運動

愛華は勉強も出来るが運動も結構できる。というかこの学校ではトップクラスだ。部活に入っていないのが惜しいくらいだと思う。俺は全くできないというわけではないが、あまり得意じゃない。

今日の体育はバドミントンだ。彼女は友達と楽しそうに試合していた。しかし、友達全員が楽しめるように打つショットを全て計算していた。そして放課後、

「ねぇこの後一緒にバドミントンしようよ!」

「今日、体育でやっただろ。」

「えー私に負けるのが怖いの?」

「分かりやすい挑発だな(笑)。近くの公園でいいか?」

「よいだろう!」

「なんで上から目線なんだよ」


~~~


俺はシャトルを打ちながら彼女に聞いた。

「お前、体育の時なんでそのショット打たなかった?」

彼女は男子顔負けのショットを打ちながら俺の質問に答えた。

「体育はみんなでキャッキャウフフしながらした方が楽しいんだよ!知らないの!それに」

「それに?」

「自称運動音痴さんがどうせ一緒に遊んでくれるって分かってたしね!」

「俺は運動音痴だぞ。」

「そんな人が、20mシャトルラン最後まで残る?」

「それは.......たまたまだ。」

「ふーん。まーいーや!」

「あのさ」「なんだ?」

「また付き合ってね」

「まー今日みたいに気が向いたらな」

「いつも気が向いてくれてありがとね」

愛華にそんな皮肉を言われながらも密かにラリーを楽しんだことは秘密にしておこう。




「密かに楽しんでたんだ!」

「人の心を読むな!」





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