私の嫌いな親友
時計ほっとけ
第1話
私には、小学生時代からの腐れ縁とも言えるやつがいる。
たまたまクラスがずっと一緒で高校まで来てしまった。
やつの性格は私と正反対で、いつもめんどくさそうにしているのに周りに人が絶えない。
容姿は、整っている方だと思うが本人はあまり着飾ることに興味は無いようだ。
そして、私をいつもからかってくるのだ。
長年の付き合いということもあり、今ではあまり気にしないが最初の頃は何か気に障ることでもしてしまったのではないかと悩んだ。
しかし、他の人にはどうやら違うらしい。
まあ、前述したように常にまわりに男女問わず人が居ることからわかるようにそれなりに慕われていることはわかっている。
周囲の人からの印象は大人っぽく、親切で頼りになるとのことであるが、私にはそうは思えない。
なぜなら、私といるときはだらしなく、いちいち突っかかってきたり、悪戯してきたりと幼いのだ。
腐れ縁でなければ、周囲の人のように優しく、頼りになる友人という誤認識をしていたかもしれない。
やつとは、家が近いこともあり、小学校からずっと一緒に登校している。
朝のやつは、低血圧ということもありなかなか起きない。
幼い頃からの付き合いということもあり、互いの親からは姉妹のように扱われており、寝ているやつを迎えに来て起こすのは私の日課になっている。
夏ならまだしも、冬は一苦労だ、なかなかやつが起き上がらず、毛布を奪うと逆に私の手を引いて私は捕まってしまうのだ。
幼い頃ならまだしも、多感な今の私には非常に迷惑な話である。
また、やつは高校生になってから大変モテるようになった。
中学時代から、裏で告白はされていたようだが高校に入ってからは、よく話題になるようになった。
ボーイッシュな見た目と反し、笑うと笑窪が可愛いく、いい匂いもして、性格も明るく、色気も増したことからいつの間にかそういった意味での人気も増してしまったようだ。
私は中学時代に告白されているやつをたまたま見かけてしまったので別に驚かなかった。
しかし、私は面白くないのである。
やつは、他に意中のやつがいるのか告白をすべて断っているらしい。
告白されたのを目撃したことをいってない私も私だが親友?腐れ縁である私になにも相談してくれず、隠そうとすらするやつが面白くないのである。
私の嫌いな親友 時計ほっとけ @pooh_1121
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