第82話 村の視察

家に帰ってゆっくりしていると

「御主人様!ただいま帰りました!」

クリスが笑顔で入ってくる

「クリスお帰りなさい、元気そうで良かった」

エターナリアが笑顔で言うと

「はい!御主人様!御主人様に会えるのを楽しみに帰ってきました」

クリスは笑顔で抱き付いて言う

「クリス!」

エニスが言うとクリスは離れて笑う

「上手く言ったのかな」

エターナリアが聞くと

「はい!フレナークが全部上手くやってくれています、溜めていた薬も放出しました、これは領主からの薬のお礼と薬をもっと多く欲しいとの事です」

「やっぱりそうなるよね」

「御主人様の読み通りですね」

レインが微笑む

「出来ている薬を送り込もうかね」

「解りました、すぐに行く準備をします」

クリスが言うと

「数日休んでから行って貰うからね、ただし今回は商隊の仕事を教えながら向かって貰う、帰ってきたら王都へ出掛けるよ」

「はい!御主人様!」

クリスは笑顔で言うと

「御主人様、クリスに行って貰わなくても大丈夫です、フレナークがいますから3人で行かせれば良いです、護衛は今回の3人がいますから要領は良いと思います」

レインが微笑みながら言うと

「レインが言うならそうしよう、良いかなクリス?」

「え?はい!御主人様、嬉しいです」

クリスは笑顔で言う

「そろそろ村の視察に出掛けませんか?」

レインが言うと

「あ!忘れていた、行こうか?訓練になるからね」

エターナリアが言うと

「エター仕事が多いからちゃんと育てないと王都に出掛けられないよ」

「そうだね、セリカが帰ってくる前に終わらせよう」


その夜クリスは全員に出来事を報告して、いない間の出来事を聞いて驚いている

「明日視察に出掛けるけどみんな準備は出来ている?」

みんなが頷いているとエターナリアは18人を呼び出す

「エリスナ、トリスナ、タニタ、マニタに2人ずつ仕事を覚えさせる為に付けるから頼んだよ」

「はい!御主人様」

「それ以外にエリスナこの2人は没落貴族出身だから相談役にするから面倒も見て欲しい」

「はい!御主人様、ありがとうございます」

エリスナが笑顔で言うと2人も笑顔で挨拶する

「エター、後の8人の役目は?」

エニスが言うと

「村出身の2人は村関係の行商人代わりをして貰うよ、頑張ってね」

「はい!御主人様」

2人は笑顔で言うと

「4人は商隊を率いて貰う良いね」

「はい!御主人様」

「君たち2人は屋敷の管理を任せるからねいない間の指示を出して貰うよ」

「え?私たちが・・・・出来ますか?」

「やるように」

「解りました、頑張ります」

「何かあればタニタとマニタとカシタリーナに相談する様に」

2人は頷く

「これで第一回目の配置はこれで終わり」

エターナリアが言うとみんな頷く


翌朝準備をして村を視察と確認の為に向かい最初の農産物を作る村に到着する

「村長はいますか?」

「私が村長ですが、何かご用でしょうか?」

「こちらはアーガナルド商会のエターナリア様です」

レインが微笑みながら言うと

「え?お初にお目にかかります、エターナリア様」

村長は両膝をついて言う

「村の状況を確認させて貰う、良いか?」

「はい!勿論ですどうぞ汚い家ですが御上がりください」

家に入り見て回りながらテーブルで話を聞いてから村の中を見て回ると

「特に特産品は有りません、本当にベトルセル商会は奴隷を売るつもりだったと思います」

レインが言うと

「間違いないね、子供を作るように奨励していた様だからね」

「やっぱり許せない・・・・」

エニスが怒りを顕にしている

「アニタ、ケシル、ミシル周辺を確認してきてくれ」

「はい!御主人様」

アニタとケシルとミシルは走っていく

「リリス、キャスカ、クリスは畑を見て作物で良いものが無いか調べてくれ」

「はい!御主人様」


「村長、見た感じ村の人口に対しての畑の量が少ない様に見えるが何故かな?」

「え?なな何を言われるのですか?」

村長は慌てて言うと

「嘘を言うことはダメですからね」

「うっ・・・・申し訳ありません・・・隠し農地があります」

村長は涙を流しながら言う

「どこかな?」

村長の案内で畑を確認していくとアニタ達と出会う

「御主人様、畑がありました」

「隠し農地だよ、村長も認めているからね」

「いけない人達ですね」

畑には高価な農産物が栽培されていた

「この農産物を裏で売って儲けていたんだね」

「それは・・・・そうしないと生活が・・・」

村長は涙目で言うと

「何を考えている!!この愚か者!お前は何だ!!」

エターナリアが怒り言うと

「おおお許しを・・・・」

「もしこのような事を次にしたらどんな不幸な事になるか解っているよな!」

「はい、大変申し訳ありません」

村長は地面に頭をつけて謝り続けている

「村の収支しっかりつけるように!」

エターナリアが言うとみんな村に戻るようにすると村人達が地面に座り頭を下げて謝ってくる

「何をしていたのかは自分達で解っているのだな、なら2度としないように」

エターナリアはそう言ってから、村人達に仕事に戻るように伝える


翌朝次の村に向かうことにする、そして次の村は開拓村だったが、本当にまだ農地が出来たばかりの村だった

「農産物の作り方から始まりだね」

「そうですね・・・支援が必要です」

「頑張って指導してね」

エターナリアが2人に言うと

「頑張ります」


次は陶器を作っていた村に向かう

「エターナリア様お待ちしていました」

村長が気が付いて挨拶してくる

「変わりは無いか?」

「勿論です、陶器の作成と例の物も完成しています」

村長はそう言うと差し出してくる

「完璧だねこれならすぐに売れるね」

エターナリアはレインに渡して確認して貰うと

「これが完成品ですね、これなら本当に文字を書きやすいです」

レインが満足そうに言う

「村長これからも頼むよ」

「任せてください、アーガナルド商会の為に沢山作ります」

「普通の陶器も忘れずに作ってくださいね、物作りは大切だから」

エターナリアが言うと村長は笑顔で頷いている


「2人にはこれから回って貰うから意見を聞きたいだけど」

「開拓村は色々物資を持って行きますが何から始めようか考えます」

「そうだね、他の村から作物の作り方を教えて貰う事も大切だよ」

「あ!はい」

「作物の育て方の本も有ったかな?」

エターナリアがみんなを見ると

「屋敷に有りますので2人に読んで貰いましょう」

レインが微笑みながら言う

「後の事は頼んだよ」

エターナリアは2人に言う

「レイン、この利益で開拓村を支援で良いかな?」

「それが一番良いですね」

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