第74話 陶器の村

「御主人様陶器の村の件ですが、紹介状を貰いました」

エリスナが手紙を手渡して微笑んでいる

「エリスナありがとう、明日たって行って見るよ」

エターナリアが言うとレインが頷いている


翌朝馬車で南東の村に向かい出発する、2日後到着して村長に手紙を渡して

「少し特殊な物を作るのだな・・・無下に出来ないから粘土と窯の使用は許可する」

村長はそう言って村人と職人を紹介してくれる

「じゃあ早速粘土と炭を粉にしたものを混ぜて作るよ、炭の量を代えて1番良い割合を探すからね」

エターナリアが言うとみんなで粘土と炭を混ぜていく、そして窯で焼いて貰う事にする

「これは何になるのですか?これでは弱くて削れてしまいます」

職人が言うと

「これが上手くいけば、紙や布に文字が書ける可能性が有ります」

エターナリアが言うと

「え?なるほど!確かにそれなら売れます」

職人は理解して微笑んでいる


「焼き上がるまでにちょっと薬草摘み等して休息しようね」

エターナリアがみんなに言うと

「肉取ってきます」

アニタが笑顔で言うと魔物を探し始めるとセレストリアとキサラを連れて狩りに向かう、ケシルとミシル達は薬草や食べれるものを探しに森に入っていく

「クーラは何をするか決めた?」

「特には決めていないです」

「木でこんな風に出来上がった物を挟む様に加工して貰っても良いかな?」

「すぐに作ります」

クーラは微笑みながら作り出す

「エター何をするの?」

「陶器の作り方を見てから少し体験したいかな?」

「あ!面白そう」

エニスも笑顔で言うと一緒にやることにする


夕方アニタ達が帰ってくると大きなボアを持って帰ってくる

「肉取ってきました」

アニタが笑顔で言うと

「解体を村人に手伝って貰ってやってきてね」

「はい!御主人様」

アニタは村長に依頼して解体を村人に手伝って貰っているとケシルとミシルが帰ってくる

「沢山取れました」

ケシルとミシルは笑顔で言うと籠から色々出してくると

「これは採るのが大変なので珍しい物ですね」

村長が笑顔で言うと

「美味しいのですか?」

「非常に美味しい物です」

「料理して食べようね」

エターナリアが言うとケシルとミシルは笑顔で料理の準備を始めると量が多く作り村人と一緒に食べることにする


翌朝焼き上がった物を確認して紙や布に書ける事を確認して

「レインどうだろう?」

「素晴らしいです、紙に書く方でかなりの売り物になります」

レインが言うとエニスも頷いている

「成功して良かった、配合もこの3種類にしよう」

「それが良いと思います」

「職人に作って貰えるように交渉しよう」

「畏まりました御主人様、交渉は任せてください」

レインが笑顔で言うと早速職人と話合いを始める

「エターこれなら沢山売れるのかな?」

「間違えなく売れるね、王都への交易品に出来るし、費用も安いから流通させれるね」

「余り安くするといけないと思うけど」

エニスが苦笑いしている

「そうだね、競争相手がいないからある程度職人と商会に儲けて貰おう」

エターナリアが微笑みながら言うと

「御主人様大変です、この村で作って貰うのは難しいかもしれません!」

レインが慌てて言うと

「どうした?」

「この村はある商会の傘下でこの村で作るものは全部その商会を通して売る約束だそうです」

レインが慌てながら言うとエターナリアは村長に話を聞きに行く

「村長どう言う事か教えてください」

「申し訳ありませんが交易品になると・・・・商会を通さないと売れないのです・・・申し訳ない」

「何故その様なことに?」

「村にはかなりの借金が有ります、そしてその為にこの村はその商会の持ち物になりました・・・実際奴隷です」

村長は説明しながらうつむいている

「どこの商会でしょうか?」

「クエールバスコのベトルセル商会です・・・」

村長が言うと

「え?ベトルセル商会?本当ですか?・・・・」

エターナリアが苦笑いしていると

「どうかなさいましたか?」

「レイン!帰ったら商業ギルドに確認をすぐにしてくれ!!」

エターナリアがレインに言うとレインは苦笑いしている

