第122話 王城にて

「エターナリア様勝って当たり前ですが、本気になっていませんでしたね」

レストリアが微笑みながら言うと

「殺さない程度に加減が面倒ですからね」

エターナリアが言うとみんな笑っている

「エターナリア様腕輪の紋章を隊長に見せてあげてください」

「え?別にどうでも良いのですが・・・」

「お願いします」

レストリアが真剣な目で言う

「御主人様、仕方ないので見せてあげてください」

レインが微笑むと仕方無くエターナリアが腕輪を見せると

「え?・・・まさか!!そう言うことですね」

隊長が目を見開いて驚きながらエターナリアを見つめる

「解りましたか?この意味は解りましたね、この者達に鉄槌を!!」

レストリアが笑顔で言うと隊長は深々と頭を下げてから王国兵士達に連行させていく

(まさか・・・魔族を討った英雄様に喧嘩を売って勝てる訳無い・・・本気だったら皆殺しだ)


「レストリアはなんで帰らないの?」

エターナリアが聞くと

「ふふふ・・・お祖父様が連れてくるようにと!王城に招待するようにとの事です」

レストリア微笑みながら言うと

「お断りします」

エターナリアが笑顔で言うと

「そうはいきません!!馬車を降りて顔を見せたのですよ!!」

レストリアが詰め寄ると

「それ以上エターナリアに近寄らないで!!!」

エニスが叫ぶ

「え?・・・・あっ!!」

レストリアが赤くなって離れる

「必ず来てください・・・・相談事が有るそうです・・・」

レストリアは赤くなって声が小さくなる

「御主人様行くしか無いと思います」

レインが考えながら言うと

「ちょっと大勢で行くけどいいかな?」

エターナリアが聞くと

「はい、先程お祖父様がセレストリアだけは必ず連れてくるようにと言われていました」

レストリアが言う

「間違えなさそうだね・・・」

エターナリアが呟くとレインが頷いている

「何か有るのですか?」

レストリアが疑問にエターナリアを見ている


エターナリアはエニスとレインとクリスとセレストリアとアリスとキサラとエーリンとエミールを連れて王城に向かうと応接室に通されて待っていると

「エターナリア殿待たせたな」

国王陛下と王太子夫妻とレストリアが入ってくる

「本日は見苦しい決闘を拝見して頂ありがとうございます」

エターナリアが微笑みながら言うと

「理由は大体聞いたが、品格が無い者が貴族とは・・・残念だな」

国王が言うと王太子が苦笑いしている

「強制徴収でもうエレストニ子爵は終わりですけどね」

エターナリアが言うと

「あのような者では民が可愛そうだ」

国王も苦笑いしている

「早く支部の引き継ぎをしてからクエールバスコに戻って次の目的地に行きたいだけど」

エターナリアが言うと

「それだが・・・頼みが有るのだが・・・セレストリア預けて貰えないか?」

国王が切り出す

「お断りします、セレストリアを使って狐耳族を分断しようとするつもりですね」

「え!!何故・・・まさか知っていたのか?北の戦乱を!!」

国王が驚くと

「噂は聞いています」

「それなら話が早い!!何とか狐耳族を押さえ込む為にセレストリアの力が必要だ!!」

「ダメです!その後の事を全く見えてないですね」

「え?・・・戦いの後の事か?狐耳族がセレストリアが率いて下がって貰えれば戦乱は終わる!!」

「狐耳族だけでは無理です!まずこの戦乱の元は人族が獣人を迫害した過去の歴史が問題になってます!だから今この国がセレストリアを先頭に戦わせて勝ったとしても簡単に収まりません、下手したらこの国にも飛び火しますがよろしいのですか?」

