第160話 兎耳族の町へ帰還

半月後レオリスは王都に戻ると手紙を国王に見せる

「は?ワハハハ喧嘩売られたか!!」

国王は手紙を読み出すと笑い始める

「は?国王陛下?何ですか?」

レオリスが苦笑いしていると王太子夫妻とレストリアが笑い出す

「まさか本当に喧嘩売られたから、狼耳族と兎耳族を支配するなんて・・・間違え無くあの人ですね」

レストリアが笑顔で言う

「喧嘩売られる前に買いに行くなんて冗談と思っていましたが、本当にやってしまうなんて思いませんでした」

「何を言っているのですか?誰なのですか?」

レオリスが驚きながら言う

「救国の英雄!魔族殺しの英雄!」

「は?魔族殺し?まさか!!魔族を倒したのがあの人なのか?」

「その通りだ!!喧嘩売られれば伯爵でも誰でも叩き潰すがまさか一国を簡単に叩き潰すとは思わなかった」

国王が苦笑いする

「当たり前です!あの人なら何でもやります!2国も潰すなんて余裕綽々でしょう」

「これ以上面倒事を持ち込むな!それに喧嘩は売るなとは本心だな!」

国王が大笑いしながら言う

「クレセント様に国境を押さえて貰えていると安心なのですか?」

「ん?喧嘩だけは売るなよ!買われたら国を滅ぼしかねない」

「アハハハ・・・ほっておいて良いのか?」

レオリスが苦笑いしている

「あの人なら大丈夫です」

レストリア笑顔で言う

「レストリアを貰ってくれと言ったら断るような男だから、欲が無い!」

国王が笑いながら言う

「領地も爵位も名誉も名声もいらない男だ」

王太子が笑いながら言う

「レストリアの求婚を断って行きましたね」

王太子婦人が笑いながら言う

「・・・よく知っているのですね」

レオリスが苦笑いする

「短期間に色々有ったからな・・・復活した魔族を瞬殺して魔法珠を沢山献上してくれて、西の疫病に薬を大量に作り、伯爵家と子爵家を潰して、王都の商業ギルドを壊滅させたぐらいの事を喧嘩売られたからやるような人だと思え!!公爵家の弱体化出来たのもそのお陰だからな!!」

国王が笑いながら言うとレオリスが驚きながら王太子を見る

「平和は良いな」

王太子が言うと笑い出す

「今回の事で騎士団を戻せれば、公爵家監視を強められる」

「北の国は見捨てるのですか?」

「あの国の馬鹿ではきっと喧嘩を売るだろう、そうしたら潰されるからその後の事を考えた方が良いな!交易はすぐにしてくれるから、あの国が滅んでも痛手は無い」

国王が笑うとみんな大笑いをする

「凄い言われ様だ・・・」

レオリスが苦笑いしている


エターナリア達は国境の町とその周辺の整備をしていると小人族に商会と商館を任せて交易の準備をさせてから狼耳族の各町を巡回して略奪した者達に刑罰として畑の開墾をさせると兎耳族の町に戻る

「クレセント様!!よくぞ戻ってくださいました」

ロブスカが笑顔で言うと

「御主人様!!酷いです!こんな長い間離れるなんて!!それも私達を置いて、狼耳族を掌握するなんて!!」

エーレンとエミールが抗議してくる

「エーレンとエミールがいてくれるから安心してお仕置きしてきたよ」

エターナリアが微笑みながら言う

「御主人様!」

「クレセント様お姉さま達が居てくれたので色々安心できました」

エランが笑顔で言うとエーレンが苦笑いしている

「次は狐耳族だけど準備はしないとね」

「はい!御主人様!既に狐耳族の情報を整理しておきましたが、食料不足で撤退寸前です」

「そうなると狼耳族に食料を寄越せと言うね」

「御主人様間違え有りませんが狼耳族に余裕は有りませんので脅迫をしてきます」

レインが微笑みながら言う

「喧嘩売られたら喜んで買うとするか・・・面倒だから売りに行こうかな?」

「面倒だから全部潰してしまいましょう」

レインが笑い出しながら言う

「そうしたら帰ってゆっくり迷宮遊びを再開しようね」

エターナリアが微笑みながら言う

「はい!御主人様!」

レインが笑顔で言う


数日後狼耳族から使者がやってくる

「報告します、狐耳族から使者がやってきました、すぐに会いたいとの事でしたが、どうなさいますか?」

「どこにやってきたのか?」

「旧族長の館ですが、主がいないと伝えてあります」

「わかった赴くとするかな」

エターナリアが言うとレインを見る

「御主人様!すぐに準備をいたします」

レインが微笑みながら言う

「すぐに向かうが警戒は怠らない様に」

エターナリアが言うと使者は帰っていく


数日後エターナリア達は狼耳族の町に向かって出発する

「御主人様!早く帰ってきてください」

エーレンとエミールが涙目で言う

「じゃあ戦争を終わらせてくるからね」

エターナリアが笑いながら言う

「はい!お帰りをお待ちしています」

エーレンとエミールが言うと馬車に乗り出発する

「御主人様、今回は何が有るか解りませんので気を付けましょう」

レインが真剣に言う

「エニス、油断はしないようにね」

「え!私?」

「クーとメリーに夢中になると油断するからね」

エターナリアが笑いながら言う

「エター!少しは触っても良いよね!ね!」

「エニス・・・少しは良いけど、油断はダメだよ」

エターナリアが言うとレインが笑い始める

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