第181話 黒龍連合国会議

黒龍連合会議の為に主だった者達が集まってくる

「お久しぶりです、クレセント陛下」

アドルフとアゼルカナが笑顔で言う

「元気そうだな」

「戦争が無くなったので、平和です・・・しかしこんな遠くまで安全に来れるとは思いませんでした」

アドルフが笑顔で言う

「国内だからな」

「本当に平和な時代を作ってくれてありがとうございます」

アドルフが頭を下げるとアゼルカナが隣で微笑んでいる

「この平和な時代を維持する方が大変だぞ」

エターナリアが微笑みながら言うとアドルフとアゼルカナが頷いている


会議に参加する兎耳族、狼耳族、白狐族、狐耳族の代表者が集まる

「ここに黒龍連合国、第一回会議を行う代表者が集まる最初の会議だ」

エターナリアが笑顔で言うとそれぞれが自己紹介をしていく

「始めに戦乱終結から今日までの報告をレインにして貰う」

エターナリアが微笑みながら言うとレインが詳細に話をしていく

「クレセント陛下どこの部族にも愚か者がいるのは解りました。陛下以外にこれだけの事を簡単に出来る王はいません」

エランが笑顔で言うと全員に同意している

「次は各王についてだ、狼耳族はルベト各町の実力者に認めて貰えるように回り認められたら、王位に着くが良い!ゼクトは補佐を頼んで良いか?」

「はい!全力を尽くします」

ゼクトが笑顔で言うと代表者達が微笑んでいる

「狐耳族はベルゼスが当面まとめよ、ロベスガ良く学び王としての資質を育てよ、そして、次期王として頑張れよ」

「はい!クレセント陛下」

ロベスガが元気に答える

「リューセルド地方はここにいるアジェリナが女王を代行する」

「元王族の1人ですが、全力で黒龍連合国を支えます。」

アジェリナが頭を下げる

「良い人選です、あの要塞の降伏の際の手際、民を思う考え方、申し分無い」

ベルゼスが笑顔で言うと全員納得している

「これから大きな問題はここで話し合い解決していく、まずは南のドワーフの村だが、黒龍連合国傘下諸部族として、連合に加盟させたいが良いか?」

エターナリアが言うとレインが説明をしている

「問題は有りません、不利な事が全く無いです」

エランが笑顔で言うと全員同意している

「次が面倒な事だ!北の2ヶ国から外交交渉が有ったが、クオンドセメルト国は当面交易路開拓で同意するつもりでいる、レベストリアセメルト王国は交易を求めていない、狐耳族族長と同じで自分の事しか考えてない使いだったがアジェリナが親書を渡して帰らせた、詳細はアジェリナ説明せよ」

エターナリアが言うと全員真剣な目でアジェリナを見る

「クオンドセメルト王国使者ギゼルドナには、レベストリアセメルト王国との戦争に興味が無いこととクレセント陛下に喧嘩は売らない事を伝えた後、交易の交渉なら進める事で帰らせました。レベストリアセメルト王国の使者ガジリオスカにも同じように進めましたが、こちらは、高圧的な態度の為話しにもなりませんでしたので、親書をしたため、持ち帰らせました」

「高圧的と言うと?」

ゼクトが言う

「簡単に言えば、狐耳族の前王と同じで、援軍を出せ、条件はクオンドセメルト王国の半分割譲と言われましたので、断りましたが、クオンドセメルト王国を滅ぼしたら、貴様らを征服すると宣戦布告に近い事を言っています。クレセント陛下に喧嘩売って勝てるはずも有りませんが、信用に足らない相手に援軍を与える必要も無いと思いますがどうでしょうか?」

「話しにもならないか・・・確かに交渉では無いですな、脅迫だな」

ベルゼスが苦笑いする

「わざわざ戦争に手を貸す必要も無いです」

アドルフが考えながら言う

「その通りですが、交易には魅力が有るのですか?」

エランが真剣に言う

「海と塩だ!南の王国から買ってはいるが、北からも得られれば、安定する」

エターナリアが言う

「塩ですか・・・確かに必要ですが交易品は何を?」

「食料になるな、来年には食料が余るかも知れないからな」

「あ!はい!兎耳国は農地改革が終わり来年の収穫が3倍ぐらいになりますので、買ってくれる人が欲しいところです。」

エランが笑顔で言う

「我らも今年はかなり多くの食料が出来ました」

ゼクトが考えながら言う

「他の国も食料事情が改善されているから、交易で取引されても大丈夫だろ?」

エターナリアが笑顔で言うと全員同意する

「話を聞いて解ったと思うが、女性の上考えがしっかりしているから、当面外交関係をアジェリナにして貰うが良いか?最終決定は会議で決める事になるがな」

エターナリアが笑顔で言う

「異論は有りません、脅しで来られたら、買ってしまいます」

ベルゼスが苦笑いする

「異論は有りません、対応に困らなくて済みます」

アドルフが苦笑いしている

「異論は有りません、面倒です」

ルベトが言うとゼクトが頷いている

「異論は有りません、クレセント陛下が決めてくれれば従います。面倒事は適任者がやれば良いです」

エランが言うと全員笑い出す

「クレセント陛下に喧嘩売ってくれたら、間違えなく終わりですから、一生懸命喧嘩売られない様にします。もし売られたら相談します。」

アジェリナが苦笑いして言うとエターナリアを見る

「喧嘩売られたら最後まで買う!最初は鍛えた配下に殴り込ませるかな?」

エターナリアが笑顔で言う

「鍛えた配下を?」

ベルゼスが苦笑いしている

「アニタの訓練相手を毎日しているからかなり強いぞ!アニタが手応え有ると笑っているからな」

エターナリアが笑いながら言う

「え!!!アニタ様が!!それは達人集団と言うことですな!!」

ベルゼスが笑い出すとゼクトが苦笑いしている

「北の国ぐらいなら、余裕で殲滅して帰ってきてくれますね」

レインが微笑みながら言う

「やっぱりクレセント陛下に喧嘩だけは売らせないように盾になります。」

アジェリナが真剣に言うとアドルフが真剣に頷いている

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