第157話 キサラの部族

数日後町中は落ち着きを取り戻す

「御主人様代表達が集まりました」

レインが笑顔で言うと代表達の元に向かう

「我らの主君クレセント様町中は平穏を取り戻しました」

「方針だが、まずは周辺の畑の再生を急がせよ、食料が無くては民が飢えてしまうからな」

「畏まりましたが・・・大丈夫でしょうか?」

「後の事は任せたから、俺はちょっと族長へお仕置きの続きをしなくてはならないから、残りの兵士達は民と畑を守るようにしなさい」

エターナリアが微笑みながら言う

「え!しかしもしもの事が有ったら!!」

「もう解っているとは思うがキャスカにコテンパにされる程度では役にたつものなどいないからな」

「あ!確かに少女に獣王が負ける等有り得なすぎる」

「あの程度弱すぎる」

エターナリアが微笑みながら言う

「アハハハハ」

代表達は苦笑いをしている

「例の奴らだが町中に放って良い、もう両腕が無いから、誰も殺せないから後は民に任せる」

「畏まりました、皆待っておりました」

「恨みと言うのは怖いからな・・・後は任せたぞ」

エターナリアが微笑みながら言う

「この者達は私達の一族の者にございます、忠誠の証にクレセント様の旅のお供にして頂きたく思います」

「必要ない」

「どうかお願い申し上げます、既に奴隷に落として連れてきていますので、覚悟は全員出来ています」

代表が言うと頭を下げている

「御主人様、修行させて1人前に育てて善政を行える人に育てればこの地は手がかからなくなります」

レインが微笑みながら言う

「レイン仕組んだのか・・・レインが言うなら仕方無いかな」

エターナリアが苦笑いしながら言うとレインが微笑んでいると代表達は安堵している

(やっぱりこの女性の信頼度は凄い・・・先に相談しておいて良かった)