エターナリアが言う

「何故だ・・・何故そこまで調べている?」

「次の目的地は兎耳族の国に行きます」

エターナリアが言うとエーリンとエミールを見る

「兎耳族・・・あの国か・・・動くのか?あの国も・・・」

「王太子が殺されて現在の王は人嫌いの野心家ですからね」

「狐耳族に狼耳族に兎耳族が加わると不味いな・・・・」

国王は考え込む

「白狐族も狐耳族に吸収されています」

エターナリアが言うと国王は苦笑いする

「そこまで調べていたのか・・・兎耳族押さえられるのか?」

「現国王を倒しちゃいますね、その後は生きていたら幼い王子に国を任せます、ダメだったらエーリン女王になってね」

エターナリアが言うとエーリンを見る

「は?エーリン女王になって・・・・・まさか王女なのか?」

国王が驚くと苦笑いし始める

「内緒です、ちょっと長旅になるかな?商会の仕事が出来なくなるのがちょっと困るけどね」

エターナリアがニヤリとして言うと

「エターナリア殿の本職は冒険者なのか?それとも商人か?」

「冒険者ですね」

エターナリアが微笑むとエニスが笑顔でエターナリアを見つめている

「レストリアを連れていくか?」

国王が言うとレストリアが笑顔になる

「お断りします、守りながら旅は難しいですね」

エターナリアが言うとレストリアがガッカリして涙目になると国王は苦笑いしてレストリアを見ている

「大臣がエターナリア殿に会いたいと言っていたが何か有ったのか?」

「ビレトニア・ハンストの町の件・・・と言っていましたね」

レストリアが言うと

「ビレトニアの孫娘の件ですね、それ以上は内緒です、ややこしい事になりますので、ご理解してください」

エターナリアが微笑みながら言うと

「わかった・・・そうなると・・・問題は無さそうだな・・・」

国王が苦笑いしていると王太子夫妻が微笑んでいる

「トレイソルト伯爵家も崩壊しますが、良いのですか?」

エターナリアが聞くと

「あやつか・・・好きにしてくれ!証拠が無くて手出し出来なかったが今回は崩壊するのか?」

王太子が不安そうに言う

「今回の件で掛け金を一括で支払いは出来ないと思います、エレストニ子爵の一族でも有りますから」

エターナリアが笑顔で言う

「不可能だな・・・・完全に愚か者だな・・・」

王太子が苦笑いする

「エターナリア殿トレイソルトとエレストニの領地の領主にならないか?」

「お断りします!!面倒です!!!これ以上仕事を増やさないでください!!!」

「アハハハ・・・北から戻ってきてからでもダメか?」

「お断りします!!」

「しかし・・・エターナリア殿以外に簡単には再建は出来ないと思うが・・・」

国王が苦笑いしている

「お祖父様、エターナリア様の性格を考えてください」

レストリアが微笑みながら言う

「無理は承知しているが、言わないと気が収まらん!!」

国王が開き直ると

「これを渡していませんでしたね」

王太子が証を差し出すと

「これは?国王認可の国内交易許可証?」

エターナリアが見て言うと

「御主人様、これは王都の商業ギルドに与えられている証ですね・・・しかしこれは・・・国内の全ての町の交易権と同時に国外との交易拠点を作ることも可能ですね」

レインが確認しながら言うと

「沢山交易を行い商業の活性化してくださいね」

王太子が笑顔で言う

「利用されてあげます」

エターナリアが笑うとレインが笑い出す

「え?利用される??」

エニスがエターナリアを見ると

「商業ギルドが邪魔できなくなる代わりに流通を沢山してくれ!と言うことだよ」

エターナリアが笑顔で言う

「ん?」

「沢山交易が増えれば、国が豊かになると言うことだよ、エニス」

「あ!!利用される!なるほど!!」

エニスが笑顔になると

「エターナリア様には何も説明が要らないのですね」

レストリアが微笑みながら言う

「魔法珠だが、数個又譲って貰うことは出来るか?」

国王が聞くとエターナリアはレインを見ると頷いている

「献上しますね」

魔法珠を10個テーブルに出すと

「は?こんなに!!良いのか!!」

国王が笑顔で言うと王太子夫妻とレストリアが笑顔で喜んでいる

「迷宮で取ってくれば良いだけですので」

エターナリアが笑顔で言うと

「有り難く使わせて貰う」

国王が笑顔で言うとエターナリア達は帰る事にする

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