第97話 代理人カルセト

「御主人様に喧嘩売った破滅するのになんで喧嘩売ってくるのでしょうか?」

レインが微笑みながら言うと

「レインが美人だからだと思うよ、みんなもそうだから!」

エターナリアが無表情で言うと

「え?ありがとうございます」

レインが嬉しそうに微笑む

「エターこれからどうするの?」

「ギレリムとオルクスの所に寄って状況を見て帰ろう」

エターナリアが微笑みながら言うとみんな笑顔で頷いている


鍛冶屋に到着して店員に聞くと

「ギレリムいるかな?」

エターナリアが聞くと

「どの様な御用件でしょうか?」

「久しぶりに王都に来たから会いに来た」

エターナリアが言うと

「申し訳ありませんがギレリム様はお会い致しませんのでお帰りください、挨拶に来たことは伝えておきます」

店員が言うと微笑んでいる

「門前払いされるとはね・・・エターナリアが来た事だけ言っておいてください」

エターナリアはそう言って帰ることにする


オルクスの店に向かい

「オルクスはいるかな?」

エターナリアが店員に聞くと

「オルクス様は誰にも会わないと思います」

「オルクスの娘さんもいないのかな?」

「申し訳ありませんがお帰りください」

エターナリアが聞いていると女性が奥でこちらを覗いてから急いで出てくる

「お久しぶりですエターナリア様」

女性が微笑みながら言うと

「結構儲かっているみたいだね」

「大蛇の革のお陰で店を建て直せました」

「それは良かった」

エターナリアは笑顔で言う

「今馬鹿親父を呼んできます」

女性が笑顔で言うとオルクスを呼んでくる

「エターナリア殿!!お久しぶりです!」

オルクスが笑顔でくる

「オルクスも元気そうで良かったです」

エターナリアが微笑みながら言うと店員は青ざめている

「エターナリア殿のお陰で店も建て直せました!うるさい商人が増えたから店員奴隷に全部追い払っていました」

「そうですよね、面倒な商人が多いですからね」

「その通り!商人は話が長い上に金の話ばかりでつまらない!」

「そうですね、王都はすぐに決闘だとか言うと馬鹿な奴が多い」

「それですね!もう売られたのですか?」

「冒険者に喧嘩売られたけど、アニタがボコボコにして終わりだね」

エターナリアが笑顔で言うと

「ワハハハ!!売る方が悪い!」

「全員奴隷落ちと家族も奴隷落ちだね」

「そんな事になるのか・・・掛け金かなり高かったのか?」

「このぐらいだよ」

袋を開けて見せるとオルクスは固まり

「無謀だな・・・・こんな大金持ち歩く人はいないですね、革を沢山売って儲けたのですか?」

オルクスは青い顔をして言うと

「アーガナルド商会と言う商会の代表になったよ」

エターナリアが微笑みながら言うと

「どこかで・・・・聞いたような」

オルクスが考えると

「親父!クエールバスコの大きな商会だよ!リザードの革を時々売っている商会!!」

「あ!なるほどエターナリア殿なら沢山売れる筈だ!」

オルクスが笑い出す

「面倒だから内緒にしておいてね」

エターナリアが微笑みながら言うとオルクス達は笑顔で頷いている

少し話し込んでから帰ることにすると

「これは前の革の代金だ!」

オルクスが差し出すと

「これは多いよ、あの数だからこのぐらいかな?」

エターナリアが袋から金貨15枚出して返すと

「え?・・・全部持って帰って良いだが」

「親父・・・」

「どうしたの?」

「こんな安い物じゃない筈だか・・・良いのか?」

オルクスが苦笑いすると

「良いですよ!オルクスさんは良い加工したから高く売れたのでしょ」

「アハハハ・・・わかった!」

オルクスが笑うと娘は涙目になっている

「そうだ!これで何か革製品を作ってくれるかな?」

クリスが革の入った袋を出して貰うと

「この革は!リザード?黒いが・・・」

「ブラックリザードの革です、鞄にして時々売り出していますがどうですか?」

エターナリアが微笑みながら言うと

「わかった!良いものを作るぞ!!」

オルクスは笑顔で言うと娘も真剣に革を見ている

「じゃあ今日はこれで帰ります」

エターナリアが微笑みながら言うと帰りはじめる


宿屋に戻りながら町中で美味しそうな物を買い食いしながら歩いて帰ると

「御主人様お帰りなさい」

男達が笑顔で言うと

「これ美味しかったから嫌いじゃなければ食べるように」

エターナリアが言うと肉と野菜の串焼きと袋に入れた果物を渡す

「ありがとうございます御主人様!!」

男達は笑顔で分けて食べはじめる


「御主人様!明日はどうなさいますか?」

レインが聞いてくる

「商業ギルドとオークションについて代理人探しでもしようかな?」

「畏まりました御主人様」

レインが微笑みながら言うと

「エニスは何する?」

「町中を歩いてみたいけど・・・」

