第124話 アリセリカとステラ

宿屋の部屋でゆっくりしているとヘラが戻ってくる

「御主人様!ただいま戻りました」

ヘラが微笑みながら言う

「ヘラどうだった?何か面白い事が有ったかな?」

エターナリアが微笑みながら迎え入れる

「御主人様、ケルトイス商会の資産は多くないですから屋敷と奴隷ですが、奴隷は宛になりません、殆どが犯罪の片棒を担いでいます」

「それはちょっと不味いかな?王都で商会支部を作るのは難しいね」

「続けて代理人も殆ど資産が無いと思ってください、親類は結構いますが、似たような事をやっていたようなので大変です、1番の資産は取引先ですがこれは御主人様が引き継げませんので譲る代わりに金貨を要求した方が良いです」

「レインどうかな?」

「御主人様、ヘラの言う事は正しいと思いますが困りました、王都で商会を見て貰う人がいません・・・何か考えないと」

「奴隷商で奴隷を買うかな?迷宮で鍛えて維持をさせる人を育てるしか無いかな?」

「エター!又買うの!」

「旅に出られなくなるよりは良いよね」

「う!そうだね・・・絶景の美女はダメだからね!絶対!」

「貴族の奴隷に任せて旅に出よう」

エターナリアが微笑みながら考えている

「迷宮で鍛えるので良いと思いますが、信頼が出来るかどうかです」

レインが心配そうに言う

「命とどんな命令も従う者で無いとね・・・貴族だと不特定多数の男に弄ばれるのは嫌だよね、娼婦のようにね」

「え!なな何を!そっ・・・それはそうですが・・・」

「今回は奴隷を怖れさせてから買うかな?例えば男奴隷と奴隷の性欲の捌け口として買うとかね」

エターナリアがニヤニヤして言う

「え!それは・・・良いかもしれませんが1人も買えないかも知れませんが良いのですか?」

レインが心配そうに言う

「それならそれで構わないね」

「エターが悪巧みして悪い顔に!!」

「エニスも笑顔になっているね」

エターナリアが言うとエニスとレインが笑い出す

「ヘラありがとうね、又情報収集頼むね」

エターナリアはヘラの頭を撫でるとヘラは嬉しそうに尻尾がゆっくり揺れている


エニスとレインとセリカと男奴隷2人を連れて奴隷商に到着するとセリカの首に首輪と鎖で繋ぐと男奴隷に持たす

「奴隷を見たいだが良いかな?」

エターナリアは職員に聞くと応接室に通される

「今日はどの様な奴隷をお探しですか?」

「この奴隷達に御褒美で貴族出身の処女奴隷が欲しい、2人も死なせてしまったから補充だ!」

エターナリアが笑みを浮かべて言う

「え?・・・わわかりました」

奴隷商が驚きながら案内で奴隷を見て回る

「御主人様、お願いです!私を売り飛ばしてください!!お願いです!もう耐えられません・・・お願いします!!」

セリカが叫び出すと女奴隷達は青ざめ始める

「何を言っている!お前は死ぬまで何でもやると言ったよな!約束を忘れたのか!!」

「うっ!ひっぅぅぅひっぅーーー」

セリカは崩れ落ちて無く真似をすると男奴隷が鎖を引っ張る

「さっさと歩け!止まっていたいなら良いが!この場でたっぷり楽しむだけだがな!!」

「その辺にしておけ、新しい御褒美が買えないぞ!」

エターナリアが言うと女奴隷をじっくり見て女達に話を聞きながらステータスを確認すると応接室に戻る

「どうなさいますか?」

「そうだな・・・買って欲しいと言う奴隷はいたか?いなければ指名するがな!」

エターナリアが微笑みながら言う

「今聞いてきます・・・」

奴隷商が出ていくと女奴隷達に聞きに行く

「誰か買われたいと思った者はいるか!!」

女達は顔を背けていると2人手を上げる

「本当に良いのだな!」

「どんな酷い人でも最初の1人目に買って貰うと決めていました・・・・」

1人目の女が言うと

「私は早く死にたいので・・・」

2人目が言う


