第70話 町中の散歩

翌日は訓練を中止にして6人は休息を取らせるように伝えるが6人は不安から訓練をしたいと言うとアニタが屋敷の庭で訓練を始めている

「エニス今日はどうする?」

「久しぶりに町中散歩したいかな」

「行ったことの無いエリアを見て回ろうか?」

エターナリアが言うと

「それが良いね」

エニスが微笑みながら言うと出掛けることにする

「御主人様お出掛けですか?」

「ちょっと散歩しに行くよ」

「私も同行しても良いですか?」

「良いよ」

エターナリアはエニスが頷くのを見てから返事をしてから、ケシルとミシルが護衛として一緒に行くことにする


今まで行ったことの無いエリアを中心に回り、宿屋の建設の様子や他の商会の様子も見て回りアーガナルド商会の前まで来ると行商人が結構集まっていた

「エター結構人多いね」

「繁盛は良いけど、エリスナ大変かな?」

「エリスナなら大丈夫だと思いますが先ほど見てきたエリアは人が少なかったので問題にならないか心配ですね」

「レイン言う通りだね商業ギルドに確認してみようか?」

「それも良いですが、今日はエニス様との散歩を楽しんでください」

レインはエニスを見ながら言うとエニスは楽しそうに微笑む

「エニス次はどこを見るかな?」

「服も見たいかな」

「良いよ、あ!奴隷達に作らせれいる服もどうなっているか確認してないね」

「あ!見に行きましょう」

「そうだね」

エニスは微笑みながら縫製工房に向かい中を見てみるとみんな真剣に縫物をしている

「少し見させて貰っても良いかな?」

エターナリアが言うと

「え?御主人様!奥様気が付かなくて申し訳ありません」

「急に来たのだから気にしないで作業してね」

エターナリアが微笑みながら言うとみんな作業を続ける

「御主人様奥にどうぞ、完成した服を見てください」

エターナリアは奥にいくと

「結構たまったね」

「はい!みんな作るのが楽しくて次々と色々な服を試して作っています」

「エター見てくるね」

エニスは笑顔で服を次々とみて微笑んでいる

「レインどう思う?」

「思ったよりうまく行くと思います、服の出来も良いですから売り物になります」

「1つ聞くけど服を作るどのように大きさを決めているのかな?」

「はい、奥で木型を作りそれを元に布を切り先程の所で縫い合わせています」

「切っている所も見せて貰っても良いかな?」

「あ!はい、こちらです」

案内で別の部屋に行くと布をナイフで切っている

「レイン布に何か印を付ける方法有るかな」

「布に印ですか?」

「印があれば切り易いと思ったんだけどどうかな?」

「後で消せる物が良いですが」

「何か考えようか?」

「それも良いと思います」

レインが微笑みながら言う

「布の切れ端はどうしているの?」

「こちらの箱に溜めています」

エターナリアは箱の布を見てから

「少し貰っても良いかな?」

「はい!御主人様何にお使いになられますか?」

「家にいる子供達に裁縫の練習して貰うようにするよ」

エターナリアが微笑みながら言うとみんな微笑んでいる


「御主人様申し訳ありません、どうやらつけられていたみたいです」

「え?つけられていた?何時から?どこにいる?」

「何時からかは解りませんが、あの建物の所にいます」

ケシルが言うとエターナリアも確認する

「2人組だね、盗賊では無さそうだから何の用か聞いてみようか?」

「捕まえますか?」

「確認も兼ねて付いてきて貰って、途中で聞いてみようかな?」

エターナリアが言うとレインが頷いている

「畏まりました」

ケシルは微笑みながら言う

「レインどっちの可能性が高いかな?」

「商会関連と思います」

「物騒になるね、エリスナとトリスナにも護衛いるかな?」

「必要になりますがこの町では今は奴隷を買うのはお勧め出来ません」

「この一件が終らないと難しいね」

「今いる人の能力を上げるしか無いですね」

レインが微笑みながら言う

「警備要員と行者を数人ずつ訓練に連れていくしか無いね」

エターナリアがレインに言うと頷いている


「エター中々良い出来だよ、みんな頑張っているよね」

「エリスナに見て貰って売りに出しても大丈夫だね」

「服は結構高いから売りにくいけど、売れるかな?」

エニスが言うと

「生地代の2倍ぐらいかな?それとも3倍が良いのかな?」

「生地が安いので結構安くなりますので、出来れば5倍にしてください」

レインが微笑みながら言うと

「エリスナ次第だね」

エターナリアが笑いながら言うとレインも頷いている


工房を出て歩き出すと男達が付いてくるのを確認しながら町中を歩いて回る、そして人気の少い路地に入り男達が付いてくるのを確認する

「確かこの先は脇道が有ったよね」

「はい、御主人様」

レインが微笑みながら言うと脇道に入り走って隠れると

