「御主人様、大掃除しましょうか?大切な妹を襲っわれたら、どうなるか教えないといけませんね」

レインが微笑みながら目が真剣になっている

「レイン怒ってる」

エニスが笑いだす

「護衛達沢山いるから、大掃除してきてもらおうかな?」

エターナリアが微笑みながら言う

「選んでお仕置き出来ないので、ダメですね」

「賊狩りでもするか」

エターナリアが微笑むとレインが頷く

「それにキキラが成長して綺麗になったから、護衛を付けるかな?」

「家に女獣人から2人付けましょう」

レインが微笑みながら言う

「私達なんかに護衛を?滅相も有りません」

キキラが慌て出す

「私達の娘を守るのは当たり前です!!」

エニスが言う

「え?娘?」

キキラがエニスを見る

「あ!エニスが娘と宣言した」

「え?子供達は娘として育てると言ってなかった?」

エニスが考え始める

「そうだね」

エターナリアが微笑むとレインが笑いだす

「え!ありがとうございます、奥様・・・お母様と呼んだ方が良いですか?」

「え?・・・御姉様にして、そんなに歳変わらないから」

エニスが苦笑いする

「はい!エニス御姉様!!」

キキラが笑顔で言う

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