第4話 スライムちゃん、いらっしゃ~い
「さて、続いては大本命。まさにエロのために生まれたようなモンスター娘ちゃんでっせ~。どうぞー!」
ガチャリとドアが開く。
「あの~、『ノックは無用』と聞いて~、そのまま入ってきちゃったんですけど~?」
それ違う番組やがな。そっちは漫才師の方が司会やで。
「ではご紹介します。全身水色の裸族、スライムちゃんです。
「えっと、皆さんぐらころです~」
はいはい訴訟訴訟天丼天丼。
「もう分かってるよね? エロに関してはプロですからね」
「はぁい。任せてください~。レーティングなんてガン上げしますよ~」
エロに関して何の説明もせんでええ、っちゅうんは仕事しやすいですわ。
「いやはや、スライムちゃんは『都合よく服だけ溶かす粘液』持ちという、男性相手ならず女性が相手でもサービスさせるという特技をお持ちで。モテるでしょ?」
「いえいえわたしなんて~。この前も他の冒険者さんがヒーラーさんの『修道服を溶かせ』とはやし立てられたんですが、失敗しちゃって。『スライム仕事しろよ』と罵倒されました~」
なんとまあ無慈悲! ブラック冒険者ですわ~。
「わたしも女の子の方が好きなので~、腕を振るったんですけどね~」
「そうなん?」
「だって、殿方ってクサいんですよ~。お酒飲んだ人を蕩かしたときなんてもう最悪で~」
ブーッ!
なんか生々しい。
コンビニで売ってる「風俗嬢のリアルな日常マンガ」みたいな話やな。
つかみ所のない子ってやりづらいな。スライムだけに。
「どっちかっていうと~、お付きの女戦士ちゃんの方が堕とし甲斐があってたまんないんですけど~。ああいう子って早熟な割にネンネでして~。戦い以外の快感とか分かんないんですよ~。たらふく教え込ませたいな~って」
自分の趣味になると饒舌になるんやね。
「それはご褒美に取っていてな。肝心の勇者を堕としてもらわんと」
「その点は抜かりないで~す。勇者ちゃんはちびっ子なので、匂いの心配はないかと~」
「作戦はあるんでっか?」
「はい。おねショタで攻めようかと~。ウブな子はこれであっさり墜ちちゃうんで~。初々しい滾りって美味しいんですよ~」
まるで経験がある風な言い方やね。
「衣装は……いらんか」
「一応ダイス振ります。ああ、ナース服が出ました。ベタですね~。わたしの方がベタベタですが~」
「まあいいでしょう。じゃあ、頑張ってきてくださいな、スライムはん」
「ご期待に応えます~」
――三日後
「大変です、魔王サマ」
「今度はなんですのん、セヤナちゃん」
「勇者と接触したまではよかったんですが、逆に籠絡しちゃいました。相手の方が一枚上手だったようで」
「何をされてん?」
「ベタベタお肌がスベスベになるツボを突かれて」
ブーッ!
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