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2020年8月27日 08:31 編集済
何が何だか分からない状況から始まった物語でしたが、ミヤビさんが俯瞰(ふかん)し、冷静に状況の分析をすることで、読み手にもだんだんと状況が見えてきました。 少しずつ情報を開示していき、読み手の興味を誘うなんて、手慣れていると思いました。 当て馬3剣士も悪い状況に拍車をかけていました。 とことん不利な状況を作り出し、その打開を主人公に委(ゆだ)ねようとする辺りも、読み手を引き付けます。 ヒロインの巫女フィオライトさんが、主人公ミヤビさんの知り合いであることから、助けるという目的がハッキリとします。 ただ逃げるだけではなく、主人公が目的を持つと、読み手は安心するものです。定石を踏んでいると思いました。 主人公のキャラ表現も忘れていませんでした。 『ありがとな……そして、ごめんな』と、言うところが嫌われ者とされながらも、悪人でないと感じさせてくれます。加えて、盾となった全員を助けられないのは、主人公に力量がなかったからだと思わせてくれるのです。 根っからの悪人でなく、自身の身の丈を知っているキャラと分かるのです。そんなキャラが、無謀をやらねばならない展開が面白いのです。期待を持たせるのです。 敵ボスと主人公が対峙しますが、敵ボスを主人公よりも格上であるように描いてあって、敵の一部を倒したものの不利な状況に変わりがないと教えてくれます。 だから読み手は、これからの逆転劇を期待してしまうのです。 話の流れに抜かりがないようでした。 そして『私は上の階に行く』の『上』には、いったい何があるのか? この謎は残したままです。 巫女の始末を見届けるよりも重要なことのようです。 このような次回持ち越しも、読み手の期待を誘っているように感じました。
作者からの返信
読んでいただきありがとうございます。 また、丁寧なコメントにも感謝です。非常に事細かに分析されていて、書き手であるこちらが勉強させられる思いです。一つの作品に対して真剣に向き合うことのできる方なのだな、と感心させられました。
編集済
何が何だか分からない状況から始まった物語でしたが、ミヤビさんが俯瞰(ふかん)し、冷静に状況の分析をすることで、読み手にもだんだんと状況が見えてきました。
少しずつ情報を開示していき、読み手の興味を誘うなんて、手慣れていると思いました。
当て馬3剣士も悪い状況に拍車をかけていました。
とことん不利な状況を作り出し、その打開を主人公に委(ゆだ)ねようとする辺りも、読み手を引き付けます。
ヒロインの巫女フィオライトさんが、主人公ミヤビさんの知り合いであることから、助けるという目的がハッキリとします。
ただ逃げるだけではなく、主人公が目的を持つと、読み手は安心するものです。定石を踏んでいると思いました。
主人公のキャラ表現も忘れていませんでした。
『ありがとな……そして、ごめんな』と、言うところが嫌われ者とされながらも、悪人でないと感じさせてくれます。加えて、盾となった全員を助けられないのは、主人公に力量がなかったからだと思わせてくれるのです。
根っからの悪人でなく、自身の身の丈を知っているキャラと分かるのです。そんなキャラが、無謀をやらねばならない展開が面白いのです。期待を持たせるのです。
敵ボスと主人公が対峙しますが、敵ボスを主人公よりも格上であるように描いてあって、敵の一部を倒したものの不利な状況に変わりがないと教えてくれます。
だから読み手は、これからの逆転劇を期待してしまうのです。
話の流れに抜かりがないようでした。
そして『私は上の階に行く』の『上』には、いったい何があるのか? この謎は残したままです。
巫女の始末を見届けるよりも重要なことのようです。
このような次回持ち越しも、読み手の期待を誘っているように感じました。
作者からの返信
読んでいただきありがとうございます。
また、丁寧なコメントにも感謝です。非常に事細かに分析されていて、書き手であるこちらが勉強させられる思いです。一つの作品に対して真剣に向き合うことのできる方なのだな、と感心させられました。