第362話 用語解説63
品質管理部なら知っていて当然な単語を解説
・諫言
偉い人にとって耳の痛い言葉。
量産開始前のイベントなどで、工程能力が未達だったり、寸法不良が多発していたり、生産能力が無かったりというのを素直に伝えると嫌われる。
事実を受け入れないなら意見を求めるなと言いたい。
品質管理というよりも、処世術の類ですかね。
古今東西諫言によって左遷されたりした人物は枚挙にいとまがないですね。
自分もサラリーマンなので、上に気にいられる事しかしません。
嘘ですね……
大人になったら正しいことと言っても問題ないことの区別をつけましょう。
いまだにつけられていませんけどね。
・甘言
読みは諫言と同じなのに、出てくる結果が180度違う単語。
上司の覚えめでたい人材になるためには避けては通れない。
実務能力よりも時には重要に。
品質は1マイクロメートルも良くなりませんが。
・品質偽装の真因
この話を投稿して直ぐに曙ブレーキの品質偽装が明るみに出てしまいました。
ネットで確認した報告書をみても、品質偽装に至るまでの要因がやはりあったなと。
品管部門単体で成績書を偽造するなんてことはなく、背景に人員削減だったり、工程能力が未達な設備だったりがあります。
何度かこのままだと出荷できないと社内的に訴えてみるのですが、成績書を改ざんすればいいだろっていう流れになってしまい、それに逆らうだけの力もなかったりなんてことが想像できますね。
今までこの物語はフィクションですって書いてきましたが、まあそれもいらなくなってきたなって感想です。
というか、弊社の方が余程ましな状況で、日本のそうそうたる大手メーカーがここまで品質偽装をしていたとなると、既にメイドインジャパンは幻想でしかありませんね。
あ、海外はもっと酷かったりするので、平均値が下がったとでも言いましょうか、そんな感じです。
日本企業の良いところ?は致命的な不良は嘘でもいいからとはならないところでしょうか。
東日本大震災でも倒壊しなかった、某姉歯設計みたいなもんです。
規格は満足していないが、使用上は問題ないって奴ですね。
海外だと使用上も問題ある奴がわんさか出てきます。
お前らやりすぎや!
ちょっとは自重しろ。
まあ、日本でもタカタや三菱はどうなんだと言われると辛いですが。
これらの原因はやはり少しでも安いものを求める消費者、四半期ごとに利益を出さなければならない上場企業などにもあり、そこいらへんの事情を何とかしないとこの問題は解決しないと思います。
適性単価がどこにあるのかって、本当にわかっている人が世の中にどれくらいいるんでしょうかね?
削るところは安全しかないんですよ。
※この物語はフィクションです!!!
・子ども
教育学では子供ではなく、子どもと表記する。
口に出すときは同じ音なのだが、教員採用試験では何故か子供と子どもが区別されている。
そこに何の意味があるというのだねと書くと苦情が来そうなのだが、学生時代から納得がいかないのでここでも書いておく。
・ねじゲージ
ねじの良否判定をするゲージ。
通りと止まりがある。
止まり側には線を入れるのが通常。
このゲージですが使っているとやせ細っていきます。
当然そうなると使い物にならないのですが、買ったまま10年以上使っている会社なんかもあったりして、ねじの不良が流出してしまったりします。
簡単に校正できるものでもないし、日常点検どうするんだといわれるとなにもいえませんね。
ゲージが痩せる原因は使いすぎなので、選別で使用した場合は一度校正をしてから使用するのがいいと思います。
それでダメだったら、選別の確からしさは何だったの?ってなりますが、ねじが締まればいーんだよ!
マックでJKが言ってたことにしてください。
まあ、そんなわけで異世界にねじを持ち込む際には、ぜひともゲージも一緒に持ち込んでください。
ついでに磨耗の管理も忘れずにね。
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