第143話 クエールバスコ出発

翌朝馬車に荷物を乗せて準備をしている

「警備隊隊長様が来られました」

侍女が笑顔で呼びに来ると応接室に向かう

「エターナリア殿!!牢屋が一杯になったからもう辞めてくれ!!隊員に屋敷と家の前は警備させるから頼むから辞めてくれ!!」

隊長はいきなり言う

「良かったですね、沢山賊が捕まえられて、仕事が沢山有りますね」

「忙しすぎる!!取り調べた内容から他の町のアジトを潰しに行くのが面倒だ!!朝から隊員が飛び回っている!!」

「旅から帰ってくるまで賊が増えないように頑張ってくださいね」

エターナリアが微笑みながら言う

「まさか!旅に出る準備をしていたから、襲われる前に狩ったのか!!」

「喧嘩売られる前に潰しただけですよ!喧嘩売られたくないからね」

エターナリアが真剣に言う

「・・・・どっちでも同じなのか・・・」

隊長は苦笑いをしている

「じゃあ準備したら出掛けるからね」

「わかった!!」

隊長は苦笑いしながら帰っていく


「御主人様、商隊の護衛ありがとうございます」

エリスナが笑顔で言うとトリスナが微笑んでいる

「また留守にするが頼んだよ」

「はい!御主人様!!今回は長くなりそうですか?」

「そうだね、喧嘩売られないようにするけど売られたら容赦はしないつもりだから時間かかるかな?」

「畏まりました、塩の件準備を進めています、後領主様からルミルの実定期的に買いたいと連絡も有りました」

「美味しいからね」

「果樹園の果実を頂きましたのでフレイに試行錯誤して貰っています」

「特産品出来たら良いね」

「後・・・東側の村なのですが、借金が増えていますので今傘下にするか考えています」

「それは気になるね、特産品は無いよね」

「残念ながら無いです」

「山菜や森の木の実ぐらいなのかな?」

「はい!御主人様その通りです」

「珍しい薬草が無いか調査もしてみるのも良いかな?専門家育ててないけど」

エターナリアが苦笑いしている

「あ!それは考えて無かったです!薬草・・・薬の材料・・・調査します!!」

エリスナが笑顔で言う

「商談会用のアイテムは倉庫に出しておくから定期的に使ってね」

「はい!御主人様!!」

エリスナ達は微笑みながら言う


翌朝エターナリア達は馬車に乗りクエールバスコを出発して一路ゲルトバナ・エレトに向かう

数日後中継の町に到着する

「どこから来た、何の様だ」

門番が聞いてくる

「クエールバスコから一路ゲルトバナ・エレトに向かっている商隊です、交易しながらになります」

クリスが笑顔で解答をする

「体調の悪いものはいないか?」

「はい!疫病にかかっている者はおりません、大丈夫です」

「念の為確認させて貰う」

門番が言うと全員を見て回る

「大きな商隊だな・・・どこの商会の所属だ?」

門番が睨みながら言う

「クエールバスコのアーガナルド商会です」

「はぁ!アーガナルド商会か!わかった通って良い!!」

門番が納得して笑顔で通してくれると宿屋に向かうとクリスはすぐに宿屋と交渉して戻ってくる

「予定通り確保出来ました」

クリスが笑顔で報告してくると宿屋に泊まる


「御主人様薬師に挨拶に行きますか?」

「レイン勿論御礼を言いに行かないとね」

エターナリアが笑顔で言うとレインとセレストリアとアリスとクリスとセリカとカシムとエーリンとエミールとルシアとルティナを連れて行く

「誰かいますか?」

クリスが笑顔で言う

「どの様なご用でしょうか?」

「主人はいますか?」

クリスが笑顔で言うと店員は奥から主人を呼んでくる

「もしかしてアーガナルド商会の方ですか?」

主人が驚きながら言う

「お久し振りです、アーガナルド商会のエターナリアです、ゲルトバナ・エレトに向かう途中寄りました、疫病の薬の件ありがとうございました」

エターナリアは頭を下げて言う

「これはエターナリア様でしたか!今回は多くの人を助けられました」

「流石に材料が無くなりましたがまだ必要だと思いますか?」

エターナリアが真剣に言う

「まだ解らないが、アーガナルド商会が大量に薬を放出してくれたから多分大丈夫だと思うが念の為少し予備が必要だな」

「わかりました、北に向かうついでに手配してきます」

エターナリアが笑顔で言う

「疫病はいつ起きるか解らないから材料が有る事は重要だ!」

「後このアイテムは薬になりますか?迷宮のドロップアイテムですが?」

エターナリアが亀の甲羅のアイテムを手渡す

「なるほど・・・調べよう時間はかかるが研究しておいた方が良いな」

主人が微笑みながら言うとエターナリア達は帰っていく


「御主人様領主様から呼び出しですがどうなさいますか?」

レインが微笑みながら言う

「面倒だね」

エターナリアが苦笑いする

「私の方でお断りに行ってきます」

レインが微笑みながら言う

「クリスと貴族の出身者を1人連れて行って挨拶した方が良いか・・・カシムとキサラを護衛に付ける」

エターナリアが微笑みながら言う

「畏まりました」

レインが微笑みながら言うと出掛けて行く


「エターナリア殿は来られなかったのか・・・残念だ」

領主が呟くと重臣達が怒り気味に睨んでいる

「エターナリア様は貴族嫌いの上、国王陛下にも敬語を使わない程の常識知らずの為、このような場所には一切来ません、クエールバスコ公爵様にも挨拶を一切していません」

レインが微笑みながら言う

「貴族嫌いか・・・噂は聞いていたが仕方無いな」

領主は苦笑いしながら笑い出す

「主人エターナリアの代わりに今回疫病の薬を西に届けて頂きありがとうございます、多くの人々を救っていただきありがとうございます」

「人助け出来て良かったと思うぞ!しかしあれだけの量を集めるとは思わなかったぞ」

「運が良かっただけです、たまたま寄った町で疫病が発生した事を聞いてゲルトバナ・エレトの町の支部で聞いたら材料が沢山有ったので買い占め出来ただけです」

「何故、釣り上げようとせず出したのだ?」

領主は疑問に聞く

「エターナリア様は名誉も地位も名声も領地もどうでも良いと思っていますので、自分のお金は迷宮で稼ぎ、商会は商売で稼ぐのが普通と思っていますので、人の不幸で稼ごう等思っていません、自由に旅をしたいと普段から言う不思議な人です」

レインが微笑みながら言うとみんな微笑んでいる

「なるほど!だから貴族が嫌いなのか!!自由が1番か!!ワッハッハ・・・」

領主は愉快に笑い出すと重臣達も顔を見合わせて笑い出す

「噂は聞いていたが1つだけ教えて欲しい!国王陛下から褒美に領地を与えると言われたのを断ったのは本当か?」

「面倒だからと断りました!面倒事を持ち込むな!と言って断って王太子様を黙らせました」

レインが笑いながら言う

「それは!!面白い!!これでは領主や爵位を与えられないな!!どんな貴族より信用が出来る!」

領主は笑いながら言うと重臣達は苦笑いしている

「何か困ったことが有ったら言ってくれ協力しよう」

領主は笑顔で言うとレイン達は帰っていく

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る