「1つ頼んでも良いかな?魔導書とか書物が売っている店と服を売っている店と生地を売っている店を見つけてくれるかな?」

エターナリアが微笑みながら言うと

「勿論良いけど!」

エニスは笑顔で言うと

「ケシルとミシルとアニタとセリカはエニスの護衛頼んで良いかな?」

「畏まりました御主人様」

「クーラとリリスとキャスカとルシアとルティナとリースとキサラは何したい?」

みんな考えている

「部屋で書物読みながらゆっくりしている事で良いかな?」

「はい!御主人様」


翌日商業ギルドに向かいギルドマスターに挨拶してからオークション会場の代理人が集まる場所に向かうと

「始めてかな?」

代理人が微笑みながら話しかけてくる

「オークション会場を見学をしてみたかったので来てみました」

エターナリアが微笑みながら言う

「代理人は決まっているのかな?」

「いえ、まだ決めていません」

「代理人契約結ばないか?」

「断ります、さっきからレインを気にしすぎなのでムカつきます」

エターナリアが笑顔で言うとレインが笑っている

「アハハハ・・・じゃあ良い相手が決まるように・・・あのエリアに入れば代理人と面談出来るから選ぶと良い」

男は苦笑いしながら戻っていく

そして何人かの代理人と話をしていると

「御主人様こちらに興味有りそうな代理人はいませんね」

「そうだね!実力の有る代理人が終わったから中堅所から若い人がくるかな?」

エターナリアが微笑みながら言うと

さらに何人か話をしてから

「よろしいでしょうか?」

若い男がやってくる

「どうぞ」

「何故誰とも代理人契約を結ばないのですか?」

「信用ですよね」

「え?信用?代理人は守秘義務ありますので何があっても不利益な事はしません」

「そうですか?では何故あなたは私と話をしたいと思いましたか?」

「え?それは・・・契約している客が少ないので増やしたいからです」

「そうですよね、沢山オークションに参加してくれると儲かりますからね」

「その通りです」

若い男は苦笑いしている

「何故代理人になったのですか?」

「え?それは・・・それしかした事が無かったので兄が父の後を継いだので私は独立しましたが余り上手くいっていません」

「正直なのですね」

「何故オークションに御興味が有るのですか?」

「見ての通り冒険者をしていますので、時々オークションで良いものが有れば買いたいと思っています」

「オークションだと高くなると思いますが・・・よろしいのですか?」

「良い物で有れば仕方ないですよね」

エターナリアが笑うと若い代理人が笑顔になるとしばらく話し込んでから

「レイン、クリス話をした感じどうだった?」

「悪くは無いですね」

「私も異論はありません」

レインとクリスが微笑みながら言うと

「カルセト殿はどんな条件で契約したいですか?」

「え?仲介手数料は組合で決まっていますので、それ以上は頂けません、契約を結んで頂けるのであれば一生懸命頑張ります」

カルセトが笑顔で言うと

「よろしくね、最初の仕事はこれをオークションに出してください」

エターナリアは魔法珠を1つ置く

「え?これは・・・・え?ままま魔法珠!!」

カルセトは驚いて手が震えている

「大丈夫?」

「もしかして・・・クエールバスコの冒険者なのですか?」

「そうですよ」

「それに魔法珠・・・アーガナルド商会と知り合いなのですか?」

「よく知っていますね」

「アーガナルド商会で革や魔法珠が売られたと噂が有りましたので!数人の代理人がアーガナルド商会代表に会いたいと行った見たいですが全て門前払いされたと聞いています」

「それは知らなかった、カルセト殿も行かれたのですか?」

「私等は行っても門前払いされるので、兄は行った見たいですが会う所か代理の女性にすら会えなかったと言っていました」

「もしかして商談会の時ですか?」

「その通りです、凄い人数で話所の問題で無かったと言っていました」

「確かに凄い人数でしたよね入札だけで数百人で取引だけでも凄い忙しかったですからね」

「代表と知り合いなら一回紹介してもらえませんか?代理人契約を結んでもらえないと思いますが、あれだけの大商会なので王都に進出する可能性もありますし、知己を得ているだけでも良いので・・・」

「レイン、エリスナ宛の手紙を書いてもらえるかな?」

「はい!すぐに書きます」

レインが手紙を書き始める

「エリスナ?代表の名前ですか?」

「エリスナはアーガナルド商会の代表代理の1人ですが、魔法珠のオークション結果の代金を渡してください」

「え?なるほど!それなら必ず会えるのですね」

カルセトが笑顔で言うと

「後の事はよろしくお願いいたしますね」

「他に出品するものが有れば言ってください何でも預かりますので!」

カルセトはそう言って見送ってくれる

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