第116話 商会引継ぎ

翌日支部に向かうと

「誰かいますか?」

レインが中を見ていると女の子が出てくる

「いらっしゃいませ、今店主は出掛けています」

少女が言うと

「クエールバスコの商業ギルド職員はいるかな?」

「え?出掛けています」

「誰か他の人はいるかな?」

レインが微笑みながら言うと少女は奥に行くと女性を連れてくる

「どなたでしょうか?今は訳有って商品が有りませんが・・・」

女性が言うと

「クエールバスコのアーガナルド商会ですが、商業ギルドの職員は出掛けていますか?」

レインが微笑みながら言う

「え!!!申し訳ございません!こちらへどうぞ」

女性が驚きながら言うと案内してくれる

「もしかしてお腹に子供が?」

「あ!はい、こんな身で申し訳ありません」

女性が不安な顔をしながら頭を下げると

「座ってゆっくりしてくださいね」

エターナリアが微笑みながら言う

「そんな訳にはいきません」

「クリス達は店番をしていてね」

エターナリアが笑顔で言う

「はい!御主人様」

クリスとケシルとルティナとルシアが少女と一緒に出ていく

「よろしいのでしょうか?」

女性が言うと

「少し町の事を聞きたいので話して貰えませんか?」

エターナリアが言うと女性は町の状況を話し始めるとみんな考えながら聞いている

「交易は出来ても商業ギルドが邪魔になりそうだね」

「これだけの町ですから仕方無いですが、領主と友好的な関係も必要と思われます」

レインが言うと

「特産品が川からの魚だけと言うのはちょっと大変かも知れないです」

セリカが考えながら言う

「中継交易地点と考えれば、行商人に話を聞くのが早いかな?」

エターナリアがレインとセリカに言うと2人も同意している

「今商業ギルドに呼ばれて交渉中ですが、交易許可を取り消すと商業ギルドに言われてしまったので・・・」

「交易許可取り消しですか?何故ですか?」

「交易商人を減らして自分達に有利にする為です、この川を下れば隣国の町に行けますので、国外への交易できない様にする為です」

「そうですか・・・それは大丈夫かな?」

エターナリアが言うと

「国外への交易許可証は持っていますから大丈夫です」

レインが笑顔で言う

「え?・・・持っている?しかしこの領地では他の町の交易許可証でもダメですが・・・」

女性が言う

「文句があれば、発行元に文句を言って貰えば良いですね、この町の商業ギルドが勝てるならね」

エターナリアが笑顔で言うと

「喧嘩売られたらどうする?」

エニスが笑顔で言う

「え?潰す!!」

エターナリアが笑顔で即答するとみんな笑っている

「申し訳ありません!エターナリア様!!」

商業ギルド職員が慌てて入ってくる

「楽しいお話が出来たので気にしていませんが用事はどうでしたか?」

「それが・・・この町の国外への交易許可証は取り消されてしまいました・・・条件が高すぎでした・・・申し訳ありません」

「そうですか、別に構いません」

エターナリアが笑顔で言うと

「しかし利益を出しにくくなります」

「アーガナルド商会は国外との交易許可証を持っていますので大丈夫です」

エターナリアが笑顔で言うと

「この町から出来なくなります」

商業ギルド職員が言う

「先に引継ぎを済ませましょう」

エターナリアが笑顔で言う

「あ!早速準備をします」

商業ギルド職員が出ていき書類を持ってくると男も入ってくる

「こちらが書類です御確認お願いします」

職員が笑顔で言うと

「クリス、セリカ中心に確認を進めてくれ」

エターナリアが言うとみんなで確認をしていく

「この3人がここの奴隷です」

商業ギルド職員が言う

「3人ともこの商会奴隷として生きていきたいか?」

「え?・・・」

夫婦は顔を見合わせて相談をすると

「エターナリア様私達は商会で生きていきたいと思いますが・・・この町では商人としてやっていく自信は有りません」

「支部長はこの者に任せるから面倒な交渉は任せて良いけど」

エターナリアが紹介すると

「1つだけ約束をして貰えませんか?」

女性が言うと

「何かな?」

「娘は奴隷商人に売らないと約束して貰うことは出来ますか?」

「それは2人と本人次第だと思う・・・何故なら2人が犯罪や不正を働いたらその時は娘にも責任をとって貰わないといけなくなるが、家族は売りたくない」

エターナリアが微笑みながら言う

「一生懸命仕えます」

2人が頭を下げると少女も頭を下げると商業ギルド職員が奴隷商人を呼んで契約更新をする


「これなら商業ギルドよりも領主様に面会した方がよろしいと思います」

クリスが言うとレインが微笑んでいる

「何か有ったのかな?」

「ベルトセル商会ですね、実は本部からの貸し出しも有りましたが、支部からも少し貸し出しが有ります」

「返済は可能な金額かな?」

「可能ですが本部からの金額が金貨500枚と支部からは金貨200枚です、本部からの貸し出しは5年前に5年間無利子とされていますが来年から利子が発生しますので話し合いをする必要が有ります」

レインが説明をする

「そうか・・・クリスとセリカならどうする?」

エターナリアが聞くと

「領主の出方を見た方が良いですね、それと重臣の取り立ては商業ギルドの今回の任務となっています」

クリスが微笑みながら言うと同行した職員が苦笑いしている

「任せました」

エターナリアが微笑むと職員が頷いている

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