第42話 交易商人になる?
「エター後は何を準備するの?」
エニスが言うと
「どうせなら通商してみたいよね」
「それは良いかも知れませんが商業ギルドで資格を得る必要があります」
「ちょっと行ってみようか?」
「お供いたします」
レインはそう言って微笑んでいる
「あ!私も行きます!!」
エニスが言う
「エニス遊びに行く訳じゃないから言っている内容が解る人じゃないと難しいよ」
「え?私じゃ解らないと思っているの?」
エターナリアはいくつか質問していくが、エニスは答えられなかった代わりにキャスカが全部答えてくれる
「うっ・・・・・何で解るのよ!そんな難しい事解る訳無いじゃない・・・」
エニスは泣き出してしまう
「みんな本で勉強したからね」
「うっ・・・もしかしてみんな知っているの?」
「レインとキャスカが担当で勉強していたからね」
「え?本当に」
「あ!私も解りましたよ」
アニタが言うと
「うっ!ウソーーアニタまで・・・」
「エニスがサボらなければもっと役にたったのにね」
「うっ・・・・ごめんなさい」
「じゃあ本でも読んで待っていてね」
「わかりました」
エニスは涙目でうなだれている
冒険者ギルドで商業ギルドについて聞きに行く
「支部長はいますか?」
「少々お待ちください」
応接室で待っているとケーレストがやってくる
「お待たせしました、どの様な用件ですか?」
「王都に行く前にこの町で商業ギルドに登録しようと思うのですがどうでしょうか?」
「交易品を買って王都で売るつもりですね」
「そのつもりです、色々経験しておきたいので」
「商人か見習い商人になる必要がありますが良いですか?」
「交易商人になれます」
「え?まさか・・・・エターナリア殿は今職業は槍聖でしたよね?」
「あ!実は特殊な職業を得たので自分で転職出来るのです」
「え?まさか・・・・伝説上に有るような職業ですか?」
「そう言うことですが内緒にしておいてください」
「念のために能力測定をしても良いですか?」
ケーレストはしんけんに言うと
「わかりました」
エターナリアは能力測定をすると
「転職可能職業が多すぎて表示しきれません・・・・」
職員はぎこちなくケーレストを見ると
「商人系は有りますか?」
「え?・・・・交易商人、武器商人、防具商人、奴隷商人、豪商・・・・」
「は?豪商まで有るのか?」
「見たことの無い職業が沢山有ります・・・剣神とか・・・賢者とか聖人」
「は!けけ剣神!!賢者!!聖人・・・・・」
「強くなり過ぎましたから、商業ギルドに登録は問題ないかな?」
「問題です、いきなり豪商持ちだと商業ギルトマスタークラスになります・・・・」
「ダメなの?」
「登録は出来ますが、この町の商業ギルドを乗っ取れますよ」
「え?なんで?」
「豪商はそのぐらい重要視されます・・・」
「面倒だから嫌だね交易だけ出来れば良いしね」
「これだからエターナリア殿は無名なのですね」
「ん?」
「欲が無い、名声を求めない、権力を求めない」
ケーレストが言うとみんなで笑い出す
「面倒事は嫌だからね」
「商業ギルドへの推薦状を渡します」
ケーレストは笑いながら書いてくれる
「ありがとうございます、早速商業ギルドに行ってきます」
エターナリアは推薦状を持って商業ギルドに向かう
「商業ギルドの許可証が欲しいので来たのですが」
「わかりました奥へどうぞ」
1つの部屋に通されて待っていると
「冒険者が商人にワハハハ」
男は見下した風に言うと
「交易許可証は高いぞ金貨10枚だ!」
「適正な価格じゃ無いですね」
エターナリアが冷静に言うと
「何だと!!ワシを怒らせてただで済むと思うのか!」
男は怒り出して立ち上がり出ていこうとする
「どうぞ!この程度の事で逃げるなんて、アホらしい」
「何だと!貴様!!」
「事実を言っただけです」
「くっ!何だと!!若造!!」
「外見で判断した時点であなたは負けています」
「お前が商売出来ないようにしてやる!!」
男は出ていき遠くで怒鳴っている
「申し訳ありませんがお帰りください」
「そうですか、所でさっきの男はギルドの幹部ですか?」
「え?知らなかったのですか?」
「名乗りもしない者に名を聞くつもりも、名乗る気もありませんからね」
「成る程!しかし相手は副ギルドマスターです」
「だけどこの町のね」
「え?!・・・・」
「あくまでこの町の商業ギルドですから、別の町の商業ギルドまで敵に回せないと言う事です」
職員は考え込み部屋を出ていく、そしてギルドマスターを連れてくる
「失礼します、あれを怒らせてしまったようですね」
「勝手に怒っただけです」
「勝手にですか・・・怒りぽいのを利用して煽ったのですね」
「いえ!本当に勝手に怒っただけです、目先の利益の為に吹っ掛けてきたのを指摘したまでですからね」
「面倒になりましたね」
ギルドマスターが言うと
「目先の利益に先の利益を失ったのですからね」
エターナリアの言葉苦笑いするギルドマスター
「他の町と交易できる人を失えば町の利益が落ちます、そして・・・・自らの利益を失うと言う事ですね」
「わかりましたか?」
「この町の迷宮から出た商品を扱えば利益を出せます」
「冒険者が売らなくても?」
「それは・・・・不可能です」
「と言うことで」
「勝目が無いと言う事ですかね?」
ギルドマスターは苦笑いする
「あなたはどっちを取りますか?」
エターナリアの問いに
「もしあなたが商人の職業を得たならば認めるとします」
「商人以上で良いのですか?」
「勿論です」
「既に交易商人ですけどね」
「はぁ?まさか本当に・・・・」
能力確認装置で確認させる
「本当に交易商人です・・・・約束は約束です・・・これが交易許可証です」
「ありがとうございます」
「今回は私達の負けですが、必ず次は負けません」
「最後にこれを!」
ケーレストの推薦状を渡す
ギルドマスターは中を確認して青ざめる
「敵対したら負けと最初から決まっていたのですね・・・・」
うつむき青ざめている
「これでも敵対しますか?商業ギルドは?」
「・・・・することは出来ません・・・」
「ならいいです、も・し・敵対してきたら、どうなるかは解りますよね」
「わかりました・・・」
商業ギルドを出て帰ることにする
「交易許可証貰えましたね」
「少し脅したけどね」
「御主人様は優しいですから大丈夫です」
「交易するものを買って帰ろうかな?」
「どんな物を買いますか?」
「この町の名産品は無いかな?」
エターナリアの言葉にレインは首を傾げる
「名産ですか・・・無いですね」
「そうだよね、有るとしたら、迷宮産のアイテムだね」
「買うよりも取りに行った方が早いです」
レインは苦笑いしながら言うと
「もしかして買うもの無いか?」
「その通りです・・・残念ですけど」
「革で鞄とか細工物を作るしか・・・ケニーに作って貰いそれを名産にするしか無いね」
エターナリアが言うと
「リザードの革ならいくらでも取って来れますから良いです」
レインは笑顔になり言う
「後は農産物で良いもの無いかな?」
「市場で聞いて見ましょうか?」
市場を回り良さそうな物を探すが何処でも有るような物しか無かった
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