第75話 ベトルセル商会の村と鉛筆

クエールバスコに戻りエリスナに完成した鉛筆を見せて使って貰うと

「これは使いやすいそれに紙に簡単に書けて・・・これなら色々使えます」

エリスナが言うと

「この部分を作って周りを加工して色々形を変えられるよね」

「それは良いですね後はどのぐらい作れるかですね」

エリスナが言うと

「ベトルセル商会が傘下にしていた村だったので交渉してアーガナルド商会の傘下にすれば村人達が作ってくれるよ」

「え?まさかそんな村だったのですか?申し訳ありません」

エリスナは驚きながら謝る

「村出身者を中心に鍛えてから村の警備を付けた方が良いよね」

「あ!はい!喜びますかね」

「喜ぶけど、製法が漏れなくてすむね」

エターナリアが微笑みながら言うとエリスナも笑顔になる

「早速交渉ですか?」

「一緒に来てくれるかな?」

「勿論です」

エリスナが微笑む


商業ギルドに向かいベルダートに会いに行くと

「お待ちしておりました」

ベルダートが微笑みながら迎え入れてくれる

「要件は既に解っているね」

「はい、村はすぐに引き渡しますが、何を作るのですか?」

「陶器を使った物を色々考えて作らせようと思います、アーガナルド商会に無い分野ですからね」

エターナリアが微笑みながら言うと

「解りました、後もう一つの村は特産物が有りませんが農産物です、後もう一つの開拓地が有りましたがこちらも農作物です」

ベルダートが微笑みながら言う

「かなりの数の奴隷ですよね」

「その通りですが村は商会奴隷ですので生まれた子供も奴隷になり成人したら売り飛ばす事も考えていた様ですね」

「そう言う事だと町中にもかなりの奴隷がいたのですか?」

「200人ですね」

「え?200人・・・・」

「子供は孤児院よりひどい扱いされていますね」

「再建大変そうですね」

エターナリアは苦笑いしながらレインとエニスを見るがエニスは驚き挙動が少し変になっている

「商会運営にも奴隷をかなり使っていますので、奴隷達を引き継げば順調に商会運営をできます」

「それならば良いですね」

「問題は別の町の商会と貴族との関係で、暗殺や借金漬けにして操っていることが解った事です」

「あの感じだと有り得ますが、その資産が大きいと言うことですね」

「その通りです、既に確認が取れている借金として貸し出している資金は金貨10000枚を越えていますが、それ以外にエレストニ・バスコの町の領主に金貨3000枚貸し出していますが、利息が年に10%ですから借金返済が不可能になっているので、町自体買収した様な物です、これがアーガナルド商会に引き継ぐと・・・・どのぐらい儲けを出すか解らないですね」

「そうですね・・・どんな町か確認して商会支部を作り交易を盛んにすれば税金で借金返済して貰えますかね」

「本当にやりそうですね、しかし支部を作る前に親族の商会を没収出来ますので今手続きを行っています」

「人材が足りないです・・・育てないと・・・狙われやすくなるのも、有名になるのも嫌だな」

エターナリアが呟くと

「御主人様頑張りますの安心してください」

エリスナが言うと

「200人の奴隷の中で使い物になる奴隷がどのぐらいいるかで、決まるかな?」

「後は御主人様に早く沢山子供を作って育てて欲しいですね」

エリスナが言うとレインが笑う

「え?え?頑張ります・・・え?違う!!」

エニスが自爆して真っ赤になる


「3日後に商会と個人資産は引き渡します」

ベルダートが微笑みながら言うと

「解りました準備しますが、早くなりましたね」

「町の外の支部と親族の商会を切り離しながら引き渡すので早く出来ました」

ベルダートが微笑みながら言う

「エリスナ少し大変だけど、タニタの手伝いをしてあげてね」

「畏まりました御主人様」

エリスナが微笑みながら言うと帰る事にする


アーガナルド商会に寄り

「トリスナただいま」

「あ!御主人様!」

「ちょっと話が有るんだけど部屋は有るかな?」

「エリスナの部屋で良いと思いますが宜しいですか?」

トリスナが言うとエターナリアは頷いて中に入っていきエリスナとトリスナに状況を説明と今後について意見を聞く

「御主人様状況は解りましたが、かなり凄い規模ですので、2人では難しいと思います」

トリスナが言うと

「借金の取立てが難しいですね、村が3つは誰かに見回りをさせる方が良いと思います」

エリスナが微笑みながら言う

「思った以上に大変そうだよね、後は奴隷200人にどれだけ使い物になる人がいるかだよね」

「そうですね・・・御主人様ならいろんな才能を開花させて貰えますが、経験を積ませないといけないです」

「エリスナ、トリスナ、タニタ、マニタに2人ずつ見習いを付けて経験を積ませる方が妥当かな?その8人は次期支部長にする方向でどうかな?」

「最良です、御主人様」

エリスナが言うとトリスナも笑顔で頷いている

「後は・・・レインの様に貴族育ちの奴隷を相談役に出来れば良いよね」

「あ!そうして頂くと貴族専門の交渉役が出来ます」

「3日後商会が引き渡されたら、その辺りの交渉していたのが誰か調べないとね」

「はい!御主人様!」

エリスナとトリスナは笑顔で言うと会議は終わりにして通常の業務に戻ってもらう


エターナリアは商会の様子を見て回り、職員の売買の交渉の様子を見ていると

「あの人確か領主様の館の人ですね」

レインが1人の男を見て言うとエターナリアは職員に何の用で来ているか確認する

「リザードの革のバックやベルトを買いに来ていますが素性が解りません」

職員が言うとエターナリアは男のステータスを確認する

「レインちょっと話を聞いてみるかな?」

「畏まりました御主人様」

レインはそう言うと応接室に通す様に伝えて向かう事にする

「こんにちは確か領主の館でお会い致しましたね」

レインが挨拶をすると

「まさかレイン様がいらっしゃるとは思いませんでした、領主の奥様付きの執事です」

「どの様な御用件でいらしているのですか?」

「リザードの革を使ったバックなど欲しいと言われまして何度か通っていますが中々見当たらないです」

「あ!もしかしてあのバックか・・・」

エターナリアが呟いてしまうと

「もしかして前に商談で出した物ですか?」

「そうです、一度しか出していないと聞きまして次は何時かと知りたい所です」

「エリスナに言って出品させましょう」

エターナリアが言うと

「え?有るのですか?直接交渉は出来ないですか?」

「趣味で作ってくれているので、明日屋敷に来てくれれば何点か見せる事は出来ますがレイン良いかな?」

「良いと思います、アーガナルド商会で商談になると困りますが、屋敷で商談なら商会に問題は有りません」

レインが微笑みながら言うと

「もしかしてこちらの方がエターナリア様でしたか、明日伺います」

「どの様なサイズのバックが好みですか?」

エターナリアが聞くと執事は大きさを説明を始める

「解りました探しておきます」

レインが微笑みながら言う

「明日お待ちしておきます」

エターナリアが言うと執事は帰ることにする


「フレイに料理とケニーに革細工を用意してもらおう」

「解りました御主人様、領主来ますかね」

「会いたければ来るだろうね」

エターナリアが微笑む

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る