第56話 巨獣討伐とクレイト・ハレスト町

クレイト・ハレスト町に向かって進むが魔物に遭遇しなかった

「あとどのぐらいで到着ですか?」

「あと少しで町が見えてきます」

兵士が言う

「魔物がいないですね」

「そういえば遭遇しませんでした」

そして町が見えてきた

「え?あれがカニの化物?」

「町が襲われているのかな?」

カニは城壁を鋏で叩いているのが見えてきて

「スピードあげていこう!」

エターナリアが言うと馬車の速度をあげて近付いていく

「あ!御主人様!穴が空いた見たいです」

「まずはあの鋏を何とかしないといけないね、甲羅の境を斬り飛ばしてね」

「畏まりました」

エターナリア達は間合いを詰めて一気に攻撃を仕掛ける、エターナリアは片方の鋏の斬り飛ばそうとスマッシュを使い両断するとアニタは足を一本切り落としている、ケシルとミシルも足を切り落とす

(ガギガギ・・・グギャーーー!)

大きなカニはエターナリア達をめがけて鋏を振り下ろすがみんな避けるとリリスとキャスカとエニスの魔法が命中する

エターナリアは壁を蹴って勢いをつけて闘気を込めた一撃で腹を切り裂きながら両断する

「はぁーーーー!」

カニは体液を流しながらその場に倒れる

「念のため鋏を切り落としておこうか?」

エターナリアが言うと

「御主人様の一撃凄かったです!」

「はぁ・・・・エター凄すぎてなんて言えば良いかわからない」

「本気の一撃初めてやってみたけど、あれで良いのかな?」

エターナリアはそう言いながらカニの鋏を斬り捨てる

「御主人様、凄いしか思い浮かびません」

レインが笑顔で言うとみんな大笑いする

「あり得ない・・・・強いを通り越している・・・支部長本当に人間ですか・・・」

冒険者ギルドの職員が唖然としながら呟いている

「・・・・・・うそ」

兵士は呆然と立ち尽くしている

「臭い!食べれなさそう」

アニタが匂いを嗅いで涙目になる

「食べられそうにないのかな?」

「これはやめておいた方が良いと思います」

「残念、仕方ないから町で美味しい御飯探そうね」

エターナリアが言うとみんな頷く

「兵士さん門空けて貰えますか?」

エターナリアが城壁の兵士に言うと

「え?・・・倒したのか・・・・ウオーーーー!」

兵士が叫び出すと、他の兵士も気が付き次々と歓声が上がる


しばらくして、門が開き兵士と着飾った男が出てくる

「巨獣を倒して頂きありがとうございます」

「依頼だから倒しただけ」

エターナリアが答えると

「え?依頼?」

着飾った男は驚く

「クエールバスコ冒険者ギルドとクエールバスコ領主からの依頼です、この方達はクエールバスコ最強の冒険者です」

ギルド職員が言うと

「クエールバスコからの・・・」

「面倒な事はギルドに任せてるね」

エターナリアは笑いながら言う

「領主様より宴を用意すると言っていますのでどうぞ」

「貴族面倒だから嫌」

「え?・・・・面倒だから・・・」

「そう面倒だから」

「・・・・いや是非来てください主役がいないと宴の意味が・・・・」

「町の人と祝った方が楽しそう」

エターナリアが言うと着飾った男は固まっている

「申し訳ありませんがこの方達は地位も名誉も栄誉も名声も欲しくない珍しい方ですので何を言っても無駄です」

ギルド職員が言うと

「はぁーーー?地位も名誉も名声もいらない!!」

「必要ないね」

「褒美はいらないのですか?」

「面倒ならいらない!」

「へぇ?・・・・」

着飾った男は呆然として立ち尽くす

「日が落ちるから町に入って良いのかな?」

「え?あ!はい!」

着飾った男は気がない返事をするとエターナリア達は町中に入っていく

「なんて報告すれば良いのかな?」

「あそこまでキッパリ断られると言い返せません」

「仕方ないから報告だけでもしますか」

隊長と着飾った男の姿を見て兵士達は苦笑いしている


「まずは寝る場所だね、大きな宿屋を押さえに行ってきて!」

「私が行ってきます」

ミリシアの馬車が宿屋に向かう

「フレナーク商会を見に行こうか?」

「畏まりました」

町中を進み商会の前で止まると商会から人が出てくる

「どなたですか?」

「アーガナルド商会のフレナークです」

「え?クエールバスコの本店の!!大変申し訳ありませんどうぞこちらへ」

「あ!エターナリア様!」

商会から出てきた男が言う

「もしかして商業ギルドの職員ですか?」

「はい!お待ちしていました」

「ありがとうございます」

「しかし魔物騒ぎ中よく来れましたね」

「御主人様は最強ですから安全です」

アニタが言うとみんな笑う

「最強ですか・・・」

「内緒ですよ、強いのが解ると色々面倒ですから」

エターナリアがそう言うと商業ギルド職員は苦笑いする

「フレナーク明日から商会の資料を確認お願いね」

「はい!畏まりました」

ミリシアが戻ってきて

「宿屋確保出来ました」

「じゃあ宿屋で今日は休もう」

エターナリアがそう言うとみんなで宿屋に向かい馬車を置いて冒険者ギルドに向かう

「支部長はいますか?」

「え?支部長ですか?」

「はい、そうです」

「どのような用件ですか?」

「クエールバスコの冒険者ギルド支部長ケーレストからの依頼で来たと伝えてください」

「え?クエールバスコから!」

職員は驚きながら奥にいくと一人の男を連れて戻ってくる

「クエールバスコ冒険者ですか?」

「冒険者ギルドの職員でケーレストの補佐をしている者です」

「危ないのに職員までこちらに来たのですか?」

「もう危なくないです、エターナリア様が既に巨獣カニを倒しましたので」

「え?倒した?まさか・・・・」

「領主が面倒だからあとの事宜しくね」

エターナリアがそう言って笑う

「領主が面倒だから?」

「エターナリア殿は領主の宴を断りました、この方は名誉も名声も地位も褒美すら面倒だからいらないと断るような人ですので」

「名前も伝えないでね」

エターナリアが笑いながら言うと

「アハハハ、これでは領主も怒りようが無いですね」

支部長はそう言うと

「念のためにギルドカードを見せてください」

エターナリアがギルドカードを見せると

「え?ドラゴンバスター、スレイヤー、階層主討伐・・・・強いわけですねドラゴンまで倒すなんて」

「ん?毎日でも倒せるよ」

「はぁーーー!まま毎日!」

「御主人様毎日じゃなくて一日にドラゴンとレッドドラゴンとブラックドラゴンを倒せるの間違えです」

「それはそうだけど、それは言わない方が良いよ、と言うわけで聞かなかったことにしてね」

「え?はい・・・・」

支部長は苦笑いしている

「支部長あとは任せたね」

エターナリアは帰り始める

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