「ルゼスです、こっちがルベトです」

「鍛えたら部族の事は任せたぞ」

エターナリアが笑顔で言うと2人は驚きながら頭を下げる

「キリスナです、こちらはキリエスです、御主人様、夜の世話も何でも致しますのでどうか末長く私達の身体をお使い下さい」

2人の狼耳族の少女が言う

「使う事は無いから安心して修行しなさい、クーラ2人の躾を任せたよ」

「はい!御主人様!」

クーラが微笑むと2人と話し合いを始める


「エニスいる?」

エターナリアがエニスの部屋に行くと中からうめき声が聞こえる

「エニス・・・昼間から」

エターナリアは中を見て苦笑いする、クーをモミモミしながら満足そうに抱き付いているエニスがいる

「仕方無いか・・・」

エターナリアは1人で町中の様子を見に向かう

「御主人様視察ですか?」

レインが笑顔で言う

「状況を確認しておきたいからね」

「解りました、行きましょう、エニス奥様は?」

レインが笑顔で言う

「クーを抱き締めていたからそのままにしておいた」

「エニス奥様・・・仕方無いですね」

レインが苦笑いしているとクリスとセレストリアとケシルとミシルとキサラとリースを連れて外に向かうとアニタとカシムが兵士達相手に訓練をしている

「アニタ楽しそうだね」

「怪我した時の為にキャスカが待機していますが達人の訓練ですので兵士達は身の程を実感しています」

「アニタが本気にならないように気を付けて欲しいけど、アニタは身体を動かすのが好きだよね」

「体力が有り余っています、元気で嬉しいですね」

レインが微笑んでいる


町中を歩き回り戻ってくると慌ただしく兵士がしている

「何か有ったのか?」

「族長からの使者が来て食料と兵士を要求しています」

代表が苦笑いして言う

「御主人様、出発の準備は終っていますので追い返したらすぐに向かいましょう」

レインが笑顔で言う

「この事態解っていないのか・・・愚かな」

エターナリアが呟くと使いに会いに向かう

「は?なんだ貴様は!!」

「敵国に何を聞きに来たのだ?」

「は?なんだと!逆らえば皆殺しにするぞ!!」

狼耳族の男が怒鳴る

「智能の欠片も無いか、お前達の親玉に伝えな、これからお仕置きに向かうから覚悟しておけと」

「は?皆殺しになりたい様だな!!覚悟しろ!」

狼耳族の男がいきなり殴りかかると腕を掴み【威圧】を使う

「ななっなんだ!!」

狼耳族の男は震えながら言うと後退りしていく

「売られた喧嘩は最後まで買ってやる覚悟しておけ!!」

エターナリアが睨みながら言うと逃げるように狼耳族の男は出ていく

「御主人様明日の朝出発でよろしいですね」

「レイン宣戦布告はしたから落としてお仕置きをするよ」

「はい!御主人様!!」

レインが笑顔で言うとみんな笑っている


数日後族長の館

「食料と兵士はどのぐらい確保出来たか?」

族長が聞く

「それが・・・人族の者が町を奪い食料も兵士も得られませんでした」

「は?何を言っている!!」

「売られた喧嘩は全部買ったから覚悟しておけと伝言でした」

狼耳族の男が言うと族長は怒り顕にして剣を取ると男に斬る

「何故・・・族長!このしうち・・・」

「役ただず必要ない!!誰か掃除をしておけ!!こやつの家族も見せしめだ!」

族長が言うと兵士達が慌てて片付けを始める

「討伐隊編成しますか?」

「必要ない!前線に送りさっさと落としてからでよい!!」

族長が言うと重臣達は慌ただしく出ていく


「御主人様どうも数が多いです、恐らく各地から食料と兵士を集めた様ですね」

「仕方無いか・・・じゃあ忍び込んで食料と財宝を先に全部押さえてくるかな?」

エターナリアが笑顔で言う

「え?もしかして・・・あ!アイテムボックス!全部貰うつもりですか?」

「やりがいが有りそうで楽しみだね」

エターナリアがニヤニヤしている

「それだけで落とせますか?」

「数がいくら多くても食べ物も何も無ければ四散するしか無いからね」

エターナリアが言うとレインが苦笑いしている


エターナリアとクリスとセレストリアとケシルとミシルとヘラは夜闇に紛れて壁を飛び越えて侵入すると食料が保管されている建物を片っ端から探して食料と武器と金品を回収していく

「御主人様、後はあの建物で終わりです」

ヘラが笑顔で言うと近付いて見張りを襲い眠らせると建物の中の食料を全てアイテムボックスにしまう

「終わりかな?」

「はい!これで備蓄の食料は終わりです」

クリスが笑顔で言う

「じゃあ荷馬車も全部回収してから帰ろうか?」

エターナリアが笑顔で言うと荷馬車から荷物を全て回収して帰っていく


「族長!!大変です!!食料庫が襲われて食料を奪われました!!」

「は?食料を奪われた?」

「それも倉庫の中は全て空になっています!!荷馬車の荷物も全部無くなっています」

「は?誰の仕業だ!!」

族長が理解出来ずに苦笑いしている

「今調べていますが・・・これでは兵を維持できません」

重臣が青ざめながら言う

「は?何とかしろ!!」

族長が激怒すると重臣は慌てて出ていく


「御主人様、これからどうなさいますか?」

レインが微笑みながら言う

「そうだね、待つかな?後、ここの位置を崩せば兵士と食料の補充は不可能になるから崖を崩そうね」

エターナリアが笑顔で言うと移動して、崖に魔法を放ち崖崩れを起こして道を封鎖する

「御主人様、次はどうなさいますか?」

「攻め込むよ、ヘラ達に食料が無いと噂を流させているから、2日持つかな?もう少し必要かな?」

エターナリアが微笑みながら言う

「兵士が暴れたら、族長は逃げ出すと思いますので待ち伏せをした方がよろしいと思います」

「そうだね、そうしようか」

エターナリアが言うと待ち伏せする事にする

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