「素晴らしい物ですが不可能です」

村長が言うと

「作る準備だけしておいてください、多分作れますので」

「え?どうしてですか?」

「ベトルセル商会は借金でアーガナルド商会が吸収する事になりますので新しい主人に変わります」

「え?・・・・・・えーーー!」

村長は固まり呆然としていると馬車がやってくる

「村長はいるか!」

馬車から降りた男が言うと

「あ!私が村長ですが」

「クエールバスコの商業ギルドだが、ベトルセル商会の資産の差し押さえできた」

商業ギルドの職員が言うと

「どう言うことですか?」

村長は慌てて言うと

「この村はベトルセル商会の傘下で村人全員が商会奴隷になっているのは間違えないな!」

「そうですが・・・」

「人数と村の資産を確認する」

商業ギルド職員が言うと

「お前達は何者だ!何をしている」

エターナリア達を見て睨み付けながら言うと

「その言い方は良くないと思いますよ」

エターナリアが微笑みながら言う

「なんだ!関係無いのなら出ていけ」

商業ギルドの職員が言うと

「関係有るので内容を聞かせて貰います」

「はぁー!何を言っているんだ!貴様!」

「黙りなさい!こちらはアーガナルド商会のエターナリア様です文句が有るならギルドマスターを通して言いなさい!」

レインが怒り言うと

「え?!えーーーーー!これは申し訳ありません、まさかアーガナルド商会のエターナリア様とは思わず失礼しました」

「ついでなので資産確認をしているのを見させて貰います、又確認をその場で終わらせたいのですがよろしいですか?」

「あ!ギルドマスターに確認しないといけないですが、一緒に確認して貰えるならそれは良いと思います」

商業ギルド職員は慌てながら言うと村人の確認と査定をしていくと査定金額を出して見せて貰うと

「村人42人で村の広さを考えて金貨100枚としますがよろしいですか?」

「金貨150枚にしておいてください」

エターナリアが言うと

「え?そんな高額にする理由はあるのですか?」

「投資すればこの村はかなりの資産になりますから高くして貰って良いです」

エターナリアが言うとレインが微笑む

「商業ギルドで仮押さえしますので、その後正式に引き渡されると思います」

「出来れば早めに引き渡して欲しいので帰り次第ベルダートと交渉をしてくれ、レイン頼んだよ」

エターナリアがレインに言うと

「勿論です!すぐに交渉をします御主人様」

レインは満面の笑顔で言う

「あの・・・何が起きているのか解りませんが・・・」

村長は不安そうに言うと

「ベトルセル商会は多額の借金で商業ギルドが差し押さえしに来たのです、そして恐らく新しい主人はアーガナルド商会がなると思います、だから安心してください」

商業ギルド職員が説明すると村長は地面に座り込んでしまうと若い人は泣き出してしまう

「どうかしましたか?」

「うっ・・・すいません絶望に・・・又若い人が売り飛ばされると思うと・・・」

「もしアーガナルド商会の傘下になるなら、この村はもっと大きくなると思いますよ」

レインが微笑みながら言うと

「何故ですか?どうしてそんな事が言えるのですか!他人事だからですか!もう希望はありません!!」

村人が叫びながら言うと

「えーと、村長と村人のみなさん落ち着いてください、アーガナルド商会の傘下と言う事はこちらにいるエターナリア様の傘下と言う事ですので、レイン様が言われた通りになると思います」

商業ギルド職員が大声で言うと

「え?えーーーーーーー!」

全員大声あげてから固まる

「まだ確定ではないので、取り敢えず普段通りの生活をしてくださいね」

エターナリアが微笑みながら言うと

「え?あ!はい・・・・は?」

村長は混乱しながら挙動不審になっているが商業ギルド職員が丁寧に説明をしてくれる


「早く帰って色々手続きしちゃいましょう」

エターナリアが言うと

「畏まりました御主人様!」

レインが言うとみんなが笑顔で頷く、そしてクエールバスコに帰る事にする

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