出席番号 4番 6年間を振り返って

正直に言うと、私のこの6年間は苦痛の連続だった。早く卒業したい、と日々思いながら過ごしてきた。

せっかくの機会だからそんな6年間を文字に残しておこうと思う。

この最低な気持ちを忘れないために。


私は中1の8月くらいまではとても楽しく学校に通っていた。学校が大好きだった。部活のサッカーも楽しかったし、勉強もそれなりに簡単だったし、慣れない電車通学も、毎日旅気分だと思って楽しんでいたんだ。あの頃は純粋だった。

でも、だんだんサッカー部ではプレイが上手な順にカースト的なものができて、下から数えた方が早かった私は、チームメイトたちが使ったコップの片付け、試合先での荷物持ち、みんなでやるはずのゴールの設営などを毎回1人でやらされるようになった。

マネージャーがやるようなことも、やらされて、練習も参加させてもらえない時が続いたりもした。後輩ができたら変わると思ったが、後輩より下手だという理由でさせられ続けた。耐えられず、中3になるタイミングで部活をやめた。しかし、サッカーで『カーストが上』だった子と中3で同じクラスになってしまったため、私への、"耳に入る陰口"がクラスで蔓延するようになった。私は学校にあまり行かなくなった。それは高1のクラス替えまで続くのだった。

私はサッカーにトラウマのような感情を抱くようになり、以降、球技大会でのサッカーは棄権したいと思っていた。しかし、事情を説明しても気持ちを理解してくれない教師はサッカーを強要した。『経験者なんだからうまいんだろ?』なんて言葉を吐きながら私を薄ら笑った。

私は大人に失望し、ギリギリ卒業できるラインまで欠席、遅刻を繰り返しなんとかここまできたのだ。


こんなに正直に忖度せずに書いたこの文が文集に加えられるかはわからない。

だが、最後だから言っておこう。

私を6年間見守ってくれた先生方、先輩方、ありがとうございました。

あえて手を差し伸べないことで、自立させようとしたんですよね? おかげでこんなに、しぶとくなりました。

さようなら。


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