第9話 ギルドの依頼

翌日も7層でムカデ相手に戦う、エニスは(剣士)に変更してから戦い始めさせる

エターナリアは棍棒でムカデを倒し、エニスは剣で斬り裂き倒す、エニスはスキルとレベルが上がるにしたがって徐々に剣の太刀筋が鋭くなる

「これがスキルとレベルの影響がこのぐらいあるのですね」

エターナリアが頷くとエニスは笑顔になる

「剣も使いこなせるようになったから買っても大丈夫だね」

「そうだね」

エニスは頷く

迷宮を出てギルドに向かい買い取りしてもらう、ふと掲示板を見ていると、エニスが

「依頼受けるの?」

「そろそろ気分転換に受けても良いかなーって思っただけ」

「そうだね迷宮ばかりじゃね」

「薬草採取、討伐どっちが良いかな?」

「こっち受けてみる?」

「ウルフ3匹以上だね」

依頼書を取りカウンターに向かい

「これはこの町から遠いかな?」

「馬車で3日の距離です」

「わかりました」

「受けますか?」

「はい!受けます」

「ちょっと待っていてくださいね」

「これを持って行ってください、討伐は頭を持ってきて貰えれば良いです」

ギルドを出て馬車屋で馬車を借りる約束をして宿屋に戻り、翌朝村に向かって出発する

3日後、村に着いて村長を訪ねて依頼の内容を確認して、村長の家に泊めてもらい、翌日から森に入ることにする、また、村長と話し合いにより他のモンスターを狩っても、解体して貰える事と多ければ、運搬の手伝いをして貰えることになった。

翌朝アニタを先頭に森に入っていく

「アニタ気配を感じたら教えて」

「了解しましたご主人様」

「エニス、迷宮と違いどんな魔物に遭遇するかは解らないから気を付けよう」

「うん」

しばらく歩いているとウサギを見つける、エターナリアはダガーを投げて、アニタが槍で突いてトドメを刺す

「アニタ後ろ足を縛って、吊るして血抜きをするように」

「はい!」

アニタは作業をして、終わったらさらに奥に向かうがウルフは見付からない

「ご主人様」

アニタは草を持ってきて

「それは?」

「薬草です持ち帰りますか?」

「アニタに任せる」

「わかりました」

アニタは薬草を摘んで袋に入れた後にウサギの所に戻って村に戻ることにする、ウサギを回収して戻ろうとした時アニタは魔物の気配を感じとり警戒をすると、森の奥から5匹のウルフが現れる

「5匹!」

エニスは驚きの表情で言うと

「あまり離れず戦うよ」

エターナリアが言う

[ガォーーン]

一匹が吠えるとウルフ達は突撃してくる、エターナリアは間合いを詰めてすれ違うウルフの頭を棍棒で殴り跳ばす、そしてウルフ同士がぶつかり、態勢を崩したもう一匹に向けて棍棒を振り下ろす、アニタの槍を避けた所でエニスが剣で突き刺して、動きが鈍った所にアニタの槍が頭を貫きトドメをさす、2匹のウルフはすぐにエニス目掛けて牙を剥き襲いかかるが、エニスは避けて態勢は崩すが、横からエターナリアの棍棒で殴られ頭が潰れて倒れる、もう一匹はアニタの槍に串刺しになり、アニタが抜いた剣で首を落とされる

「怪我はないかな?」

「大丈夫です」

エターナリアの問いにエニスは答えアニタは頷いている

「5匹じゃ持ち帰れないから、吊るしたら村人に手伝って貰おう」

「そうだね、アニタと見ているから村人呼んできて」

「わかったけど2人を置いて行くのは嫌だな」

「え?どうして?」

「まだウルフいるかもしれないし、もしもの時が有るから」

「わかったみんなで行動しよ」

村に戻り村長に

「運ぶのを手伝って欲しいのですが」

「もう倒したのですか?」

「はい!ですのでお願いします」

村長は村人に声を掛けて6人集めて

「このもの達が手伝います」

「あと、このウサギをご飯のおかずにしたいのですがよろしいですか?」

「わかりました、調理しておきます」

村人と一緒にウルフの所に戻り、見えてきた時

「本当にウルフだ!嘘だろ!」

「複数いるぞ!」

村人は驚きに顔を見合わせている、ウルフの所に着いて、すぐに3匹を持って村に戻り始める

「すいません2往復になってしまって・・・」

「こんな近くにウルフが来ていたなんて退治して貰ったので文句は言えません」

村人達は笑顔で言う

「左に注意!」

アニタはそう言うとすぐに武器を構える

「エニスは村人達を守って!」

「はい!」

エニスも武器を構える、村人達は動揺していたがウサギが現れて、すぐにアニタの槍で串刺しになって倒されるのを見て笑顔になる

「アニタ他には?」

「大丈夫だと思います」

「わかった警戒だけは緩めないように」

「はい!」

ウサギは吊るして後で回収することにする

村に着きウルフをみた村人達は驚き声と村長は感謝していた

「村長、この3匹でギルドの依頼は完了の証拠と証明出来れば、良いのですが!」

「間違えありません、証明の手紙は書いておきます。」

「肉は食べても良いのですか?」

「大丈夫だと思います」

「証明と毛皮と干し肉が欲しいので解体をお願いします。ただし、一匹は村人達で肉を食べれるように分けておいてください」

「え?よろしいのですか?」

「手伝って貰っていますから、お礼です」

「ありがとうございます」

村長は頭を下げて言う

残りのウルフも取りに戻り回収して、村に戻ると既に革を干していた肉も干し肉を作っていてくれた

「手際良いですね」

「肉をわけて貰えると聞いた村人達が喜んで協力してくれています」

村長は笑顔で言う、どうやら村人達はすぐに食べるよりも冬の食料にすることを選んだようだったので、

「このウサギの肉でスープは作れますか?」

「はい、可能ですが・・・」

「これをスープにして貰って村人達で食べて貰っても良いですか?」

「それは喜びます!」

村長は村人にスープ作りを頼むと村人は喜んで作り出し、出来上がったら村人達でわけて食べ始める


翌朝馬車に毛皮を乗せて帰ることにする、町に戻りギルドで報告して依頼完了する、そして毛皮と干し肉を売る

「凄い利益だね」

「ウルフ毛皮が1枚金貨5枚になるとは思わなかったよね」

「交渉して金貨26枚と銀貨2枚と銅貨50枚になった」

エターナリアが言うとエニスは

「これって何でかな?」

「スキルのお陰だよ」

「それに干し肉も合わせたら金貨10枚だったのが金貨10枚と銀貨5枚になったしね」

エニスは嬉しそうに言う

「アニタの薬草も銀貨2枚になったし凄いよね」

エターナリアの言葉にエニスは微笑んでアニタも笑顔で

「しかし私が薬草の代金を持ってよろしいのですか?」

「何かあった時の為に持っておいてね」

エニスが言うと

「わかりました、大事に預かっておきます」

アニタはそう言って頭を下げる

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