第55話 アニタもう狩らないで

翌朝、出発して残っていると言われた村に向かう

「あ!村が見えてきました、だけど柵が高い」

「これだから残っているのかな?」

村に近づくと

「お前達何処から来た」

兵士が言うと

「クエールバスコからですが」

「食料を出せ!」

「山賊みたいな言い方ですね」

「はぁ!貴様!」

「あなたでは話しになりません代表を呼んできてください」

エターナリアが言うと兵士は睨み、村の中に入っていく

「私が隊長だ!何のために来た」

「クエールバスコ冒険者ギルド職員ですが、領主様からの緊急依頼で参りました、状況と情報の開示をお願いします」

「え?討伐するつもりか?あの化物を!!」

「この方が無理なら絶対に不可能です、迷宮のドラゴンを狩る程の冒険者ですから」

「はぁーーーー!ドラゴンだと!」

兵士達は驚きながら見渡している

「あ!御主人様!魔物の気配です!」

アニタが言うとみんなすぐに武器をとる

「え?なんだ!」

「アニタ、ケシル、ミシル魔物が近付いたら倒して良いよ」

「はーい!御主人様」

「何匹いる?」

「んー3匹かな?」

「面倒だから瞬殺しておいて」

「ヒイー!ググリズリー!!」

兵士達は慌てて村に逃げ込む

「美味しい肉です!!」

アニタは笑顔でグリズリーと間合いを詰めて首を飛ばす、ケシルとミシルも一撃で倒している

「あまり遠くで倒すと持ってくるのが面倒でしょ」

エニスが笑いながら言うと

「あ!面倒です」

アニタが苦笑いしている

「あれ?兵士は?」

エターナリアが言うと

「村に逃げ込んだようです」

レインが村を見ながら言うと

「兵士さんグリズリー運んで解体してくださいと村人に伝えてください」

「はぁーー?」

「たたた倒したのか?」

兵士は様子を見て驚いている

「取り敢えず食料ですから」

「グリズリーが食料扱いだと!」

「肉美味しくないのですか?」

「え?知らん」

「取り敢えず村長を呼んでくださいね」

「あ!わかった」

しばらくして村長が村人を連れてやってくる

「手伝いが必要との事ですが」

「獲物を運ぶのと解体をして欲しいです」

村長に言うと村長はグリズリーを見て青ざめる

「グリズリー!!わわ解りました」

村長は慌てて村人達にグリズリーを運び解体を始める

「グリズリーの肉は美味しいですか?」

「え?食べたことは無いですが、聞いた話だと旨かったと聞いています」

「じゃあみんなで楽しめそうですね」

「え?もしかして私たちも食べて良いのですか?」

「そうです、みんなで食べた方が良いでしょ」

「ありがとうございます」

村長は涙目になっている


兵士から情報を聞いて一人同行して貰うことにして翌朝出発することにする

グリズリーの肉をみんなで笑顔で食べて休むことにする

「村人達泣きながら食べていたよね」

「食料が足りないだね」

「じゃあちょっと狩りでもしようか?」

「はぁ!お人好し」

「大物いないかな?」

アニタは笑顔で周囲を感知して数匹いるのを伝えてくる

「じゃあちょっと行ってくる」

村の出口まで来て兵士に食料を取ってくると伝えて出かけるとアニタは笑顔で走り出して獲物を倒す

「御主人様、獲物です!」

「タイガーか吊るしておいて」

ケシルとミシルが吊るしていると

「あ!魔物が向かってきます」

3匹の狼をアニタが倒している

「あの狼は持って先に帰ろう」

エターナリアが言うと

「タイガーは?」

「村人に運ばせる」

「はーい!」

「アニタとセレストリアはここでタイガーを見張っておいてクリスとセリカも」

「あ!はい!畏まりました」

村に戻り

「狼!!」

兵士は驚く

「大物もいたのでちょっと村人に手伝って欲しいと伝えてください」

「解りました」

村長が村人と一緒に来る

「狼まで・・・解体します」

「まだいるのでちょっと運ぶの手伝ってください」

「解りました」

村人を連れて戻ると

「御主人様!アニタが!」

「何か有ったのか?」

「食料が沢山来て楽しかった」

アニタが笑うとグリズリーが5匹とタイガーが2匹転がっていた

「人数が足りませんね」

エターナリアが苦笑いするが村人達は呆然としている

「取り敢えずタイガーから持って行きましょうか?」

「あ!はいそうします」

村人達は運び始め村に戻り応援を頼む

「こんな大物を・・・」

村長は驚きのあまり尻餅を付いている

「じゃあ取りに戻りましょう、出来たら運ぶの兵士にも手伝ってください」

「解りました」

男達を連れて戻ると

「あ!御主人様!ごめんなさいアニタが!」

「また増えたのですね」

「近付く馬鹿な魔物は皆殺しです!」

アニタが言うとみんな笑い出す

「すいませんがあの辺りの魔物から持って帰りましょうか?」

「れれれレッドベア!」

兵士のが青ざめる

「取り敢えず持って帰りましょう」

「わわわ解りました」

村人達と兵士は獲物を運び出して村に向かい、獲物を置いて戻り始める

「早く戻らないとまた獲物が増えちゃいます」

エターナリアが言うと村人は苦笑いする

「あ!御主人様!」

「今回は来なかったみたいだね」

「近くに魔物の気配は有りません」

ケシルが教えてくれる

「アニタこれで全部だから帰るよ」

「はーい!畏まりました」

村に戻ると

「こんな沢山狩ったのですか・・・」

「襲ってきたから倒しちゃったみたいです」

「いえ、ありがとうございます」

「解体したら干し肉にでもして保存食に出来たら村で食べてください、出来たら革はクエールバスコのアーガナルド商会にエリスナと言う人がいますのでそこまで運んで貰えたら嬉しいのですが」

「え?肉は貰って良いのですか?運ぶのは勿論させていただきます」

「明日の朝食べきれないと思いますので少しはあとで貰いに来ますけど、こんな沢山必要は無いですから」

「ありがとうございます」

村長は膝を付いて涙を浮かべて御礼を言う

「これで村の食料不足も解決したかな?」

エターナリアが笑顔で言うと

「アニタのせいで過剰です」

レインが笑いながら言う

「次々と襲ってくる方が悪い」

アニタが笑顔で言う

「タイガーとレッドベアの討伐の証を帰ったら追加します・・・」

冒険者ギルド職員がメモを取りながら言うと

「もう好きにして」


村人達は一生懸命魔物を解体していくと明け方にやっと終り、次々と干し肉にして朝食を作り始める

「このスープ美味しい!」

「肉も美味しい!」

村人も食べながら笑顔になっている、食べ終り出発することにする

「今回は本当にありがとうございましたこの恩は忘れません」

村長はそう言って頭を下げながら見送ってくれる


村を出発して町に向かう

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