「あ!いない!どこに行った」

男達は慌てて走り出す

「何でつけていたか教えて貰いましょうか?」

エターナリアは男達の後ろから言うと

「え?」

男達は振り向き驚いた顔になる

「惚けようとしても無駄ですよ、聞こえていましたから」

「クソー!こうなったら!死ね!!」

男達は剣を抜いて構える

「あ!これで殺人未遂決定だね、後強盗もかな?」

エターナリアが微笑みながら言うと

「なっなんだと!」

男は動揺しながら言うと

「丸腰の人を相手に剣を抜いちゃったからね」

「この商人ごときが勝てるつもりか!!」

「あ!商人と言ったから誰だか解っていてつけたんだね」

「は?・・・・なめやがって!」

男は剣を斬りつけて来るが、ケシルが腕を掴まえて微笑む

「え?はっ放せ!!」

男は叫ぶがケシルはそのまま壁に投げ飛ばしてから腹に蹴りをいれる

「ななななんだと!!」

もう1人の男が剣を振り回しながら近付くが、ミシルが足を払い転ばしてから壁まで蹴り飛ばす

「まだ抵抗するかな?」

「ばバカな・・・たかが女がこんなことあり得ない・・・」

男は痛みに耐えながら言う

「誰に頼まれて襲ったのかな?教えてくれますか?」

「依頼人の事など言えるか!!」

「依頼人がいるんだね」

エターナリアが微笑みながら言う男は黙り込む

「あれ!教えてくれないのね、ケシル、ミシル死なないようにボコボコにして良いよ、隠し武器には気を付けてね」

エターナリアが微笑みながら言うとケシルとミシルは笑顔で男達をボコボコにして両手両足を折る

「レイン回復してあげて」

「はい!御主人様」

レインは微笑みながら回復魔法を使うと

「え?何故回復させる!」

男達は驚きながら言うと

「死なない様にしないといけないからね、ケシル、ミシル頼んだよ」

「え?・・・・・ギャーー!!」

ケシルとミシルはもう一度ボコボコにしてから両手両足を砕くと、レインが回復魔法で回復させる

「話す気にならなくて良いからね、永遠に続けるだけだから」

エターナリアが微笑みながら言うと

「ちょっちょっと待て、ベトルセル商会からの依頼だ!何でも言うからちょっと待ってくれ」

男達は泣きながら言うと

「正確な依頼内容は?」

「アーガナルド商会のエターナリアの身辺の弱味を見付ける事と出来るなら暗殺だ!暗殺はする気は無いが・・・・本当だ!信じてくれ」

「何故弱味が知りたいのかな?」

「アーガナルド商会が商売の邪魔だと言っていた!本当だ」

「ベトルセル商会は何を売っているのかな?」

「布と薬だ!」

男達が必死に言うと

「何をしている!」

警備隊隊員がやってくる

「隊員さん襲われたから返り討ちにしました」

エターナリアが微笑みながら言うと

「え?エターナリア殿!!まさかエターナリア殿を襲うバカがいたなんて・・・」

隊員は苦笑いする

「え?この状況で何で納得するんだ!!!」

男達が叫ぶと

「はぁーー!この人達を襲ったのは違うと言うのか!!」

「え?・・・・」

男達が黙り込む

「そこにこの男達の剣が転がっていますね」

エターナリアが微笑みながら言うと

「確かに有りますね!エターナリア殿は武器は?」

「今は持っていませんよ、あれ!誰も持っていなかったね」

エターナリアが微笑みながら言うとエニスが苦笑いする

「完全に襲われた様ですね」

隊員が言うと男達を睨みつける

「バカな・・・・簡単に納得するのか!!」

男達は青ざめながら言う

「襲ってないと言うんですね」

エターナリアが男達に言うと

「そうだ!襲ってない!!」

「解りました、嘘つく人嫌いなので、続きをしましょうか?隊員さんちょっと目を瞑ってくれますか?」

エターナリアが微笑みながら言うと

「解りました、見ていない事にしますね」

隊員は笑いながら言うと

「え?・・・やめてくれ!!頼む!助けてくれ!!」

「だけど襲ってない人、犯罪者じゃ無ければ捕まえられません、ただの喧嘩の様なので一周してきますね」

隊員は微笑みながら言うと

「ちょっと待て!襲った!ベトルセル商会の依頼で付け狙いました!だから捕まえてくれ!!!頼む!!」

男達が叫ぶと

「余罪は無いのかな?それとも続きをやる方が良いかな?」

男達は慌てて余罪を言い出すと隊員は怒りに震え出す

「元副ギルドマスターのお仲間だったんだね」

エターナリアが呟くと

「お得意様だ!お前のせいで俺たちの依頼が減ったんだ!!」

「どうしましょうか?詰所で隊長と一緒に続きを聞きましょうか?」

「お願いします!!こいつらの余罪全て聞き出したいので訓練所で続きをして欲しいぐらいです!!」

隊員は震えながら言うと連行していく

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