第11話 官渡、カワイイ妹のお願い
「第5クエスト! 官渡の戦い! 曹操軍と袁紹軍を殲滅せよ!」
デス・ゲームの世界で、渋子は核爆弾とバスターランチャー、それに巨大ロボのバニーちゃんは禁止になった。妹が死んでは困るので無限蘇生スキルだけは許された。
「ここからが本当の戦いよ! えい! えい! おー!」
やっと渋子もバニーちゃん衣装から三国志の武将コスプレに代わる。今から剣と弓の三国志の戦いが繰り広げられる。
「曹操軍10万、袁紹軍10万、渋子軍1万・・・・・・ちょっと!? なんでこんなに戦力差があるのよ!?」
「しょうがないじゃない。渋子は周回して自軍をレベルアップさせてないんだから。」
「ええー!? 周回って面倒臭いー!」
周回とは、同じクエストを飽きても繰り返し経験値を稼ぎ自軍をレベルアップさせるということである。
「お姉ちゃん! 何とかして! お願い!」
「仕方がないわね。渋子の頼みだから、レベルアップ100倍の薬を無料であげるわ。」
「やったー! 日向お姉ちゃん! 大好き! アハッ!」
姉は、カワイイ妹の頼みごとに弱かった。
「よし! 渋子軍! 100万! かかれ!」
「おお!」
曹操軍と袁紹軍が戦っている戦場に、謎の軍団、渋子軍100万が流れ込んだ。「大勝利! 第5クエストをクリアよ! アハッ!」
多勢に無勢。渋子軍は戦場を蹂躙した。曹操軍と袁紹軍は皆殺しにされた。
「これでいいのかしら?」
ゲーム・プログラマーの姉はチートな展開に首を傾げる。
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。