第26話 王都と愚かな者

「エター上手く防具作成の約束出来たね」

「そうだね、だけどまさか全部ほしいと言われると思わなかった」

「ギレリムの勢いすごかったね」

「あそこまで必死に買い取るとは思わなかったよね」

エターナリアは苦笑いしている

「宿屋に戻ってからどうしようか?」

「王都見物かな?」

「そうしようね」


町中を歩きながら気になった店に入りながら歩き回り、冒険者ギルドに入る

「何か良い依頼は無いかな?」

「これと言った依頼は無いね、護衛が多いけどね」

掲示板を見終わって帰ろうとすると、

「お前達余所者だな!」

「クエールバコスからきた」

「女連れとは良い身分だな、なめているのか?」

「色々だね、失礼します」

エターナリアはそう言ってギルドを出る

「おい!お前達!なめているのか?」

エターナリアは無視して町中を歩いていくと男はいきなり殴りかかってくるがエターナリアは軽くかわして

「危ないな!」

「小僧避けているじゃねーぞ!!」

男は大振りで殴りにくるが全てかわしてエターナリアはため息をする、そして話し込んでいる兵士を見付けて兵士の方に逃げると男は思いっきり兵士を殴ってしまう

「あ!大丈夫ですか?」

男は慌てて逃げ出すが、兵士は怒り追いかけるそしてアニタが足を引っ掻けて転ばせて兵士に捕まる

「何故殴った!!貴様!」

「すいません!」

「冒険者ギルドから自分が女連れなのが気に入らないのか、喧嘩を吹っ掛けてきて、いきなり殴りかかってきたのですが避け続けていたら兵士様を殴ってしまったようです」

「そう言うことか!おい!何故喧嘩をうった!!」

「弱そうなのに女連れだったから・・・」

「あとは牢獄でじっくり聞かせてもらおうか!!」

「あ!そいつに決闘を申し込む!!」

男はそう言って兵士を見る

「は?決闘だと!」

「はい!」

兵士はこっちを見て

「どうする?」

「え?どうすると言われても意味が解りません」

「決闘は相手の持ち物や対価を賭けて戦う事だ!王国兵士はそれを見届ける義務が有る」

「断ったらどうなりますか?」

「弱虫と罵られ続けられるだろうな!」

「対等な対価がなければどうなりますか?」

「賭けた対価と同等の対価は必要だ!だが用意出来なければ命を賭けて対価を用意する事になるぞ!」

「対価の取り決めは、どっちがするのですか?」

「受けた側がすることになるぞ」

兵士の説明にエターナリアは笑う

「この場合は自分が対価を決めて良いと言うことですね」

「その通りだ!」

「じゃあこの財布に入っている硬貨と同じ硬貨の価値をと言うことは?」

「勿論可能だ!」

兵士は言い

「どこでやるのですか?」

「この先に詰め所が有るそこの中庭で良いかな?」

「決闘の勝敗は?」

「どちらかが戦闘不能か死亡した場合だな!」

「誤って死亡させた場合は人殺しですか?」

「安心しろ!そうはならない!」

詰め所に移動して、対価の確認をすると

「馬鹿な!白金大金貨3枚だと!!」

「そう言うことですね」

「そんなの払えるわけ無い!!」

男は青ざめる

「決闘を申し込んだからには後には引けないぞ!!」

「そんな馬鹿な!!」

「ギルドカードを提示しろ!」

男は提示する、そしてエターナリアも提示すると

「なんだと!ドラゴンバスターの証に階層主討伐の証だと!!」

兵士は驚き男を見て

「大馬鹿者だな!」

「くそー!!!」

男は涙を流しながら大声を上げ

「得物はどうする?」

「得物無しの格闘でどうだ!!」

「別に良いですよ」

男はニヤリとしている

「王国兵士の立ち会いの元決闘を執り行う!両者戦いの後異論は許さない良いな!!」

男は同意してエターナリアと同意する

「はじめ!!」

男は拳にナックルを装着している

「ズルい!!」

アニタが言うが、兵士は首を振る

「馬鹿か!格闘と言ったが装着してたらダメだなんて誰も言ってないよな!ワハハハ」

男はそう言って殴りかかるが、エターナリアはかわして腕を掴みそのまま腕を殴り骨を砕く

「ギャぁーー!!」

男は大声をあげて転げ回る

「次は足が良いかな?それとももう片手?」

エターナリアが言うと

「くそー!!小僧!」

男は隠し持っていたタガーを投げるがエターナリアはかわして、タガーは兵士に当たる

「卑怯ものめ!」

兵士は叫ぶが!男のもう片手もエターナリアが既に砕いていた

「ギャアーーー!!!」

男は涙めで転げ回る

「まだやるかな?」

「くそ・・・・わかった負けを認めるから・・・見逃してくれ!」

「やだね!」

「え?なぜだ!」

「王国兵士はまだ勝敗を言ってないからね」

「くそー!!なんでわかった!!!」

「後何本骨を砕けば良いかな?」

エターナリアは笑いながら言うと男は立ち上がる

「ブーツにも仕込みあるだね」

「バレていただと!!」

エターナリアは一気に間合い詰めて股間を蹴り上げると男はそのまま仰向けに倒れ白目を剥く、兵士は確認して

「勝負有り!」

「王国兵士が責任を持ってこいつから対価を回収する!」

「よろしくね」

「最低の男だな!格闘と良いながらタガーに仕込み刃にナックルか、最初から決闘して相手から巻き上げるのが目的だな!!」

兵士達は男に水をかけてから

「しっかり対価を出してもらおうか?」

「ヒィーー!!有るわけ無いだろ!あんな大金なんて!!」

「お前の財産に家族、全てを賭けて回収する!!」

「何でだ!人でなし!」

「決闘の後異論は許さないと言ったはずだ!覚悟の上だろ!」

「くそー!!!」

男ら大の字のまま泣いている


「しかし白金大金貨3枚とは家族と親類全ての財産集めても足らないだろうから、相当の人が奴隷として売られるな!」

「馴れていたみたいだから、今まで騙して勝ってきただろうね、そして多くの奴隷を産み出したのかな?」

兵士は頷くそして、兵士と冒険者ギルドに向かい対価の受け取りをギルド経由にするために支部長を呼んでもらう

「支部長すいませんが今回の決闘の対価を王国兵士から受け取りと口座に入金を頼んで良いですか?」

支部長は口座を確認して

「解りましたエターナリア殿!」

「冒険者ギルドに渡せば良いとは楽で良いな!」

兵士はそう言うと

「エターナリア殿は特別です」

支部長はそう言って兵士に

「対価はいくらですか?」

「白金大金貨3枚だ!愚か者が相手を選ばず決闘するからわるい!」

兵士は笑いながら言うと

「そんな大金を・・・普通は持っていないですからね」

支部長は苦笑いするが兵士は帰っていくと

「エターナリア殿ケーレストから話しは聞いています、もしこちらで迷宮に入ってください」

支部長は笑顔で言う

「気が向いたらですね」

「無理して入る必要も無いですからね」

「そう言うことですね」

宿屋に帰ることにする

「エター、アイツどうなるのかな?」

「一族全て奴隷だろうね、自業自得だけどね」

「アイツは良いけど、家族は可愛そうだよね」

「確かにね、だけど家族が見つかるかは解らないからね」

「あ!そうか!そうだよね!!」

エニスは少しホッとする

「しかし悪い奴は沢山いるから気を付けよう」

エターナリアが言うと皆頷く

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