第159話 停戦

全軍率いて王国軍と対峙するとエターナリア達は前に出ていく

「我が名はクレセント!これより貴様達を叩き潰す!!覚悟なきものは去れ!!一騎討ち所望の者は前に出よ!!」

エターナリアが大声で宣言すると高価な鎧を着た者達が出てくる

「我こそはこの軍最強の剣聖オルトロスである!!勇気に免じて相手してやろう!!」

「あ!オルトロス!こんな所に・・・」

カシムが呟く

「雑魚が意気がるとは、弱いのだからさっさとかかってこい」

エターナリアが言うとオルトロスが剣を構えて間合いを詰めてくると斬りかかってくるがエターナリアはかわして腹に一撃をいれるとそのまま吹き飛ばす

「雑魚!!他にいないのか?弱すぎて相手にもならん!!」

エターナリアが大声で言うと歩き出すと軍勢は動揺が広がっていると火の玉が次々とエターナリアに向かって飛んで来る

「この程度の火の玉で倒せると思ったのか?愚かな」

エターナリアが軽くかわして言うとオルトロスが軍勢の方を睨んでいる

「かかれ!!あいつを殺せ!!」

軍勢がエターナリア目掛けて突進してくるとエターナリアは睨み【威圧】を使うと馬達は怯えて錯乱して暴れだし兵士達も震えに立ち止まる

「どうした!!覚悟有るものはいないのか!!」

エターナリアが怒鳴ると兵士達は後退り始める

「御主人様もうそろそろ良いですか?」

ケシルが微笑みながら言う

「殺さないように全滅させて構わない!!」

エターナリアが言うとケシルとミシルとアニタとセレストリアとアリスが笑顔で兵士達を弾き飛ばしながら突き進み始める


「オルトロス生きているか?」

カシムが苦笑いしながら言う

「は?カシム!!なぜ貴様がここに!!」

「話しは後だ!早く撤退させないと全滅するぞ!大陸最強の戦士相手に勝てる訳無いのだから」

カシムが苦笑いして言うとオルトロスはアニタの動きを見て青ざめている

「バカな!!なぜだ!!」

「クレセント様が立ち上がったからもう勝てないと思った方が良い!一万の軍勢を1人で制圧する実力者だからな!!」

「ぐっ!!撤退だ!!」

オルトロスが立ち上がり大声で叫びながら軍を引かせていく


「カシム脅しすぎ」

エターナリアが笑いながら言う

「事実だけだ!御主人様なら本当に出来るからな!」

「やったら死人が出るからやらないよ」

エターナリアが笑顔で言うとレインが笑っている

「御主人様!ただいま!!」

アニタが笑顔で言う

「レイン大将達に捕虜捕まえておくように伝えてね」

「はい!御主人様!既に始めています」

レインが微笑んでいる


「クレセント様凄いとは思っていましたが、数人で万の軍勢を撤退に追い込むとは・・・」

大将が苦笑いすると狼耳族の者達は全員青ざめている

「どこまで撤退したのかな?」

「この付近の川を渡り要塞に入り込んだ様です」

「じゃあ捕虜に手紙を持たせて停戦交渉をするかな?ついでにここら辺も落として、圧力を加える様に」

エターナリアが微笑みながら言う

「完全に悪乗りですね、御主人様であれば世界制服も出来るのでしょうね」

「めんどくさい!」

「やっぱり御主人様です」

レインが笑い始める


2日後使者が来る

「御主人様使いが来ましたが、停戦条件が戦乱前の所まで撤退が条件だそうです」

「そうか要塞も落とすしかないね」

エターナリアが微笑むと要塞に軍勢を進める

「徹底交戦の様ですね」

「仕方無いから落とすよ」

エターナリアが微笑みながら言うとリリスとキャスカが門と城壁に魔法を放ち始める

「嘘だろ!!魔法使いがいるぞ!!」

兵士達が騒ぎながら動揺していると門が吹き飛ばされ狼耳族が外で勝鬨をあげている

「守れない!!撤退だ!!逃げろ」

兵士達が騒ぐと逃げ始めると次々と要塞から逃げ出していく


「被害ゼロでこんな要塞を落とすなんて・・・」

「要塞内の食料を確保しておいてね」

「畏まりました、これで飢える事が無くなります」

「ここで要塞を押さえて待機、別動隊はこのまま国境の町を落として確保するよ」

エターナリアが微笑みながら言う

「国境の町を?」

「そこを押さえれば隣国と交渉が出来るから、圧力で停戦が出来るからね」

エターナリアが笑顔で言うとレインが微笑んでいる


数日後国境の町を降伏させると隣国から交渉の使者が来る

「御主人様!!どうなさいますか?」

