第161話 村の視察と準備

狼耳族の元族長の町に到着する

「クレセント様お待ちしておりました」

狼耳族の男が笑顔で言う

「それで狐耳族は?」

「待っています」

狼耳族の男が笑顔で言う館に向かうと狐耳族達が部屋で待っている


「何の様で来訪かな?」

エターナリアが微笑みながら言う

「は?クレセント様は人族か!ふざけるなよ!」

狐耳族の男がイキナリ怒鳴る

「それで何の様ですか?」

「食料を寄越せ!!さもなければ、皆殺しにするぞ!!」

「お断りいたします」

エターナリアが言うと狐耳族の男が睨んでいる

「貴様!!これだけ待たせて一言か!!ふざけるな!!」

「辺境の町までワザワザ来てあげただけでも感謝して欲しいですね、イキナリ脅迫するのが狐耳族の礼儀ですか?」

「貴様!!我らが王を敵に回してただで済むと思うなよ!!すぐに貴様らなど滅ぼせるのだぞ!!」

「それだけですか?」

「は?なんだ!!本当に良いだな!!」

「あなた達に我々と戦争する、余力はないですね、前線まで飢え始めて勢いも落ちていますからね」

「なんだと!!貴様!!」

「全員飢えて餓死者が出る前に畑でも耕して食料を得ることを考えてくださいね」

エターナリアが微笑みながら言う

「本当に攻めるぞ!!」

狐耳族の男が焦りながら言う

「こちらも兵を集めて防御を固めた方が良いかな?人族と停戦しているから全軍動けるから兵は余っていますからね」

「え!兵が余っている・・・停戦」

狐耳族の男が青ざめ始める

「さらに兎耳族の精鋭も集めればどうなるかな?」

「もういい!覚えていろ!!」

狐耳族の男が言うと狐耳族の男達は帰っていく


「御主人様どうなさいますか?」

レインが微笑みながら言う

「ヘラ達に追跡と誰と会うか調べて欲しいかな?」

エターナリアが微笑みながら言う

「ヘラなら既に追いかけていきました」

「任せておけば大丈夫だね」

エターナリアが微笑む

「はい!御主人様、兵士の隊長が会いたいそうです」

レインが微笑みながら言うと狼耳族戦士が入ってくる

「クレセント様報告があります、先の略奪をした者達の内不満により行方をくらませた者達がいます」

「そうか・・・喧嘩売られたら買うが、不穏な感じがするな・・・炙り出すか?」

エターナリアが考えながら言う

「御主人様、暗殺などは防げますが、面倒ですね」

レインが苦笑いしている

「狐耳族の部隊はどの辺りに布陣しているかな?」

「まだ未確認ですが、国境の村の近くと報告が有りましたが・・・罠の可能性が有ります」

狼耳族の戦士が苦笑いしている

「この町の兵力はどのぐらいになる?」

「常備兵は200程になります。」

隊長が笑顔で言う

「町の守りは任せられるが・・・不穏分子が狙っているなら、罠に嵌まるしか無いな!レイン」

エターナリアが微笑みながらレインを見る

「御主人様被害を無くすにはそれが1番です。」

レインが微笑んでいる

「クレセント様強いのは解りますが、我らの大切な大王様ですので・・・無理はしないで欲しいです。」

狼耳族の戦士が心配そうに言う

「そんなに心配するな!お前達が心配するように俺もお前達が心配だからな!」

エターナリアが笑顔で言うと狼耳族の戦士は泣き始める


ヘラが戻って来る

「御主人様狐耳族達は宿に戻った後、町を出て行きましたが、宿に数人の狼耳族と会ったようです。北側の町の者達です」

ヘラが笑顔で言う

「御主人様!やっぱり情報から合わせても北側の町は共同して攻めてくる可能性が有ります」

「ヘラ狐耳族の者達はどの方向に向かった?」

「狼耳族の兵士に送る為に護衛が付いていますので、国境に向かいました」

「村の視察に出掛けるか・・・最終的に国境の村までね」

エターナリアが微笑みながら言う

「はい!御主人様罠に嵌まる前に襲われましょう」

レインが笑いながら言うとヘラが笑っている


エターナリア達は周囲の村を視察に出掛けると各村の状況を見て回る

「やはり北側の族長達は村に回した食料を臨時徴収したようです、南側の族長達は領民のために食料の管理をしています」

レインが苦笑いして言う

「今回奪った地域はどうなっている?」

「混乱は収まっていますが、狼耳族に不満は有るようですが、クレセント様の噂で領民は安心しています」

「中々面倒だね、狼耳族は3つに分けた方が良いかな?見た感じ畑の状況は悪くないようだから、来年には食料不足は改善されるかな?」

エターナリアは考えながら畑を見ている

「残念ですが、種族が違うと国はまとまりませんが御主人様であれば可能と思います」

レインが真剣になり言う

「御主人様動きが有りました、北の族長の町から数百単位で兵が南下してから国境の方に向かっています」

ヘラが苦笑いして言う

「御主人様予定通りこの村付近ですね」

レインが微笑む

「準備は出来ているかな?」

「準備は出来ています。奴隷商人も配置完了です」

レインが微笑みながら言う


エターナリアは各村長と話し合いながら視察を続けていくとヘラ達は次々と情報を集めてまとめていく

「御主人様!かなりの薬の材料が買い取れました」

ルシアとルティナが笑顔で言う

「これだけの森と山が有れば薬草は沢山得られるね、特産品が無いから余計に薬草の買い取りは重要だね」

エターナリアが笑顔で言う

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