奴隷商が戻ってくると

「お待たせしました、2人いましたので、呼びます」

奴隷商が言うと1人目を呼び出すと手を小刻みに震わせながら女が入ってくる

「よ・よろしくお願いします・・・」

髪もストレートで綺麗でスタイルの良い女が言う

「何故買って欲しい?」

「1人目の人に買って貰うと決めていました」

強い意思の目で言う

「どんな辛いどんな地獄が待っていてもか?」

「それが運命・・・私の最後の信念・・・どんな事でも致します」

「じゃあ今ここで服を脱いで足に口付けでもして貰おうか?」

エターナリアが無表情で言うと少し迷いながら手を震わせながら服を脱ごうとしているが、震える手で上手く脱げないでいる、目には涙を溜めて潤ませている

「もう良い!覚悟はわかった!」

エターナリアが言うと涙を流してその場に崩れ落ちる

「代わりに忠誠を誓え」

エターナリアが言う

「は・・はい、御主人様・・・」

震える体で言うと奴隷商が外に出るように言うともう1人を呼ぶ

「よろしくお願いします」

髪はボサボサだが中々の顔立ちをした女が震えながら入ってくる

「何故買って欲しい?」

「早く死にたいからです、もうどうなっても良いと思っていますから、好きにしてください・・・出来れば早く死ねるようにしてください」

「死ねれば何でもするのか?この男を含めた男奴隷達のただのオモチャになっても?中々死なせて貰えないぞ」

「・・・もうどうでも良いです・・・死ねないなら、人格も全て否定された方が良いです・・・」

「なるほどな・・・じゃあどんな命令も聞けるのか?」

「何でもします、死ぬ日まで好きにしてください勿論命令なら何でも聞きます」

「何故そんなに死にたい?誰かに恨みは無いのか?」

「出来れば・・・トレイソルト伯爵を殺したい、あいつだけは殺したい!!家族を皆殺しになったのはあの男がそうさせたから!!」

女奴隷の目に涙が浮かび体は震えている

「じゃあどうするかな?服を脱いで必死に頼み込んで見ろ」

エターナリアが言うと女は迷い無く服を脱ぎ捨てて床に頭を付けて

「お願いします・・・買ってください・・・御主人様!」

女が言葉を震わせながら言うと奴隷商が出ていくように言う

「どうなさいますか?2人で金貨30枚で如何ですか?」

奴隷商が苦笑いしながら言うとエターナリアは考えるふりをする

「2人で金貨24枚でどうでしょうか?」

「それで手を打とう」

エターナリアが言うとレインを見るとレインも頷いている

「2人は確定だ」

エターナリアが言うと金貨をテーブルに置くと奴隷商が確認をすると2人を呼び出すと2人と奴隷契約を行い

「御主人様、アリセリカです、一生支えます、よろしくお願いします」

「御主人様、ステラです全てを捧げます、よろしくお願いします」

2人が挨拶をするとエターナリアが微笑む

「エターさっきのは許さないからね!!」

「今夜ゆっくり子供を作るか?」

「え?はっはい!エター」

エニスが甘え出すと奴隷商が唖然とする


「次は獣人奴隷はどんなのがいる?」

「え?獣人ですか?」

奴隷商が驚く

「そうだ!」

エターナリアが答えると全員で確認してから犬耳族と猫耳族を4人買う

「まさか・・・そんなに買うとは・・・」

奴隷商が呟くとエターナリアは微笑んで

「良い買い物が出来たでは失礼する」

エターナリアが言うと奴隷商を出る

「セリカ御苦労様!」

エターナリアが言うとセリカは微笑み首輪を外す

「御主人様、どうでしたか?」

セリカが笑顔で言うとアリセリカとステラが理解できずにキョロキョロする

「良い演技だったよ」

エターナリアが言うと手を繋ぐ

「嬉しいです」

セリカが笑顔で言うと宿屋に帰る

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