第134話 王都の商会引き渡し

本を読みながら2日滞在していると王国兵士隊長から呼び出しが有り詰所に向かう


「エターナリア殿お待たせしました」

隊長が笑顔で言う

「今日はどの件でしょうか?」

「まずは、ケルトイス商会を引き渡します、犯罪奴隷として元代表は処刑と決定しました、代表夫人も処刑となります、奴隷達も調査の結果ほぼ全員犯罪に加担しており処刑と犯罪者奴隷として鉱山送りになりました」

隊長が目録を出して笑顔で言う

「ケルトイス商会の件は全て終わりですか?」

「そうなります、次は代理人ですが、こちらはまだまだ調査中です申し訳ない」

「代理人は奥が深い犯罪が有りそうですからね」

エターナリアが苦笑いするとレインが考え込んでいる

「その通りです!親族が面倒すぎるが商業ギルド経由のゴタゴタが無いので楽になりました、次はエレストニ子爵とトレイソルト伯爵ですが、こちらは数ヶ月かかります、貴族が色々うるさいですね」

隊長も疲れたように苦笑いする

「国王陛下が後釜をどんな人にするか決めないと潰しにくいですからね」

「第一候補はエターナリア殿ですが、領地は欲しいですか?」

「絶対にいりません!爵位も領地も面倒すぎる!貴族が面倒なのは知っているでしょ!!」

「やはり断りますか・・・仕方有りません!次は商業ギルド関係ですが、こちらは面倒な犯罪が見つかりましたが、証拠も完璧なのですぐに処分が始まります」

「ん?面倒な犯罪?」

「副ギルドマスターは前ギルドマスターを暗殺していました、更に新しい商会が次々と撤退した原因は奴隷を使い強盗と盗賊紛いの事をやっていましたが全員捕らえました、他の商人達も色々裏が有りましたので、犯罪者奴隷落ちが増えました」

「そんな事を・・・面倒ですね」

「数十年分の犯罪が判明してこちらとしては、嬉しいですが、犯罪者を野放しにして、商業ギルドが機能していない事に国王陛下が激怒して商業ギルドマスターは呼び出されて怒鳴られた様ですので横やりはもう出来なくなった様です、公爵も手を組んでやり放題だったので、国王陛下が呼び付けて厳重注意と国外との交易の代理権を没収して王国の権限が増すことになりました」

「国王陛下も利用したようですね、公爵の権力が下がれば、王国の収入が増えますから大臣もウハウハですね」

「ワハハハ!その通りです!王太子殿下と大臣が公爵を糾弾していますが、公爵派はエレストニ子爵とトレイソルト伯爵の親族が多いので牽制出来ています、公爵の利権の没収はかなり王国としての利益です」

「頑張って欲しいですね」

「12人の内5人が犯罪者奴隷落ち4人は処刑に変わりました、3人は借金奴隷ですが・・・」

「その3人は商才有りますか?」

「有りますが商会もエターナリア殿に引き渡しになりますから、何も残っていませんがどうなさいます?」

「商業ギルドと相談しますね、3人が犯罪を犯さない様なら商業ギルドに肩代わりさせて商売をさせた方が王都の為になるならその方が良いですからね」

エターナリアがほほ笑みながら言う

「は?・・・成る程!確かにその方が王都の為になりますね、商業ギルドが監視と保証をさせると言うのであれば、監視出来ます・・・・」

隊長は考え始める

「共存共栄!王国の為です」

「わかりました、商業ギルドマスターとも打ち合わせですね、共存共栄よりもエターナリア殿が面倒だから丸投げですね」

隊長が笑い出す

「当たり前です!商会運営も奴隷に全部丸投げして帰ります!」

エターナリアが笑い出すと隊長は更に大笑いしている


引き継ぎの書類を確認しながら商業ギルドマスターも呼び出して打ち合わせを始める

「本当ですか!この3人の借金は肩代わりします!」

商業ギルドマスターは大喜びする

「その分商業ギルドは借金が増えるから頑張って返済してね」

エターナリアが笑いながら言う

「残りの9軒は譲って貰えないですか?」

「ダメですね、ここの場所と倉庫と屋敷は並んでいるので、使い勝手が良いですからね!商売をするのは丁度良い」

エターナリアが笑いながら言う

「確かにそうですね、仕方無いですね」

「全部でエターナリア殿への引き渡し金額は金貨20000枚と商会、屋敷、商品を含めた総額100000枚分です、3件分の商会と土地は商業ギルドで保証して買い取りとしますので商業ギルドの借金は総額で金貨120000枚分になります」

王国兵士隊長が苦笑いしながら言う

「そんな金額に・・・仕方無い・・・どうしたら良いかわからない金額・・・」

商業ギルドマスターが苦笑いしている

「商業ギルドも強制徴収出来るがエターナリア殿と打ち合わせで金利は年五%として借金に出来るがどうする?」

「借金で構わないが返済額が膨大過ぎる」

商業ギルドマスターは考え込む

「3軒分で金貨30000枚は商業ギルドから貸付にすれば、年利10%で金貨3000枚だから返済可能でしょう」

エターナリアが言う

「あ!成る程!それなら可能です」

商業ギルドマスターが苦笑いしながら言う


エターナリア達は王国兵士の案内で各商会と屋敷の確認に向かい奴隷達の契約更新をしていくと全部終わらせる

「エター凄い数だけど、どうするの?」

「この2ヶ所の商会は支部長候補に取り敢えず運営をさせるしか無いと思うけど、こっちに商会を移動して運営をさせるしか無いね」

「そうなるけど、ステラが泣きそうだね」

「頑張って貰うよ、貴族より権力を持ちそうだけど」

エターナリアが笑い出すとエニスが大笑いする

「次は奴隷の配置だけど、獣王、上級者を中心に警備担当を編成して見回りして貰うのと、侍女は大分減っていたから丁度良いね、店員も残りがいるから大丈夫だね」

「御主人様、良いと思いますが次に来た時に重点的に人財育成した方がよろしいですね」

レインが微笑みながら言う

「人財育成は大事だね」

「プラトン商会は王都交易の一大拠点になりますが商隊を持たないのですか?」

レインが不思議そうに言う

「商隊はアーガナルド商会に全部任せる方針だよ、その代わり王都取引はプラトンに仕切って貰うのが一番かな?」

「そんな考えを!分業は大事ですね」

レインが笑顔になる


ステラに奴隷配置と屋敷と商店の維持を任せると、商会本部の移転と倉庫の商品や宝石類をアイテムボックスにしまい、獣王達に警備と巡回を任せる方向で調整と巡回方針を決めるとその日から巡回警備をして貰う

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る