「何て言ってくるかな?」

エターナリアが微笑みながら言うと使者と会う

「クレセント様お会いできて光栄です」

使者が頭を下げて言う

「挨拶よりも用件を言え!単刀直入に」

「え?解りました、我が王国として貴国の行動を驚異に思っています、出来れば何か友好を結びたいと思います」

「こちらも今回の戦いで停戦も考えているが、奴らの返答がこんな感じだから滅ぼすしか無いと言うことだな!現在の状況を踏まえて交渉の仲介をしてくれれば考えてやる」

エターナリアが笑顔で言う

「え?・・・・解りました確認をして参ります」

使者が驚きながら帰っていく


「御主人様お疲れ様です」

「町中の様子は?」

「安定していますので安心してください」

「各町に送った食料はどうなった?」

「大丈夫です、更に一部の兵士を送り返したので畑も再建を開始すると連絡が有りました。」

「住民達の不満はどうだ?」

「圧政されていたので、解放されたと思っています、商品を買い取りの伝令で大きく心象を良くしています」

レインが微笑んでいる

「これで食料問題も解決したから後は狐次第だね」

「はい!御主人様!!」


数日間支配領域を拡大しながら要塞で待っていると使者がやってくる

「隣国の王子のレオリスだ今回の交渉は全て責任を持つ」

「まずは停戦交渉だが、要求は解っていますよね?」

「かなり渋っていたが、ここが押さえられてしまったからには、停戦しか前線維持は出来ない!!狐耳族との戦いも厳しいからな」

レオリスが真剣に言う

「じゃあこちらの要求は全て飲むのですか?」

「それは難しいがここまでは譲る訳にはいかない」

地図を指差しながら言う

「ダメですね、こことここに谷が有りますがその真ん中を国境にするのが一番ですがね」

エターナリアが指差して言う

「くっ!!そこまで調べているのか・・・しかしそうすると我らの帰り道が作れない」

「停戦したら帰国する時に言ってくれれば通してあげますよ」

エターナリアが微笑みながら言う

「しかし納得するか?」

「しなくても良いですね、このまま王都を落として戦いを終らせるだけですね、確かここに古城が有ったからそこを拠点に攻めれば良いからね」

エターナリアが言うとレオリスは青ざめている

「わかった・・・一度戻り了解を取ってくる」

レオリスが真剣に考えながら言うと帰っていく


「レオリス王子はレストリアの兄さんかな?」

「はい!そうです」

「じゃあ手加減抜きだね、迷惑料貰っておこう」

エターナリアが言うとレインが大笑いする


数日後再びレオリスがやってくる

「停戦の件だが、了解を得れた!こちらは王国の代表者だ」

「本当によろしいのですね」

「背に腹は変えれません停戦します」

重臣が頭を下げると地図で確認しながら停戦の調印をする

「こちらが預かっている捕虜を解放するから連れて帰るように」

エターナリアが笑顔で言うと重臣は捕虜を連れて帰っていく

「オルトロスも連れてきていたのですね」

「1つ聞きたい!我が国と戦うつもりか?」

レオリスが真剣に言う

「面倒だから面倒事を持ち込むなと国王に伝えておけ!!喧嘩売る方が悪い!!だから喧嘩は売るな!!」

エターナリアが笑いながら言う

「は?喧嘩を売るな・・・もしかして売られたから狼耳族を潰して支配下にしたのか?兎耳族の王よ!!」

「その通り!村を襲ったから落としてあげた!!後は狐の馬鹿が売ってこない事を祈るけどね」

エターナリアが笑い出すとレオリスが苦笑いしている

「喧嘩を売らなければ、友好関係を結んでくれるのか?」

「交易は重要だ!一度帰るのか?」

「その通りだ!ここを押さえられては一度帰り祖父に確認を取らなければならない!」

「じゃあこの手紙を国王に渡してくれ!決して喧嘩はこれ以上売らないでくれと伝えてくれ」

エターナリアが笑いながら言うとレインが大笑いをする

「は?・・・まさか祖父に会ったことが有るのか?」

レオリスが苦笑いする

「聞けば解る!!愚か者達の末路も確認しておいて欲しい!今度来る時に教えて欲しいね!」

エターナリアが笑いながら言う

「は?愚か者?・・・何だか解らんが了解した」

レオリスは苦笑いして帰っていく


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