第8話 『最後ののら』

 梅雨がやって来る頃の、ある日。


 のらは、お庭の大好きな大きな青い物入れのふたの上に、座っておりました。


 くびの、色褪せしかけたリボンが、ちょっと苦しそうでした。


 やましんは、スーパーで、にゃん用のおさかなパックを買ってきました。


 それまで、食べ物は、与えませんでしたから。


 昔の、たまのことが、トラウマになっていたかもしれません。


 しかし、その、おさかなパックは、開けられないままに、なりました。


 その後、今日まで、のらは、もう、現れません。


 自宅でのんびりしているのか、移住したのか、最後を迎えたのか、わかりません。



 のらが、元気なら、あるいは、ハッピーならば、良いと、思います。




               🐈


              おしまい❗







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

『のら帰る』 やましん(テンパー) @yamashin-2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る